* マンドスの館 [#c5b7d3b6]
** 概要 [#he1d6a94]
#author("2024-01-08T21:25:15+09:00","","")
-ヴァラのマンドス(Mandos)ことナーモについては、[[マンドス]]を参照してください。
-ヴァラのマンドスが下した宣告については、[[マンドスの呪い]]を参照してください。
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* マンドスの&ruby(やかた){館}; [#c5b7d3b6]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|地名|
|~スペル|halls of Mandos|
|~その他の呼び名||
|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|(halls of) Mandos|
|~その他の呼び名|待つ館、待つ者の館(Halls of Awaiting)&br;死者の家(Houses of the Dead)&br; 時なき館(timeless halls)&br; 沈黙の館(silent halls)&br;マンドスの砦(fastness of Mandos)|

** 解説 [#tb8031d9]
** 解説 [#Explanation]

[[アマン]]の[[マンドス>マンドス(地名)]]にある、[[ヴァラール]]のひとり[[マンドス(ナーモ)>マンドス]]の館の名。館は[[ヴァイレ]]によって織られた、世の中の全ての物語を綴ったつづれ織で覆われている。
死んだ[[エルフ]]達が集められる場所だが、この「死」の意味は人間が知るそれとは異なっており、時にはマンドスの館から復活するエルフもいる([[フィンロド]]や[[グロールフィンデル]]がその例で知られている)。
[[ヴァラール]]のひとり[[マンドス(ナーモ)>マンドス]]の館であり、死者の霊魂が集められる場所。
[[アマン]]の[[ヴァリノール]]西方、[[外なる海]]の岸辺の近くに建つ。館は時の経過と共に大きくなっており、[[ヴァイレ]]によって織られた、世の中の全ての物語を綴った織物で覆われていく。
近くには[[ニエンナ]]の住む館があり、彼女はよくマンドスの館を訪れて、霊たちの訴えを聞いている。

[[ドワーフ]]達の信仰によると、死んだドワーフは[[アウレ]]によって用意された、ドワーフのためのマンドスの館に連れて行かれるのだという。
死んだ[[人間]]はマンドスの館には集められず、永遠にこの世を去る(唯一の例外は[[ベレン>ベレン(バラヒアの息子)]]のみ)。その行き先は[[イルーヴァタール]]以外の誰にも判らない。
>しかし、[[ルーシエン]]はついにマンドスの館に来た。[[この世の&ruby(はて){涯};>世界の圏]]なる[[西方>アマン]]の[[ヴァラ]]たちの館のかなたにあって、[[エルダリエ]]のために定められた場所のあるところである。ここでは、待つ者たちがそれぞれの思いの幽暗に包まれて坐っている。((『[[シルマリルの物語]]』「ベレンとルーシエンのこと」))

** コメント [#obc454bb]
*** 死者の家 [#House]

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:[[エルフ]]の死|館は死んだエルフの霊魂が集められる場所として知られ、エルフはここで待機の時間を過ごした後、望めばここから出てきて復活することができた。エルフが「不死」とされるのはこのためである。
>「わたしはこれから[[大海]]のかなた、[[アマンの山脈>ペローリ]]のかなた、時なき館に赴き長い休息につく。わたしの姿が再び[[ノルドール]]の間に見られるのは遠い先のことであろう。」((『[[シルマリルの物語]]』「ベレンとルーシエンのこと」 今際の[[フィンロド]]の言葉。))

:[[ドワーフ]]の死|ドワーフの信仰では、死んだドワーフは[[アウレ]]によって、彼らのためのマンドスの館に集められるという。だがエルフとは異なり、ドワーフはここから戻ってくることはない([[不死のドゥリン>ドゥリン]]のように、回帰すると信じられている者はいた)。
>「わしはこれから、父祖のかたわらにいこうはずの天の&ruby(みやい){宮居};(halls of waiting)におもむくのじゃ。この世がすっかりあらたまる時までな。」((『[[ホビットの冒険]]』「帰りの旅」 今際の[[ソーリン二世]]の言葉。))

:[[人間]]の死|死んだ人間の[[運命>死すべき運命]]はそれらとは異なり、かれらは永遠にこの世を去る。[[ベレン>ベレン(バラヒルの息子)]]の例から見ると、人間の霊魂もいったんはマンドスの館に集められて待機の時間を過ごした後、[[外なる海]]の岸辺から[[世界の圏外>世界の圏]]へ旅立つようである。
>『悲しみのうちにわれらは行かねばならぬとしても、絶望して行くのではない。ご覧! われらはいつまでもこの世に縛られているのではない。そしてこの世を越えたところには思い出以上のものがあるのだ。』((『[[指輪物語]] [[追補編>指輪物語/追補編]]』「アラゴルンとアルウェンの物語(その一部)」 今際の[[エレッサール王>アラゴルン二世]]の言葉。))

*** マンドスの砦 [#Fastness]

この館からは[[ヴァラ>ヴァラール]]であれ[[エルフ]]であれ[[人間]]であれ誰一人逃げおおせる者はいないと言われており、しばしば罪人を留め置く砦としての役割も果たした。

[[二つの木の時代]]には、[[力の戦い]]で[[ヴァラール]]に捕らえられた[[メルコール>モルゴス]]が、三期の間投獄された。

通常、死んだ[[エルフ]]はマンドスの館で待機の時間を過ごした後に復活することができたが、大罪を犯した者は霊魂のまま館に留め置かれ、復活を禁じられることがあった。
[[フェアノール]]は[[ノルドール]]族の反逆を扇動して[[同族殺害]]を犯した罪により、[[世の終わり>ダゴール・ダゴラス]]まで館から出てくることはない。

** コメント [#Comment]

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