#author("2022-10-26T22:38:07+09:00;2021-04-02T05:46:55+09:00","","")
* エルベレス [#g0195fb0]
** 概要 [#wa163cac]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|人名|
|~カテゴリー|[[人名]]|
|~スペル|Elbereth|
|~その他の呼び名|ヴァルダ(Varda)、エレンターリ(Elentári)、ティンタルレ(Tintallë)、ギルソニエル(Gilthoniel)|
|~種族|[[ヴァラール]]([[ヴァリエア]])|
|~その他の呼び名|ヴァルダ(Varda) &br; エレンターリ(Elentári) &br; ティンタッレ、ティンタルレ(Tintallë) &br; ギルソニエル(Gilthoniel) &br; 星々の女王(Queen of the Stars, Lady of the Stars)|
|~種族|[[アイヌル]]([[ヴァラール]])|
|~性別|女|
|~生没年||
|~親||
|~兄弟||
|~配偶者|[[マンウェ]]|
|~子||

** 解説 [#e9b0c230]
** 解説 [#Explanation]

名は[[シンダール語]]で「星の女王」の意。[[クウェンヤ]]での名はヴァルダで、[[アマン]]ではその名で、中つ国ではエルベレスの名で知られる。他にエレンターリ((クウェンヤで「星の后」の意))、ティンタルレ((クウェンヤで「火をともす者」の意))、ギルソニエル((シンダール語で「星の女王」の意))の名がある。
[[アマン]]では''ヴァルダ''の名で、[[中つ国]]ではエルベレスの名で知られる、[[ヴァリエール>ヴァラール]]の中で最も偉大な存在。
[[アラタール>ヴァラール#Aratar]]の一人に数えられる[[ヴァリエ>ヴァラール]]で、[[マンウェ]]の妃。彼女はマンウェと滅多に離れることなく、[[タニクウェティル]]の最高峰[[オイオロッセ]]に住まっており、マンウェが共にいれば他の誰よりも耳が聡く、地上からの全ての呼び声を聞くことが出来るという。
その面には[[イルーヴァタール]]の光が生きており、[[人間]]の言葉でも[[エルフ]]の言葉でも言い表せないほど美しい。

[[ヴァリエア]]([[ヴァラール]]の后)の中で最も偉大な存在で、[[マンウェ]]の后。マンウェと滅多に離れることなく、[[タニクウェティル]]の最高峰の[[オイオロッセ]]に住まっており、マンウェが共にいれば、地上からの全ての呼び声を聞くことが出来るという。星々を空に撒いたのは彼女であり、[[エルフ]]に最も崇拝されている。
>おお、ギルソニエルよ! エルベレスよ!
あなたの眼は澄み、吐く息は光る!
雪のように、まっしろなあなたに、
海のかなたから、ほめ歌をうたう。((『[[指輪物語]] [[旅の仲間>指輪物語/旅の仲間]]』「三人寄れば」 [[ギルドール>ギルドール(フィンロド王家)]]ら[[上のエルフ]]の一行の歌の一節。))

** コメント [#i721470f]
*** 光を灯す者 [#x75c1f36]

- フロドが原作でナズグールに襲われたとき叫んだ「おお!エルベレス!ギルソニエル!」の中にもその名が出てました。 -- かごめ
エルベレスは光の中に力と喜びを見出した[[アイヌ>アイヌル]]であり、[[エア]]の全領域を知悉していた。
[[メルコール>モルゴス]]のことは[[アルダ]]が創られる以前から知っていたという。だが彼を拒み、そのためメルコールはエルベレスのことを[[イルーヴァタール]]が創った他の何者にも増して恐れた。
アルダが創造されると、彼女は[[マンウェ]]を助けるためにエアの深奥からやってきた。

#comment
アルダの黎明期、彼女は[[天空>メネル]]を照らす最初の星々を作り出した。[[灯火の時代]]、[[中つ国]]を最初に照らすことになった[[二つの灯火]]に明かりを灯したのも彼女である。だが灯火はメルコールに破壊され、後世に残らなかった。

[[二つの木の時代]]、[[アマン]]に[[二つの木]]が創られると、エルベレスは[[大桶>ヴァルダの泉]]を設置し、木々から落ちる光の雫を貯蔵して[[ヴァリノール]]で利用できるようにした。

*** 星々の女王 [#w807b93a]

やがて[[ヴァラール]]の会議で[[エルフ]]が目覚める定めの時が近づいていることを[[マンドス]]が告げると、エルベレスはそれに備えるために[[天空>メネル]]に新しい星々と星座を作った。これはヴァラールがアルダに入って以来成した仕事のうち、最大のものだという。

新しい星々は、[[ヴァルダの泉]]に溜められた[[テルペリオン]]の銀の雫から作られた。[[カルニル]]、[[ルイニル]]、[[ネーナル]]、[[ルンバール]]、[[アルカリンクウェ]]、[[エレンミーレ>エレンミーレ(天文)]]がそれで、アルダの黎明に彼女が作った古い星々よりも明るい光を持っていた。
さらにエルベレスは古い星々を使って星座を作った。それは[[ウィルワリン]]、[[テルメンディル]]、[[ソロヌーメ]]、[[アナルリーマ]]、そして[[最後の戦い>ダゴール・ダゴラス]]を予告する[[メネルマカル]]と、[[メルコール>モルゴス]]への挑戦の印である[[ヴァラキルカ]]だった。

エルベレスがこの大仕事を成し遂げた時、[[中つ国]]の[[クイヴィエーネン]]のほとりで[[エルフ]]が誕生した。マンドスが予言した通り、エルフが最初に目にしたものは天空の星々だった。このため彼女は''エレンターリ''「星々の女王」と呼ばれ、エルフから最も崇拝されている。

*** エルベレスの御名 [#va15fca4]

>そしてその時かれは遥かな声を聞きました。遥かなしかしはっきりした声です。なつかしい[[ホビット庄]]の夕闇の星空の下を歩いていた[[エルフ]]たちの叫び声であり、[[エルロンドの館>最後の憩館]]の火の広間で夢現に聞いたエルフの音楽でありました。
> ギルソニエル ア エルベレス!
>するとその時かれの舌はほぐれ、かれの声は[[かれの知らない言葉>エルフ語]]となって叫びました。((『[[二つの塔>指輪物語/二つの塔]]』「サムワイズ殿の決断」 [[シーロブ]]と対峙した[[サム>サムワイズ・ギャムジー]]の描写))

[[月]]と[[太陽]]が昇って以後、[[中つ国]]に残る[[エルダール]]はしばしば彼女への賛歌を歌い、彼女に呼びかけた。
'''ア・エルベレス・ギルソニエル!(A Elbereth Gilthoniel!)'''とはその呼びかけの[[シンダリン]]である。「A」は感嘆詞であり、すなわち'''おお、エルベレス! ギルソニエル!(O Elbereth! Gilthoniel!)'''の意。

エルベレスの御名には力があるとされ、[[フロド・バギンズ]]は[[風見が丘]]で[[ナズグール]]に襲われた時、無意識にその名を唱えたことによって救われた。ナズグールにとっては御名だけで恐ろしい打撃であるという。
[[サムワイズ・ギャムジー]]も[[キリス・ウンゴル]]で[[シーロブ]]と対峙した時、エルベレスの御名を唱えることによって心が奮い起こされ、[[玻璃瓶]]の光を呼び起こすことができた。

>ア! エルベレス ギルソニエル!
スィリヴレン ペンナ ミーリエル
オ メネル アグラール エレナス、
ギルソニエル、ア! エルベレス!
この遠い国の木々の下に住んで、
いまもわれら思い出すのは、
西の海に輝くあなたの星の光。((『[[王の帰還>指輪物語/王の帰還]]』「灰色港」))

*** 多数の名の意味 [#a7abe925]

:エルベレス (Elbereth)|[[シンダリン]]で「星々の女王(Star-Queen)」の意。
:ギルソニエル (Gilthoniel)|シンダリンで「星をともす者(Star-kindler)」の意。
:ヴァルダ (Varda)|[[クウェンヤ]]で「崇むべき者(the Exalted)」、「いと高き者(the Lofty)」の意。
:エレンターリ (Elentári)|クウェンヤで「星々の女王(Star-Queen)」の意。
:ティンタッレ (Tintallë)|クウェンヤで「灯をともす者(the Kindler)」の意。星々の作り手としての名。

** エルベレスの民の[[マイアール]] [#l6cc3d36]

エルベレスの民として言及があるのは以下のマイアールである。

-[[イルマレ]]
エルベレスの侍女。全マイエアの長でもある。
-[[アリエン]]
[[太陽]]を運ぶマイエ。
-[[オローリン]]
マイアールの中で最も賢明な者。[[マンウェ]]にも属する。

** 備考 [#fe2d0187]

エルベレスの御名には力があるという上記の設定を受け継ぎ、ゲーム『NetHack([[Wikipedia:NetHack]])』では床に「Elbereth」と書き込むと敵が近寄ってこなくなるという技がある。指で床の埃の上に「Elbereth」となぞるだけでも効果があるが、それだとすぐに文字が消えてしまうため、武器の先で床石に刻み込んだり、何らかの道具を使って書き込んだりすることによって、より強い効力を発揮する。

#include(Include/アイヌル,notitle)

** コメント [#Comment]

#pcomment(,,,,,,reply)