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* 黒巻毛族 [#e9348745]
** 概要 [#xb12cd7c]

|~カテゴリー|[[種族]]|
|~スペル|Blacklocks|
|~その他の呼び名||

** 解説 [#we2b7b20]

『[[The Peoples of Middle-earth]]』に記載されている[[ドワーフ]]七氏族の一つ。その父祖は同じドワーフの氏族である[[石足族]]の父祖とともに、東方の地で目覚めたという。

[[第三紀]]2790年に[[ドゥリン一族>長鬚族]]の王[[スロール]]が殺され、その死体が辱められた時、全ドワーフがその仕打ちに怒り、[[スライン二世]]の下に軍勢が集結したとあり、黒巻毛族もスライン二世の要請に応じて[[ドワーフとオークの戦争>ナンドゥヒリオンの合戦]]に加勢したようである。

** 派生作品における設定 [#ae91995e]

***『[[Iron Crown Enterprises]]』の設定 [#ta381970]

黒巻毛族に該当する氏族として、「ドルインの一族」(Drúin's Tribe)と呼ばれる氏族が登場する。 [#r2319fbe]

***『[[The Lord of the Rings RolePlaying Game]]』の設定 [#j68e6751]

黒巻毛族という名称が直接登場する事はないが、身体的特徴が名称に合致する氏族について言及されている。

:歴史|始祖の名をとって「ヴァールの一族」(Var's Folk)と呼ばれている。第二紀の半ば頃、[[石足族]]と対立し、争いに勝つべく[[サウロン]]から[[七つの指輪]]の一つを受け取った。その見返りに[[最後の同盟]]との戦いではサウロンを援助した。その後は石足族と和解し、冥王に与したことを悔いたが、力を失ったサウロンが彼らの都市ナルグブラズ(Nargubraz)を潜伏地とするために、再び彼らを誘惑。抵抗する者たちを放逐した。東方を訪れた[[サルマン]]の協力でサウロンを追い出すことはできたものの、黒巻毛族はナルグブラズを放棄。闇の勢力を根絶やしにし、贖罪と復讐を果たすまでは祖国に帰らぬことを誓い流浪の民となった。傭兵として各地を転戦し、一部の者は[[ハラド]]に都市を築いて住み着いた。
:外見|石炭のように黒く、針金のように太く、櫛も通らぬほど複雑に絡み合った鬚を持つ。[[ドワーフ]]の中でも特に強靭な強さを誇る。
:文化|多くの者が寡黙な戦士として知られ、「ナルグブラズの斧」(the Axes of Nargubraz)とも呼ばれる。中つ国の広範囲に居住するため、[[西方共通語>西方語]]だけでなく、[[東夷]]や[[ハラドリム]]の言語を「外向き」の名前として使用する者もいる。
:文化|始祖の名をとって「ヴァールの一族」(Var's Folk)と呼ばれている。殆どの者が生粋の戦士で、「ナルグブラズの斧」(the Axes of Nargubraz)とも呼ばれる。それ以外の身分は[[ヴィグディスの一族>石足族]]が担っている。優れた傭兵として知られ、東方の国々の至る所、時には南方の砂漠にさえも現れ、[[モルドール]]と敵対する勢力に雇われて戦う。一方で西方の国々では過去に一族が犯した過ちから、へりくだる傾向にある。彼らが戦う目的はその過ちを償うためで、竜を狩るため孤独に旅する[[スーリンの一族>堅鬚族]]とは対象的に、武装した大規模な集団で放浪する。各地を転戦しているため、結果としてドワーフの中では最も深く中つ国の南方の歴史に関わった氏族でもある。
しかし一方で実用主義でもあり、他種族に雇われて戦う時には必ず見返りを求める。そうして得られた報酬を一族の富とし、敵との戦争で多大な戦果を挙げることはどんな栄誉にも勝るとされた。またそれ故に、彼らが必要以上に富を浪費することもなかった。
:住居|[[東方の山脈>赤の山脈]]を主な居住地としているが、傭兵たちの遠征は時として非常に長い期間を要し、故郷の地を不在にすることが多い。遠征の間、旅先に仮の住まいとする居留地を築くこともある。そうした居住地は時間や世代を越えて何度も使用される傾向にあり、中には半永久的に使用されるものもあった。その中で最も遠方にあるのは、南の果ての地に築かれたナラグル(Naragul)の要塞だった。
:歴史|敵に通じ、裏切りの歴史を歩んだ2氏族の内の一つとして知られる。もう一方の[[シンドリの一族>鉄拳族]]が私欲から道を踏み外したのに対し、ヴァールの一族は過剰なまでに名誉や体裁を重んじる姿勢から敵の思惑に翻弄され続けた。
 東方の山脈で目覚め、ナルグブラズ(Nargubraz)を本拠地とした彼らは、[[第二紀]]以降、[[冥王]]にそそのかされて同じく東方に住むヴィグディスの一族と長年にわたって争った。ヴァールの王家は戦いに勝つべく、[[サウロン]]から[[七つの指輪]]の一つを受け取り、その見返りに[[最後の同盟]]との戦いではサウロン側について戦った。しかし第三紀の中頃、[[龍]]との戦争が起こると両氏族は和睦した。
[[サウロン]]が姿を消して長い年月が過ぎた頃、西方ではその魂は深い眠りの中にあると思われていたが、[[警戒的平和]]の間、サウロンはかつての同盟者であるヴァールの一族の下に現れていた。ナルグブラズを隠れ家として明け渡すよう要求する冥王に対し、これを拒んだ者たちは山から放逐され、[[力の指輪]]を受け継いでいた王イーシン(Isin)は既に回収されていた別の[[ドワーフの指輪>七つの指輪]]を通して冥王の支配下に置かれた。指輪の魔力に駆り立てられたイーシンとその支持者たちはヴィグディスの一族との戦争を再開。多くの者が命を落とした。四世紀の後、サウロンはヴァールの民の抵抗勢力と[[サルマン]]の協力を得たヴィグディスの民の生き残りによって放逐され、ナルグブラズは奪還された。
 しかし、彼らは故郷を再建しようとはせず、「一族を陥れたかの者の影が消え去り、かの者の僕が全て根絶やしにされ、故郷から邪悪な意思が浄化されるその日まで、ナルグブラズには帰らない」と誓った。そうしてヴァールの一族は祖先の犯した罪に対する恥辱を受け継ぎ、贖罪のためにモルドールの同盟者と戦い続ける民となった。
:言語|中つ国の広範囲に居住するため、[[西方共通語>西方語]]だけでなく、[[東夷]]や[[ハラドリム]]の言語を「外向き」の名前として使用する者もいる。

** コメント [#e6dbe28c]

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