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* ミスリル [#r94d5d7d]
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[物・品の名前]]|
|~スペル|mithril|
|~その他の呼び名|まことの銀(true-silver)、モリア銀(Moria-silver)|

** 解説 [#Explanation]

>「モリアの富は黄金や宝石にあったのではない。そんなものはドワーフのおもちゃじゃ。あるいは鉄でもない。鉄はかれらの下僕じゃ。 … しかし、世界でここだけにしか見いだせないものにモリア銀があった。すなわち人呼んでいうところのまことの銀、エルフの言葉でミスリルじゃ。 … &br; 「ミスリル! すべての民がこれを欲しがった。これは銅のように打ち延ばすことができた。またガラスのように磨くことができた。ドワーフたちはこれを軽くてしかも鍛えた鋼よりも堅い金属に作り上げることができた。その美しさはふつうの銀のそれに似ておるが、ミスリルの方はくろずむこともなく、曇ることもなかった。」((『[[旅の仲間>指輪物語/旅の仲間]]』「暗闇の旅」[[ガンダルフ]]の言葉))

[[シンダール語]]でmithは「灰色の」、rilは「輝き」の意。''まことの銀''とも呼ばれ、[[モリア]]でのみ産出した((ただし『[[終わらざりし物語]]』「あやめ野の凶事」によると、[[ヌーメノール]]でも産出したとされる。))ことから''モリア銀''とも呼ばれる。[[ドワーフ]]が付けたおそらく[[クズドゥル]]による名もあるが、他の種族には秘密にされているという。
作中では、[[ミスリルの胴着]]、[[ネンヤ]]、[[アルウェンの旗印]]、[[エレンディルミア]]、[[城塞の近衛部隊]]の兜にミスリルが使われていることが判明している。また、[[イシルディン]]は[[エルフ]]がミスリルから作り出したものである。

美しく有用である上に極めて貴重な金属であり、[[モリア]]が繁栄していた当時ですら金の10倍の価値があったという。
ミスリルはモリア繁栄の礎となったが、[[ドワーフ]]は鉱脈を求めるあまり[[カラズラス]]の地下深くを掘り進み、地の底から[[バルログ]]を解き放ってしまう。[[第三紀]]1981年、モリアはバルログのために滅亡し、ミスリルは新たに産出されなくなった。さらにミスリルは[[サウロン]]垂涎の的でもあったため、それまでに産出されたものもほとんどが[[オーク]]によってかき集められ、サウロンに献上されてしまった。
こうしてミスリルは地上にほとんど存在しない、値のつけようもないほどの貴重品となった。

[[第四紀]]に入ると、[[燦光洞]]の領主となった[[ギムリ]]と彼の民のドワーフは、[[魔王]]によって粉砕された[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]の大門に代わり、ミスリルと鋼による新たな門を作ったという。

** 他作品に与えた影響 [#vd37d5ab]

[[トールキン>ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]が描く以前から言葉としては存在していた[[エルフ]]などと異なり、ミスリルはトールキンによる完全な創作による金属の名称である。だがその影響は大きく、他のファンタジー作品でも“ミスリル”という金属が頻繁に登場することとなった。

** コメント [#Comment]

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