黒門の戦い

概要

カテゴリー歴史・事件
スペルBattle at the Black Gate
その他の呼び名黒門前の戦い (Battle before the Black Gate)

解説

第三紀3019年3月25日に行われた、指輪戦争の事実上の決戦となった戦い。
ゴンドールローハンの軍勢からなる西軍が、指輪所持者の任務をサウロンから隠すため黒門に陽動攻撃を仕掛け、モルドールの軍勢がこれを迎撃した。サウロンは黒門を開いて、モルドールの軍勢をはじめハラドリム東夷などの属国からなる大軍を解き放ち、燃えかすの山に西軍を包囲。絶対的多数の敵を前に、西軍は絶望的な状況となる。だが合戦の最中に指輪所持者が一つの指輪を破壊したことでサウロンの力は消滅、サウロンの意志に動かされていたモルドール軍も狼狽して総崩れとなり、西軍は逆転して勝利を収めた。

参戦国、勢力

西軍
ゴンドールローハン北方の野伏
大鷲
モルドールとその属国
オークトロル東夷ハラドリム
ナズグール恐るべき獣

戦況

開戦に至るまで

「わしらは指輪は持っておらぬ。叡智えいちきわみか、大愚の果てか、それは消滅させられるべく遠く送られた。わしらを消滅させることを恐れてな。これがなければ、力でかの者の力を敗ることはできぬ。じゃがわしらはいかなる犠牲を払ってもかの目をかれの真の危険から引き離しておかなければならぬ。わしらは武力で勝利はかちとれぬが、武力によって指輪所持者唯一ゆいいつの可能性を与えることはできる。たとえそれがおぼつかないものであってもな。」*1

角笛城の合戦アイゼンガルドの陥落によって、パルス・ガレンで捕らえられたホビットメリーピピン)は救出され、さらにオルサンクパランティールアラゴルン二世の手に渡る。アラゴルンは指輪所持者からサウロンの目を逸らすためパランティールを用いて彼に挑戦、鍛え直された剣を示して自らの素性を明らかにした。
これに怒り焦ったサウロンはペレンノール野の合戦を起こしたが、予定を早まった攻撃であったためにモルドール軍はゴンドールローハンの軍勢によってかろうじて撃退された。

かれ(サウロン)からを奪った剣が鍛え直された。偶然の風向きの変化はわが方に幸いした。かれの最初の攻撃は思い設けぬ敗北に終わり、総大将が滅びてしもうた……*2というこの一連の事態に、サウロンは一つの指輪ゴンドールに拠る大将たちの手に落ちたとの疑いを強くする。
他者が一つの指輪に込められた力を完全に使いこなすには習熟期間が必要であり、さらに指輪を手にする者は一人であるため、必ずその所有権を巡って権力闘争が起こるはずであった。敵の手に落ちた指輪をサウロンが奪い返せる望みは、その機会を突けば指輪がサウロンを助けるかもしれないという点にあった。そのためサウロンはゴンドールの動静に全注意を集中させる。

実際には一つの指輪はモルドールに送り込まれており、次に予想されるさらに大規模な攻撃に耐える力はもはやゴンドールローハンには残されていなかった。
武力によってサウロンを打倒することはできず、望みは指輪所持者の任務達成にしかないと看破するガンダルフは、指輪所持者からサウロンの注意を逸らし続けるためには自分達が囮となり、黒門に捨て身の陽動攻撃を仕掛けるしかないと提案。アラゴルン二世イムラヒルエーオメルエルロンドの息子西軍の大将たちはこの提案に同意する。

ミナス・ティリスに残る守備隊はアングボール率いる辺境の諸侯国の援軍4000人で増強され、さらにエルフヘルム率いるローハン軍の主力3000騎がアノーリエンから来る敵を西街道で待ち伏せするために残された。

大将たちは割ける限りの総勢7000名を連れて出立する。アラゴルン二世が諸侯国の兵からなる2000人を、イムラヒルドル・アムロスおよびミナス・ティリスの兵からなる3500人を、エーオメルを失ったロヒルリムを500人を組み、エーオメル自身は麾下の500騎の騎兵を率い、それとは別にエルロンドの息子たちと北方のドゥーネダイン(野伏)、ドル・アムロスの騎士たちが加わった500騎の騎兵があった。つまり徒歩の兵が6000人で騎馬の兵が1000騎だが、これは行路の足場の悪さを考慮してのことだった。
ガンダルフレゴラスギムリピピンベレゴンドらもそれに加わっている。だがメリー黒の息の負傷が癒えたばかりだったため、ミナス・ティリスに残された。

西軍の行軍

「もしこれが茶番劇なら、笑うにはあまりにも痛切すぎる。いいや、これは五分五分の大熱戦に最後に進めるこまなのだ。そしてどちらが勝ったにしろ、これがゲームを終了させるのだ。」*3

西軍3019年3月18日にミナス・ティリスを出立。オスギリアスからアンドゥインを渡り、翌19日には前衛部隊がモルグル谷に達してモルグルドゥイン川の橋を落とすとともに、死の原に火を放つ。さらに十字路には東のモルグル峠や南からの攻撃に備えて、土地勘のある射手からなる強力な守備隊を残した。21日には西軍はイシリエンで、オーク東夷の強力な分遣隊にはじめて攻撃されたが、ヘンネス・アンヌーンマブルングの偵察隊から警告を受けていたため首尾よく撃退した。しかしこれは、西軍を黒門まで誘導するサウロンの陽動だった。23日にはイシリエンを去り、モランノンの荒廃地に達したが、目に入らないながらも絶えず西軍の上を跳梁していたナズグール恐るべき獣の恐怖や、モルドールの伝承の恐ろしさ前に、意気をくじかれる兵が続出する。ここでアラゴルン二世は弱気な者達に去ることを許したが、可能ならカイル・アンドロスを奪取するよう彼らに命じた。この段階で総勢は6000名に満たなくなっていた。
24日に荒廃地で最後の野営をした夜、西軍はおびただしい数のおぼろな影との吠え声に取り囲まれたが、朝になるとそれらは消え失せる。25日に西軍は黒門に達した。

黒門前での、戦闘直前の駆け引き

「出会え!」と、かれらは叫びました。「暗黒の国の王をここへだせ! かれに応報の罰を下さん。不法にもゴンドールに戦いを仕かけ、その国土を力づくで奪いしためなり。ここにゴンドールの王はかれがその悪をつぐない、しかのち永遠に立ち去ることを要求する。出会え!」
長い沈黙がありました。城壁からも城門からも、それに答える叫び声も物音も何一つ聞かれません。しかしサウロンはすでにかれの計画を用意していたのです。そしてこれらのねずみを襲って殺す前に、ます手ひどく弄んでやれと思ったのでした。*4

西軍は戦いに先立ち、黒門の北にある二つの小高い丘(燃えかすの山)に陣取った上で軍使を立て、サウロンに宣戦布告する。西軍の軍使団はガンダルフを長として、アラゴルン二世エルロンドの息子たち、イムラヒルエーオメルら大将たちが同行し、さらにレゴラスギムリペレグリンが加わった。これでサウロンを敵とする全ての自由の民の種族から最低一人は証人が出ることになった。これに近衛騎士団とアルウェンの旗印、ふれ役と喇叭手が続いた。
西軍の呼び出しに応じて黒門から現れたモルドールの軍使団は、サウロンの口を先頭にその護衛兵の一隊が続いたのみで、黒地に赤目のサウロンの旗印を一つ携えていた。

姿を現したサウロンの口は西軍の大将たちを侮辱するとともに、キリス・ウンゴルの塔フロド・バギンズから押収された塚山出土の剣ロスローリエンマントとブローチミスリルの胴着といった装身具を示して彼らを脅迫する。口は捕虜のホビットへの拷問をちらつかせて「ゴンドールとその同盟者は二度とサウロンを攻撃しないと誓言して直ちに大河以西に撤退すること」「大河以東の地は永久にサウロンの直轄地となること」「大河以西の霧ふり山脈およびローハン谷に至るまでの地はモルドールの属領とし、住民の自治は認めるが武装を禁ずること」「アイゼンガルドはサウロンが領有した上で彼の副官(サウロンの口)の居城とし、その再建に手を貸すこと」といったサウロンからの条件を伝えた。
しかしガンダルフは、口のわずかな反応からホビットが実は捕らえられていない可能性を見抜いて条件を拒否。口から装身具を奪い返した。

サウロンの口は西軍の大将たちの怒気に圧されて反転遁走したが、その途中に部下たちが取り決められていた合図の角笛を吹き鳴らし、黒門は開け放たれて戦いが開始された。

黒門の戦い

予期されていたように交渉が決裂すると、サウロンは開かれた黒門からだけでなく、歯の塔の東の灰の山脈側に潜ませていた東夷の軍勢や、黒門の両側の丘陵に潜ませていたオークを解き放ち、その数は西軍の10倍以上はあり、さらにサウロンの軍勢を弱らせる太陽は、モルドールの煙霧に覆われて、光はほとんど地上に届かなかった。
燃えかすの山の二つの丘にはアルウェンの旗印ローハンの旗、ドル・アムロスの旗が美しくも絶望的に掲げられ、それぞれの丘は完全にモルドール軍に包囲される。アラゴルンガンダルフは丘のひとつに立ち、東側の丘にはドゥーネダインエルロンドの息子たち、西側の丘にはイムラヒルミナス・ティリスドル・アムロスの兵達が、一番攻撃が激しいであろう黒門の方面に立っていた。イムラヒルの陣営の最前線近くには、覚悟を決めたピピン塚山出土の剣を握りしめ、ベレゴンドと共に立っていた。
やがて、恐るべき獣に乗ったナズグールが空を跳梁する中、まずモルドール軍のオークが矢を西軍に浴びせかけ、それからゴルゴロスから来た山トロルが西軍の最前線に襲いかかった。この時ベレゴンドは攻撃を盾と兜で防いだものの、その力に圧倒され気を失って倒れる。ベレゴンドを倒したトロルが、彼の喉を噛み切ろうと掴み上げたところ、ピピンはそのトロルに対して塚山出土の剣を突き刺す。剣に込められた力もあって刃はトロルの急所にまで達したが、ピピンは自分が倒したトロルの下敷きになってしまう。その瞬間ピピンは「たちが来るぞう!」という叫び声を聞いたが、意識が朦朧としていたピピンは、これは五軍の合戦の時の話だと混同して、そのまま気を失ってしまう(戦いが終わった後、ピピンはギムリに発見された)。
だが実際に大鷲は戦場に姿を現し、恐るべき獣に乗ったナズグールに襲いかかった。

戦いの終わり

この時、指輪所持者フロド・バギンズは、ついに滅びの山サンマス・ナウルにたどり着いたが、とうとう一つの指輪の誘惑に屈し、指輪を自分のものと宣言して、自分の指にはめてしまう。この瞬間サウロンは一つの指輪の所在、西軍の目論みに気が付いて怒りと恐怖に駆られ、全ての意思を滅びの山に向けて、ナズグールを急行させる。その瞬間、他のモルドールの軍勢は、自分たちを駆り立てていたサウロンの意思が消えたため、動揺する。敵の狼狽を見取った西軍の兵は反撃に転じるが、ガンダルフは待つように呼ばわった。
やがて、フロドから指輪を奪ったゴクリ滅びの罅裂に墜落し、一つの指輪は失われた。そして大地は揺れ動き、黒門歯の塔そしてバラド=ドゥールは崩れ落ち、サウロンは消滅した。

そして大将たちが南のかたモルドールの地をまじろぎもせず見つめるうちに、雲のとばりになお黒く、巨大な人の影のようなものが上って来たように思えました。それは一切の光をとおさないほど黒く、頭に稲妻の冠を頂き、空をいっぱいに占めていました。下界を見降ろして高く大きく頭をもたげると、それは途方もなく大きな手をみんなに向けておどすように突き出しました。その恐ろしさは総毛立つほどでしたが、それでいてもはや何の力もなかったのです。なぜなら、それが一同の上に身をかがめたちょうどその時、大風がそれをさらって運び去り、消え去ったからです。そのあとはしーんと静まりました。*5

こうして、モルドールの軍勢を動かしていたサウロンの意思と存在が消滅した結果、オークトロル、その他の獣など、サウロンの意思が吹き込まれた生物は正気を失い、自害するか希望もなく逃げ去った。サウロンの同盟軍だった東夷ハラドリムなどのうち、最も大胆不敵で西方世界を憎んでいた者達は、最後の抵抗をするために集結したが、ほとんどは東へ逃げ去り、西軍に降伏する者もいた。

ガンダルフは、軍の指揮をアラゴルンに任せると、自分はグワイヒィルを呼び、滅びの山にいるはずのフロド・バギンズとサムワイズ・ギャムジーを救出するための助力を要請。ランドローヴァルメネルドールが同行して、グワイヒィルはガンダルフを滅びの山へと連れて行く。
一方の滅びの山では、指輪を失ったフロドは、全ての望みも喪失して抜け殻のようになっていたが、まだ希望を失っていなかったサムがサンマス・ナウルからフロドを連れ出す。しかし山腹に出たものの、噴火した滅びの山の裂け目や溶岩に逃げ道をふさがれ、やがて二人は倒れてしまう。だがグワイヒィルらに救出され、その後イシリエンに運ばれてアラゴルンの手当を受ける。
やがて回復した二人は4月8日、イシリエンのコルマッレンの野でアラゴルンによる栄誉礼を受ける。またフロドとサムは、エルフのマントミスリルの胴着などを返還されている。
こうして再会した指輪の仲間はしばらくイシリエンにいたが、負傷していた兵が回復し、東夷やハラドリムの残党と戦っていた兵、モルドール北部の要塞を破壊していた兵などが戻ってくると、エレッサール王の戴冠式のため、ミナス・ティリスへと凱旋した。

映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定

最終戦略会議はミナス・ティリスの外のテントではなく、白の塔の王と執政の間で行われており、レゴラスギムリもその場にいる。だがイムラヒルは登場しない。
劇場公開版(コレクターズ・エディション)とエクステンデッド・エディションでは、この場面の編集が異なっている。ガンダルフが、サウロンがこの陽動にひっかからないのではと懸念するのに対し、劇場公開版では、ギムリの発言が作戦遂行を後押しした形になっているが、エクステンデッド・エディションではギムリの発言は、ガンダルフの懸念発言の前となっている。代わりにアラゴルンが作戦に自信を見せ、パランティールを使ってサウロンにアンドゥーリルを見せ挑発する場面が付け加えられている。

黒門への行軍の間の、十字路の過程などは省略された。

サウロンの口は劇場公開版では登場していないが、エクステンデッド・エディションには登場している。ただし原作とは異なり、アラゴルンに首をはねられて死んでいる。

黒門での戦闘開始前に、映画オリジナルのアラゴルンの演説シーンが入っている。また敵に向かっていくアラゴルンに続き、ペレグリン・トゥックと(原作ではミナス・ティリスで療養しているためこの戦いには参加していなかった)メリアドク・ブランディバックが走り、それに続いて他の兵士たちが駆けだしていくという演出にされた。
一つの指輪破壊後は、西軍がいる場所以外は、黒門歯の塔を含めて地面が崩落しており、サウロンの軍勢はそれに飲み込まれている。

初期の脚本では、この場面でサウロンとアラゴルンの直接対決が行われる予定だったが、実際には原作通りサウロンは登場せず(詳細はサウロンの項目を参照)、撮影済みのサウロンとアラゴルンの戦闘シーンは、編集によってトロルとアラゴルンの戦闘に差し替えられた。
また、モルドールの不毛な荒野の再現のため、このシーンはニュージーランド軍の射爆場で撮影された(その背景に黒門などが合成されている)。そのため撮影前に軍によって入念に不発弾の捜索と除去が行われ、また出演者は事前に、不発弾の形状などについての説明を受けたという。
さらにエキストラにも、ニュージーランド軍の兵士が多数参加している。そのため初めて、軍の整列が綺麗にできたという。だが戦闘シーンでニュージーランド軍の兵士は、「実際には殴らず、殴っているように見せるような演技」を知らず、またヒートアップしたこともあって実際に撮影用小道具の剣などで殴り合ったため、小道具が壊れたり怪我人が多く出たりしたという*6

ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における設定

『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における黒門の戦い 『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における黒門の戦い

コメント

最新の6件を表示しています。 コメントページを参照

  • 正気を失って逃げるってのはわかるけど、オークとかトロルが自害ってイメージが湧かないよね。同士討ちみたいな感じでバタバタ死んでいったならわかるんだけど。 -- 2022-08-22 (月) 01:31:45
    • やっぱり同士討ちだったのかねぇ?それか統制を失って人間に追撃されて狩られたのを自殺と表現したとか。一向一揆みたいに死兵になって自由の民に吶喊してきたらえらい損耗をくらっただろうな。 -- 2022-08-22 (月) 18:39:59
    • メイドインアビスの上昇負荷じゃないが全感覚が喪失し意識混濁、パニック状態に→自傷行為に走ったのが自由の民には自害に見えたのかも
      モルゴスの故事を考えるにサウロンもごく僅かとはいえ意思と一緒に力を供給していたと思われるので、サウロンの力で感覚が強化されていた場合にはサウロン消滅で突然全盲になったような感覚に襲われたと愚考します -- 2022-08-22 (月) 20:21:19
  • 無粋やけど降伏勧告に乗ったふりをして交渉を長引かせ時間を稼ぎ兵の損害を抑える姑息な西軍を見たい -- 2023-07-17 (月) 13:21:08
    • モルゴスとマイズロスの話じゃないがサウロン側だって交渉する気はないんでないかね?それにあそこで口の奴を一喝してやらんとフロドが捕虜にされてると勘違いする奴が出て士気が低下、戦線が崩壊するぞ? -- 2023-07-17 (月) 14:24:30
      • フロドが指輪を火山に捨てる任務って一般兵に知られてましたっけ? -- 2023-07-17 (月) 15:25:52
        • フロドの形見を出した時、大将たちを驚かせ狼狽させたと書かれており、ピピンなんて叫び声をあげているからなんかまずい事態になっていることがみんなに伝わっていてもおかしくないと思っている。ガンダルフが毅然とはねのけたから無事で済んだものの、そこで停戦交渉なんてやったらそりゃ混乱が起きるんじゃないかな?大体偽装退却や偽装投降なんて余程名将じゃないとやるもんじゃないと思うよ。 -- 2023-07-17 (月) 15:59:36
    • サウロンからしたら敵が指輪を使いこなす時間を得る前に奪い返すことこそが生命線なんですから、時間稼ぎなんか通用しないでしょう。西軍が降伏勧告に乗るそぶりを見せようが、見せまいが、どっちに転んでもサウロンはその場で大軍包囲して殲滅するつもり。和平交渉なんてまさに余興の茶番。それなのに自由の民側にとっては大切な者の命がかかった痛恨事だってところが、サウロンの残酷さなんであって。 -- 2023-07-17 (月) 18:54:00
    • そもそも黒門の戦い自体が「悲壮な茶番劇であろうとも指輪所持者が使命を完遂することを支援するためだけ」の目的ですからねー。
      全軍が全滅壊滅全員戦死すら賭け金として、指輪を手にした者の増上慢を演じ、それをエサとしてサウロンを誘い出しているわけで。
      その身の程知らずの挑戦こそがサウロンの興味を惹き、軍をモルドール中央部からウドゥンや黒門に洗いざらい送らせたわけです。
      サウロンとて、上の方々が語っているように条約が通るなんて思っていない。ただの嗜虐心からの嬲りですよ。
      それを受け入れるポーズ自体が、「彼奴ら寡兵で我が前に挑戦しにきながら、いきなり日和見だと?一体何を待っているのだ?」とサウロンの疑心を招くだけでしょう。
      サウロンが念の為としてそこからナズグルの一人でもサンマス・ナウアに差し向けたら、それでゲームセットです。 -- 2023-07-17 (月) 19:25:05
    • いわゆる『蛇足』『藪蛇』以外の何物でもないかと。
      降伏勧告に乗った時点で、事情を知らない末端は混乱を極め西軍は空中崩壊でしょうし、そうなった西軍をモルドール軍が紳士的に見逃すとも思えません。
      組織的抵抗をするよりむしろ虐殺じみて犠牲者増えそう。 -- 2023-09-17 (日) 22:16:17
  • もしこの時点でデネソールが存命であった場合、彼はガンダルフやアラゴルンを敵視しておりかつ指輪をモルドールに送るなど愚挙としか見ていなかったから、その囮となるべき作戦など到底許可しなかった。そうなると彼の義弟であるイムラヒルも立場上おいそれと出兵には同意できず、エーオメルにしてもアラゴルンとの個人的な友誼と「ゴンドール」との同盟関係の間で板挟みになっていただろう。結局出兵そのものが見合わされるか史実より遥かに小規模な兵力に留まり囮作戦は失敗していた公算が高い。サウロンがゴンドールの内情を知らなかったので結果論になるが、仮にデネソールを狂気に至るまでには追い詰めず自尊心と猜疑心の強い老統治者として生かしておけば、西軍陣営では指輪こそないもののサウロンの当初目論見通り内紛が起こり軍としての統一行動が取れたかは非常に疑わしい。 -- 2023-09-18 (月) 21:58:29
    • そういうところが、サウロンがガンダルフに「利口馬鹿」と呼ばれる所以なんでしょうね。 -- 2023-09-18 (月) 22:26:12
    • 私もデネソールが存命していれば仰る通りの西軍の内紛に繋がったろうと思いますが、ただそうなっていても戦局的には大きな違いは無かったでしょうね。
      西軍としてはサウロンの目を国外に釘付けにして時間が稼げればどっちみち勝ちなので、囮の内容が「黒門の戦い」か「西軍の内紛」かは大して重要ではなく、サウロンが滅びる展開に変わりはなかったはず。
      ただそれはサウロン滅亡に限っての話で、戦後もデネソール派とアラゴルン派の内紛が続くことで、実際に物語が辿ったような大団円にはならなかった可能性が高い。そういう意味では禍根ですね。 -- 2023-09-18 (月) 23:49:14
    • ただ、「防衛に失敗した」執権デネソールと「都を救った」帰還した王アラゴルンでは発言力にダンチの違いがありそう。ファラミアも苦渋の決断でしょうがアラゴルンに付くでしょうし。
      デネソールが長年ゴンドールを防衛してきたのは事実ですが、その過去の努力と苦労をどれだけ民が正当に評価するかは疑問です。
      勝利の喜びに水を差す行為ですし。
      恐らくファラミアに執政職を譲(らされ)ることになり、大して内紛にはならないと思います。 -- 2023-09-19 (火) 06:32:06
      • 原作通り自害を図ってそれで失敗して包帯グルグル巻きみたいなシチュエーションだったらイムラヒルが指揮権の代行者になるだろうし、戦後は先に回復したファラミアが執政代理として統治権を返上して強制隠居みたいな流れになったかも。最後は孫娘の晴れの舞台に水を差されたくないガラドリエルらが不満を持つ者らを一喝して残り火を鎮める。 -- 2023-09-19 (火) 18:18:38
      • 狂気に陥ることがなければ「防衛に失敗した」という評にはならないのでは?デネソールが懸命に防衛に努めていたところを、アラゴルンが到来して救援したという構図になると思います。
        救国の凱旋王としてアラゴルンが人民の求心を一身に集めるのは仰る通りだと思いますが、必ずしも「人民」の意向だけで政治が決まるわけではないのがああいう時代の難しいところでもあり。
        少なくとも執政家は働きに相応しい尊敬を集めていたことは、デネソール・ボロミア・ファラミアへの人々の反応からわかります。長年権力の座にあったわけですから相応の権力基盤・支持層もあるはず。待望していた王が帰還したとなっても、長年忠義を示してきた執政家を見捨てることまではできない領主層が一定数いると思うのです(作中のイムラヒルの対応なんかが好例)
        そしてデネソールは性格からこの件に関しては絶対に折れないはず。それこそ死ぬしかないところまで追い詰められでもしない限りは。老練な支配者であるデネソールが、長年の権力の座という「地の利」をフル活用して抵抗するとなったら、やはりすんなりとはいかないと思います。
        それこそ同族の争いの再来という可能性もあるのでは? -- 2023-09-19 (火) 22:13:39
        • 着眼点自体は面白いですが、流石に無理かと。
          ①「防衛に失敗した」という評にはならないのでは?
          →なりますよ。勿論それはデネソール卿の責ではありませんが、現に都はローハンや南方からの救援がなければ陥落しており、それは灰色の一行とアラゴルンが導いたものです。
          デネソール卿が密にアラゴルンと連携していたなら別ですが、そうではないですからね。
          鳶に油揚攫われる形で、勲はアラゴルンに集まるでしょう。デネソールが行った長年の地道な努力より、民はわかりやすく鮮やかな結果に惹かれるものです。
          だからこそデネソール卿も、アラゴルン(ソロンギル)を深く憎んでいたわけで。
          ②人民の意向だけで決まる時代ではない
          →だからこそ、です。上にもあるようにデネソールの統治権はあくまで王から「不在に際し預けられた」ものであり、王が帰れば当然それは返却せざるを得ません。
          しかもその王は賢明な名君にして救国の英雄。そこでその賢王や道理に逆らうなら、人民も諸侯がそんな愚かな反逆にこだわる執権について行く理由がありません。
          ③デネソールは絶対に折れないはず
          →だから無理矢理穏便に退場させられるのでは?そしてそれを止める力も道理も彼にはない、という話です。
          そりゃ、没義道にアラゴルンがデネソールを粛清しようとしたならファラミアやイムラヒルもデネソール卿に味方するかもしれません。ただ実際にはデネソール卿が横車を押す形になるわけでしょ?国益にも反する形で。
          そんな卿に付き合うような男ではないですよ2人とも。
          ④老練な支配者であるデネソールが、長年の権力の座という「地の利」をフル活用して抵抗
          →例えば執権家が、独自に開拓し完全に掌握した勢力圏があるならまだわかります。しかしその形跡は見られない上に、上記のように執権家の権力や権威は全て「王が不在の時に委ねられた」ものでしかなく、強固に見えても大変脆いものです。
          だからイムラヒル達もアラゴルンにすぐ服したわけですから。
          デネソール卿のような賢明な人物が、上記のような悪条件下で無謀な反抗劇を企むとは到底思えません。
          当てつけの形で執政職を去るのがせいぜいでは。 -- 2023-09-19 (火) 22:52:12
          • ですね。そもそもデネソールの権力基盤自体が「王帰りきますときまで」の統治を委ねられた執政権でしかないですし。
            たとえ王が帰還しようが、それと強硬に対峙できるくらい執政の権威や権力が絶大かつ揺るがぬものなら、デネソールはあそこまでアラゴルンの帰還を敵視はしても警戒はしないでしょう。
            王が帰り咲いた瞬間、影になるしかないとわかってるからこそ帰還自体を強硬に拒んだわけで。 -- 2023-09-19 (火) 18:28:46
          • 議論するのはいいけどどっちもIFの話でしかないんだから「ないない」とか「自説を貫きたいのはわかるが」とか煽るようなこと言わないほうがいいよ そういう態度が荒れる元 -- 2023-09-20 (水) 13:18:21
            • 確かにそうですね。編集しときました! -- 2023-09-20 (水) 14:37:44
        • 俺も、デネソールがジタバタしたところで内紛すら起こらない、起こせないという方がしっくり来る。
          ボロミアが生きていても無理では。ゴンドール王家の末裔がどこかに残っていて、それを担ぎ出してアラゴルンの統一王即位に異を唱えるくらいのウルトラCじゃないと誰も着いてこない。 -- 2023-09-21 (木) 00:14:35
        • いかにアラゴルンが危ういところを救援したといっても、それで執政家の1000年にも及ぶ統治の実績が帳消しになるわけではないでしょう。
          「執政はアナリオン朝に属するものであって、イシルドゥア朝に服する義務はない」というのが長年のゴンドールの公式見解で、デネソールも作中でその見解を引き継いでいるわけですから、アラゴルンの王位請求は必ずしも万人にとって自明なものではなく、争議の種にしようと思えばできる問題なわけです。(作中ですんなり請求が通ったのはあくまで執政ファラミアが一切異議を唱えなかったから)
          「王帰りますまで」の執政の統治というのも、第三紀末には決まり文句に過ぎなくなって形骸化しており、執政の権威はほとんど王に等しいものになっていたというのも作中で言明されている事情です。
          そのような背景の下でデネソールがアラゴルンの正統性を否定して対立したら、迷った末に長年の忠義を取ってデネソールの側につく者だって少なからずいると思うのです。「正しいこと」は合理的整合性だけではなく、論理を超えた主君への忠義にこそあるというのが封建的価値観であり、それは作中でも通用するものとして繰り返し登場します。ファラミアを巻き込んでの焼身自殺という明らかに理の通らないことでも、抗命したのはベレゴンドだけで従僕たちは主君の命令を優先して結果血が流れたわけです。ファラミアの生死という小さな問題ですら血が流れたのに、まして統治が変わるという国の大問題に意見が全く割れないなんてことがあり得るでしょうか?
          日本ではたった260年の将軍統治から天皇へ大政奉還するのですらすんなりとはいかず内乱になったわけです。ましてや1000年も統治していた執政からその間ずっと不在だった王に王朝が交代するのに、すんなりいくわけがないと思うのです。 -- 2023-09-21 (木) 18:51:17
          • →日本ではたった100年の将軍統治から天皇へ大政奉還するのですらすんなりとはいかず内乱になった
            ????それってどこの国の話ですか? 100年…?? -- 2023-09-21 (木) 19:16:01
          • 鎌倉幕府から幕末までは100年間だった…!? -- 2023-09-21 (木) 19:17:41
          • 第三者から言わせてもらうが、素で100年だと思ってるのならともかく、単なる記入ミスならつまらん揚げ足取りでしかないぞ...... -- 2023-09-21 (木) 20:00:30
            • 日本ではたった100年の将軍統治

              ましてや1000年も統治していた執政
              という表現で対比してるんだから、間違いなく意識的な比較だし、それに対する指摘は揚げ足取りではないでしょ。100年って点を除けば文意としては通るんだから。
              上にあるように100を他の数値にしたらそれこそ文脈としておかしいし。 -- 2023-09-21 (木) 23:50:08

          • でも単なる記入ミスとも思えない文脈的に。
            仮に700年とかにしたら「たった」がつくのはおかしくなるしなぁ。 -- 2023-09-21 (木) 20:09:12
            • な、中つ国基準で言うなら700年でも1000年でも“たった”という表現は通用するから.....(震え声) -- 2023-09-21 (木) 21:44:35
              • 1000年の方には、ましてや1000年「も」がついてるんだよなぁ…。 -- 2023-09-22 (金) 11:47:02
          • これ、頑張って朗々と自説問いてるのに、<たった100年の将軍統治>って爆弾を自ら投下してしまったせいで説得力が雲散霧消してしまってるの、滅びの美学として美しすぎてすこ。
            いったいどういう歴史認識なんや。 -- 2023-09-21 (木) 21:55:13
            • しかし遠く離れたハラドには、700年と100年を間違えるどころか自分の家族の頭数さえ覚える事のできない生き物が存在します。それは奇跡のアホ、ダチョウです。 -- 2023-09-22 (金) 14:08:41
              • 上は間違えるというか、ガチに100年だと思ってただろ。
                でなきゃ文脈的に成り立たない。
                それはそうとガチョウの脳の小ささもガチよな。 -- 2023-09-22 (金) 14:24:48
          • すみません、素で勘違いです。お恥ずかしい。
            江戸幕府の約260年間をなぜか100年と勘違いしてました。修正しました。
            主張の本筋には変更なしです(ないと思う・・・また勘違いがあったら教えてください) -- 2023-09-22 (金) 18:12:31
  • 上で語られてる『デネソールはアラゴルンの正当性を否定できるか』だけど。
    そもそもゴンドールがアルノール(アルセダイン)の王位継承を跳ね除けたのは、“自分たちの中からまだ王を選べるから”では?
    拒否した中心者の執政ペレンドゥアだって、王政そのものではなく余所者が王位を継ぐのを拒否しただけで、候補者は新たに立ててますからね。しかもその候補者はエアルニル二世という超絶名君かつ救世主なわけだし。
    それから考えると、デネソールがアラゴルンの王位就任を拒否するには『アラゴルンより王位を継ぐにふさわしい人物』を対抗馬として立てるか、自ら新王朝を立てるしかないわけです。
    で、それはもう明らかに無謀かつ勝算が無い賭けなわけで。デネソール卿がそんなあほな事するわけが無い、って話ですよ。 -- 2023-09-21 (木) 19:34:59
    • 狂気に駆られたデネソールはまさにそれをやった訳で。「予はアナリオン朝の執政だ。予は身を低くして成り上がり者の老いぼれた家令などにはならぬぞ」。それで勝ち目がないと悟った最後の抵抗で執政職の杖を折り自決した。
      仮に正気だったとしても執政としての自尊心は健在であり、賢明な人間であっても時として己の矜持が理性を上回る事もある。そもそも彼の認識ではゴンドールはアナリオン朝の国家であり、「王還りますまで」の王とはアナリオンの子孫のみを指す(その際アラゴルンが南朝オンドヘアの血筋でもある事は都合よく忘れている)。アラゴルンの事は「統治権と王位の尊厳をとっくに失ったおんぼろ家系の最期の末裔」と見下していた以上、それに仕えるを潔しとせず必ず抵抗を試みたはずだ。
      『デネソールはアラゴルンの正当性を否定できるか』だが、第三者的視点では当然否定できない。しかしデネソールの大義では「イシルドゥルの末裔によるゴンドール簒奪の阻止」こそが正義であるため、ゴンドール国を守るため全力を以て否定した事は間違いない。しかもアラゴルンが自身の正体を国民に明かす前ならばデネソールにも十分勝機はあり、反乱などと言う大規模な軍事行動を採らずとも1人の野伏として秘密裏に葬り去るなどの策謀を巡らせれば謀反との誹りを受ける事なくアナリオン朝と執政の座は死守できた。 -- 2023-09-22 (金) 20:43:09
      • 上でデネソール存命なら内乱になったのではと考えている者ですが、デネソールがアラゴルン暗殺を試みることに関してはちょっと考えにくいかな、と思います。たとえ正義と信じていても我意を通すためにそういう卑劣な手段に訴えるような人ではないと思うのです。狂気に陥ってさえ、良くも悪くも最後まで矜持だけは失わなかったような人物ですから、抵抗するなら堂々と正面切って抵抗するのではないでしょうか。 -- 2023-09-22 (金) 22:17:43
        • まあそこで暗殺するような人ならそもそも薄々感づいてたソロンギル時代に刺客を差し向けたりその後を捜索して排除しようとしたりするでしょうね
          後実質の王権こそ失うものの執政権自体は残すことはできると思うのでいくら権力が欲しくとも暗殺はリスキーすぎると思う
          てか暗殺しなくとも黒門に行きたいって言ったら普通に考えて自殺行為だから大軍こそやらんもののある程度の兵は与えて行かせそう -- 2023-09-23 (土) 00:46:55
          • 反乱や暗殺までには行かないものの一応執政としてあらゆる抵抗を試みた上でそれでもアラゴルンの排除が不可能と悟ったら、最後は粛々と執政の職を辞すと言うのが現実的な対応かな。それでも後任の執政にファラミルが就こうとしたら親子の縁を切るくらいの嫌がらせはしそうだが。その場合忠と孝の板挟みとなったファラミルがどう判断するのかはまた論点となりそう。
            ただしデネソールが残したいのはあくまでも「南方王朝の」執政権であり、南方に取って代わった北方王朝の執政家としておめおめ残るくらいなら刺し違えてでも阻止する覚悟は常にあった。そういう意味では彼は権威には固執したが権力欲とは無縁であり、単に権力が欲しいならそれこそソロンギル到来の時から来るべき権力闘争を想定して貴族たちに根回しした上で先手を打って執政家による独立統治を宣言しただろう。王が戻る前ならば1000年近い統治実績のある執政家の独立はさほどの混乱もなく受け入れられ、その後正当な後継者たるアラゴルンが現れてもそれを覆すのは史実より遥かに困難だっただろう。
            実際にはデネソールがボロミルに語った通り最後までそれをやらなかったのは南方王朝の権威は常に認めていたからであり、執政家の分限を超えた振る舞いは自らその南方王朝によって認められた執政家の権威をも壊す事に他ならないと考えていたからである。 -- 2023-09-23 (土) 10:26:25
            • この意見に完全同意だな。
              執政職を用いた消極的な抵抗をすることはあっても、それが内紛や内乱に発展するようなものにはならないと思う。(デネソール卿は、自らの誇りから北方王家のアラゴルンに頭を下げるような男ではないが、同時に自分の振る舞いが国を危うくするのに恬として恥じぬような男でもない)
              もし彼が国を二分してでも余所者の王位継承を阻むような男なら、とっくに脱王制なり北方王家の継承を法的、人心的にもに認めないよう手を打っている筈。 -- 2023-09-23 (土) 11:15:00
      • なんか自説に自縄自縛になっている印象を感じる。
        そもそも上にも意見があるように、デネソールがアラゴルン王位に対してアクション(政治的に排除するとか密かに葬り去る)を取る人物ならソロンギル時代に手を売ってるでしょ。「ゴンドールからとりあえずいなくなったやったー」みたいな人物じゃないんだから。お互いに。
        デネソールは賢明で誇り高い人物です。いかに感情的にアラゴルンを認められなかろうが、理性的にはアラゴルンという器量と血統が王として帰還すれば、即位を止められないことはわかっていたでしょう。しかし、矜持としては認められないからこその原作の最期なわけです。
        それこそ、黒門への出撃で極力随伴兵を減らす、みたいな消極的抵抗が精々だと思いますよ。あとは当てつけとして即位式に合わせ執政職を去るとか笑
        「執政として」「王位継承者への対抗馬や神輿もなく」「有能かつ支持率の高い王位継承者に堂々と楯突く」なんてのは、それこそ歴史を紐解いても例を見ないほどの間抜けな行為であり、デネソールほどの賢明な男がやる行為とは思えないです。 -- 2023-09-23 (土) 05:42:16
  • 上のデネソール反抗論議だけど、賛成派?の方が言ってる大政奉還は例としてはちょっと違うんじゃないかなぁ。
    別にアラゴルンが帰還して王位に着こうが、執政家以外からしたら統治体制にほとんど差はないでしょ?元々形式的には王国だし。
    別に食えなくなる人間や、冷飯食わされたり、全く違う価値観を強いられる奴らが大量に出るわけでもない。
    たとえば共和制だった国家が絶対王政になる、またはその逆とかなら“その他大勢”もデネソールの抵抗に賛同するかもしれないけど。
    デネソール以外でアラゴルンの即位に反対し、内紛まで持っていく人たちの動機が弱すぎるよね。 -- 2023-09-25 (月) 08:09:31
  • まあデネソールが健在でも結果はあまりかわらないと思う
    結局総戦力的にはクソ雑魚なのに軍が黒門に攻めてきたっていう事実がサウロンの疑念を招いたわけだから、総兵力は減っててもローハンや諸侯国が主体になって軍と呼べるほどの数さえいれば大差なさそう -- 2023-09-29 (金) 15:23:53
    • むしろデネソールの悲哀さはそこらにあるような気がする。
      「一生懸命に力や知恵を尽くしても国を救えなかったし、逆に拗ね者になって王政やサウロンへの挑戦を邪魔しようとしても、大勢は変えられない自分」
      「勝手に自分たちで内紛を起こした上に外敵を引き込み滅亡した馬鹿王家の末裔のくせに、自分ができなかった救国を果たし、しかも王亡き後の国を1000年も保ってきた自分たちを差し置いて即位しようとしてるアラゴルン」
      どちらも許すことはできなかったでしょう。
      卓越した賢臣にはなれたはずなのに。 -- 2023-09-30 (土) 07:00:00
    • とは言えデネソールがあくまで頑強に抵抗すれば、その「ローハンや諸侯国が主体になって軍と呼べるほどの数」さえもが危うくなる。この時点では一野伏に過ぎないアラゴルンよりも執政の方が遥かに発言力は上であり、執政直属のミナス・ティリス軍は勿論、アラゴルン個人ではなくあくまでゴンドールと同盟関係にあるドル・アムロスやローハン及び諸侯の軍勢も立場上執政と袂を分かってまで出撃するのは外交関係を考えれば現実的ではなく、最悪アラゴルンの手勢であるドゥーネダイン数十騎~数百騎のみの参戦に留まっていた可能性は十分にある。さすがにこれではモルドール全軍を釣り寄せる餌としては小さすぎる。サウロンも小勢と侮って(もしくは史実より守備兵力の多いミナス・ティリスをより脅威と見なし戦力を温存して)兵力の一部しか黒門に回さなければ、本国に残っていた部隊にフロド達は易々発見されていただろう。 -- 2023-12-19 (火) 00:59:03
      • ミナス・ティリスは正門を破壊された状態で再度の籠城戦を行うのは厳しい為、デネソールが健在であろうとも最低限オスギリアスまで前線を押し返すための軍は出すと思われるのでその軍を奪ってしまえばいい
        問題はその軍にまでデネソールの目が行き届くかで変わるでしょうね
        ぶっちゃけ籠もり続けても未来がないのは作中の全員はわかっているのでデネソール本人が出撃するくらいしないと厳しそうですが -- 2023-12-19 (火) 03:13:09
      • なんかやけに「デネソール卿の影響力ガー」と主張してる人いますが、彼は最も自分の指揮が必要な時に、自らその執政権およびその職務を放棄(自殺+杖を折る)した人物ですよ。(そういう無能な男、と言いたいわけではなく彼の政治家生命はそこで終わっている)
        その惨劇から助命され、反アラゴルン活動を開始したとしても、その一点だけで求心力なんて地の底です。状況が状況ですし。
        それこそ執政家に個人的忠誠を誓うごく一部の近衛以外、誰もついていきませんよ。誰もがみんな死に物狂いで戦っていたり逃げ惑っていたんですから、事実がわかったら失望と怒り心頭です。
        指導者たちは冷静に受け止めるでしょうが、そもそもその指導者達はアラゴルンの指導力や正統性を認めているので、デネソールが大局を左右する目はもうありません。 -- 2023-12-19 (火) 06:38:22
      • 諸侯の軍はたしかにデネソールの呼びかけによるもので、彼の命令に従うでしょうが、ローハンは違うのでは?亡きセオデン王の弔い合戦として黒門まではローハン軍数千騎が付いてきても、不思議じゃありません。さらに、ガンダルフがその状況で出兵させますかね?デネソールを説得するのでは。 -- 2023-12-19 (火) 09:37:05
        • そうなんでよね
          ローハンがゴンドールの指揮下に入らなければローハンが独自に動いてもデネソールには止める権利はないのでローハン軍が主体になるって書いてました
          またオスギリアス(河)まで前線を押し返さなければ危険な状況なのでどのみち出兵自体はすると思われます
          そうなると魏の信陵君よろしく外に出たローハン+αの軍をアラゴルン(ガンダルフの策)が奪って黒門進軍、となる可能性は充分にあるかと
          特に作中で西軍大将は皆ガンダルフの策に賛成しているためデネソールの統御下から出てしまえばアラゴルンに従う者も多く出るでしょうね -- 2023-12-19 (火) 12:14:46
        • 確かにペレンノールの合戦に援軍として参戦しかつ1度はゴンドール防衛に成功した以上はローハンも諸侯も同盟の義理は果たしている。となるとその後のミナス・ティリス防衛戦まで拘束される筋合いはないのでアラゴルン(ガンダルフ)の策に乗るかどうかは各国の判断次第と言うことになる。そして籠城で勝利を得られる見込みが全くないのは全員の共通認識なので、多少はデネソールに義理立てする者がいたとしても大半は攻撃軍に加わるだろう。 -- 2023-12-19 (火) 21:44:55
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