湖の町の統領†
概要†
解説†
たての湖にある湖の町エスガロスで選出される町の首長。ここでは第三紀2941年の五軍の合戦(『ホビットの冒険』)当時に統領であった人物について述べる。
本名は不明。計算高く商才に長けていたために統領となった男。ソーリン二世とその仲間達が湖の町にやってきた時は、内心では彼らの素性と目的を信じず詐欺師だと考えていたが、町の人々はドワーフの帰還で湖の町にも繁栄が取り戻されると信じて熱狂したため、これに迎合してソーリン達を歓迎してみせた。
ソーリン達がはなれ山(エレボール)に旅立ち、その後襲来した龍のスマウグによって町が破壊されると、統領は真っ先に逃げ出したために町の人々から批判され、代わってスマウグを倒したバルドへの求心が高まる。するとスマウグの襲撃を招いたのはソーリン達であると主張して人々の不満の矛先をそらし、自らの地位を守る。バルドとエルフ王(スランドゥイル)ははなれ山の財宝を得るために軍勢を率いて山へ向かう一方、統領は町の再建にとりかかった人々と共にたての湖の湖岸に留まった。
五軍の合戦後、統領はバルドから湖の町への義援金としてはなれ山の黄金を贈られたが、「龍の黄金病」に取り憑かれてその大部分を持ち逃げした挙句、仲間に見捨てられて荒野でのたれ死にしたという。
その後ずっと賢く、人気がある人物が新たな統領となった。
映画『ホビット』における設定†
俳優 | スティーヴン・フライ |
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日本語吹き替え | 銀河万丈 |
商才に長けているだけではなく、アルフリドやブラガら部下を使ってエスガロスの住民を監視し独裁的な統治を行う、政治的にも狡猾な人物。自分の財産に執着していたほか、町に自分の像を建てるなど自己顕示欲も強い。
バルドのことを自分の地位を脅かしかねない存在として警戒する。そのためもあり、バルドが危険だとして反対するソーリン一行のエレボールへの遠征を歓迎した。一方で、アルフリドに適当な法を作らせてバルドを投獄する*1。
『決戦のゆくえ』でスマウグが襲撃してきた時には、ブラガやアルフリドに自分の財宝を船に乗せるよう指示し、町の住民、さらにはアルフリドまで見捨てて船で逃亡を図った。だがその船が、黒い矢を受けて落下してきたスマウグの死骸の下敷きになり行方不明となったため、そのまま死んだものと思われる。「今頃はアンドゥインまで逃げて……」と言ったヒルダをはじめ、町の住民の多くは自分達を見捨てて逃亡したと考えていたようだが、それ以上に具体的な消息や生死について気に留める者はいなかった。
画像†
コメント†
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