山頂さんちょうたたか

概要

カテゴリー歴史・事件
スペルBattle of the Peak

解説

第三紀3019年(大いなる年)の1月23日から25日にかけて、ケレブディルの山頂で行われたガンダルフバルログ(ドゥリンの禍)との闘い。この闘いでガンダルフはドゥリンの禍を滅ぼしたが、ガンダルフもまた傷を負って斃れた。

「下界の霧という霧を見下ろす、目も眩む高所じゃった。そこには太陽が容赦なく照りつけたが、下界はすっかり雲に閉ざされておった。… だれ一人見る者はいなかった。でなければ、後世末長く『山頂の闘い』は数々の歌に歌われるところじゃろうがの。」ガンダルフは不意にカラカラと笑いました。「よしたとえ見た者があっても、何と歌に歌うじゃろうか? かなたから見上げた者は山頂を嵐が吹きすさんでいると思った。かれらは雷鳴を聞いた。稲妻がはるかケレブディルの頂を襲ったと思うと跳ね返って、いくつもの火焔の舌となってくだけたと見た。これだけいえば十分ではないかな?」*1

本項目ではそれに至るまでの両者の戦闘についても述べる。

ガンダルフとバルログとの闘い

モリアでの攻防

1月15日、モリアを通過しようとした指輪の仲間は、そこに巣食っていたオークに察知されて襲撃される。
ガンダルフは追跡を阻むため、マザルブルの間の扉を呪文で閉ざそうとしたが、そこで深層から現れたバルログと初めて対峙した。扉を開けようとするバルログと、それを開けまいとするガンダルフの魔力が拮抗したため、負荷に耐え切れなくなった扉は木っ端微塵となり、その余波でマザルブルの間も崩落してしまった。

しかしバルログは埋もれてはおらず、ドゥリンの橋で再びガンダルフの前に現われる。一進一退の攻防の末、ガンダルフは橋を落としてバルログを落下させるが、バルログは鞭を振るってガンダルフの膝を絡めとり、両者は道連れになって奈落に落ちた。

地の底での死闘

落下しながらも両者は戦い続け、ついに奈落の底にある深い水に達した。地の底でバルログの火は消えたが、代わりにスライム状に変化。「いやはての石の土台」の上で両者は死闘を続けたが、とうとうバルログは逃走に転じ、地上への道を探すガンダルフがそれを追跡した。

両者は名前も持たぬ者たちの穿ったトンネルから、モリアの最下層に戻り、そこから無限階段を上ってドゥリンの塔の窓からケレブディルの山頂に飛び出した。

山頂の闘い

1月23日、白日の下のケレブディル山頂においてガンダルフバルログの最後の闘いが行われ、この闘いの激しさのためにドゥリンの塔は毀たれた。
バルログは再び火焔を吐き出して反撃に転じたが、長い戦いの末、25日にガンダルフはバルログを山腹に投げ落として勝利する。しかしガンダルフ自身も負った傷のために山頂に斃れた。

この後、ガンダルフは再び送り返されて蘇生。ガラドリエルに遣わされたグワイヒィルによって山頂から救出されてロスローリエンに運ばれた。そこで治療を受けたガンダルフは白衣に装われ、『白のガンダルフ』として復活した。

映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定

原作では晴天下での決戦だが、映画では曇天の中となっている。ガンダルフは稲妻をグラムドリングにまとわせてバルログにとどめを刺し、山腹に落下させた。

画像

『ロード・オブ・ザ・リング』におけるドゥリンの塔での山頂の闘い

コメント

最新の6件を表示しています。 コメントページを参照

  • 映画第二部序章のシーンは今見ても興奮ものですが。あの時代においても神話の再現みたいで。後で歌の題材になりそう。 -- 2020-07-16 (木) 22:02:08
    • 同意です。タイトルロゴから地底に落ちるまで映像も音楽も素晴らしい。グラムドリングを空中キャッチして落ちながら闘うなんて、これ以上痺れる戦闘シーンはないんじゃないかと思ってます。 -- 2020-07-17 (金) 22:12:28
      • 俺も同意です。あれは実写化ならではの望外の喜びでしたね。しかし空中でグラムドリングキャッチは下手したら指飛ぶよなぁと思いながら毎回観てますね。 -- 2020-07-19 (日) 02:00:28
      • スゲェ…あのじいさん、落ちながら戦ってる… -- 2020-09-07 (月) 21:52:51
  • だが待ってほしい。戦いの様子はガンダルフの口から語られただけで、だれも実際に目撃していないしバルログの死体も確認していない。つまり、このまま2人とも墜落死してしまうのを避けようと一時休戦し、地底から脱出するため協力する間に友情が芽生え、見逃す代わりに当分は眠りにつくことで取引が成立した可能性も否定できないのである。 -- 2020-07-18 (土) 01:44:41
    • じゃあ何故ガンダルフは灰から白にパワーアップさせてもらったんだい? -- 2020-07-18 (土) 04:34:34
      • 裏切ったサルマンの代役を任じられたんだろう -- 2020-07-18 (土) 07:20:27
      • 冗談半分で言った事にマジになるなよ・・・ -- 2020-07-18 (土) 13:38:42
      • エルさんもグルだった。 -- 2020-07-19 (日) 01:10:11
    • 演出過剰は認めるが何気にガンダルフは強硬派だからねぇ。もうちょっと泥臭い格闘だったとか、投降してマンドスの館で謹慎とかならまだあるかな。だが原作通りを推奨する。 -- 2020-07-18 (土) 14:49:02
      • 北斗の拳かドラゴンボールばりの超格闘なんかもあったりして -- 2020-07-18 (土) 15:22:56
      • 落ちた後、ガンダルフさんも負けじとヌルヌルしたものになって貪食合戦、「活躍想像図:巨大アメーバ(怒れる赤き惑星に登場)VS人食いアメーバ(マックウィーンの絶対の危機に登場)」なんかもあったりして。 -- 2020-07-19 (日) 00:13:06
      • なんか銀魂の作者の「相手ではなく自分が話したい事しか頭にないから会話が成立せずきめえんです」って発言をふと思い出した。https://matome.naver.jp/m/odai/2147547318390294701 -- 2020-07-19 (日) 01:54:44
      • 軌道修正が必要だ。しばらく露骨なネタは自粛しては如何だろうか。 -- 2020-07-19 (日) 08:56:47
      • 露骨さというか、別に会話やコミュニケーション成り立ってればそれでいいんだろうけどね...。 -- 2020-07-19 (日) 10:10:40
  • この時のガンダルフは鼻血ダバダバで口からも目からも血流してそう。なんならもう体にヒビくらい入ってたかも。 -- 2021-04-18 (日) 01:13:09
    • 風魔の小次郎の風林火山みたいに、亀裂が割れて中から白のガンダルフが現れたのかも -- 2021-04-18 (日) 06:00:52
      • そのネタ、通じると思った? -- 2021-04-18 (日) 06:56:22
  • マイアの力の解放は禁止されてた気がするけど、どう倒したんだろ -- 2023-06-03 (土) 00:12:53
    • よく言われる疑問ですが、別にマイアでないと倒せないわけではありませんからね
      第一紀にはグロールフィンデルやエクセリオンがバルログを倒してますし、第二紀の弱ったサウロンはエレンディルとギル=ガラドの二人で倒してる
      ここから考えれば、純粋にグラムドリングを駆使して倒したのだと思われます -- 2023-06-03 (土) 00:29:38
      • すると、イスタリの身体能力は全盛期のノルドールの数体分に匹敵するとということですか? -- 2023-06-03 (土) 11:21:04
        • それを言うなら、ノルドール一人分では?グロールフィンデルもエクセリオンも一人でバルログと相打ちですよ
          イスタリの肉体は上のエルフに準じているような描写が複数あり(目を開けて眠る、裸馬にまたがる、身内から光を発する、等)、それならまさに相打ちに持ち込めるだけのポテンシャルは十分あったことになります -- 2023-06-03 (土) 16:11:53
          • まあそうなんですが、一応格闘でバルログを倒し、崖から突き落とす→しかしダメージが大きくて力尽きる→雪山にて遭難というムーブだったのでこの戦いはバルログに対してわずかに優勢であったろうという想定にしました。エクセリオンなんか当代一流の勇者なので、それと同等ということは数人分でもおかしくないかと。個人的にはマイアの能力についてはノーコメント。中つ国にて覚えたいろんな技法についてはどうしますかね?高温を発する技も含まれてそうにみえますが? -- 2023-06-03 (土) 16:35:03
            • 当代一流だからって数人分というのはちょっと盛りすぎな気が グロールフィンデルの存在を無視してますし
              それにエクセリオンが倒したのはただのバルログではなくバルログの大将ゴスモグですからね?
              「中つ国で身につけた技法」については、それがバルログとの戦いでどの程度役に立ちうるかは作中の描写からは未知数だと思います -- 2023-06-03 (土) 16:51:06
              • グロールフィンデルも第三期の段階にてナズグル複数と拮抗する逸材なわけでただモノではないのではないですか?対ナズグルと言えばアウェイ状態のハムールを威圧したギルドールの例はありますが彼も指導者クラスとされておりただモノじゃないでしょう。彼らよりわずかでも強いというなら無名のノルドールの一人や二人よりは十分強いと思われます。 -- 2023-06-03 (土) 16:59:24
                • 無名のノルドールなるものがいかほどの実力なのかは全く手がかりがないので、そんなものを基準に何人分とか言うのは机上の空論でしょう
                  グロールフィンデルやギルドールにナズグルが退くのは「上のエルフ」は幽界にも強い影響力を持つ存在だからであって、ノルドールの内でも特に強い存在だからではないです -- 2023-06-03 (土) 18:00:23
                  • となるとグロールフィンデルって別に上のエルフの中で武勇に優れた方ではないということですか?そしてさらに言えばさすがのノルドールも昔はオークの集団に返り討ちされたりしてますが(そうでないと戦で損失するのが説明つかない)バルログもオークが謀反したらボコられませんか?それどころか、昔のモリアなんて上のエルフ一体いれば簡単に平定して支配下に置けるという事になりますがそれはいかに? -- 2023-06-03 (土) 18:13:17
                    • グロールフィンデルは武勇に優れていますが、ナズグルを退けられるのはそれが理由ではないということです
                      当然、オークの軍団が謀反したらバルログだけでなくサウロンだろうがモルゴスだろうが身が危ないと思いますが、オークは精神的にそういうことはできませんのでね
                      モリアにオークが巣食っていることを無視すれば、武勇に優れた上のエルフならバルログを平定できた可能性は十分あると思います 現にガンダルフ一人がそうしてますから -- 2023-06-03 (土) 18:58:49
      • あと、そもそもガンダルフ(オローリン)はエルフ達に美しい心象や啓示を与えるマイアなので、そのマイアの力が解放できたところでバルログとの戦いにはほとんど役に立たないと思われます -- 2023-06-03 (土) 16:23:53
  • 人並みの腕力と業物があればバルログぶっ殺せるよーってんなら、アラゴルンでも倒せるって理屈になるんでは…。流石に無理っしょ。 -- 2023-06-03 (土) 16:39:38
    • アラゴルンは上のエルフじゃなくて人間でしょ -- 2023-06-03 (土) 16:47:33
    • グロールフィンデルと相打ちになったバルログは山頂から谷底に転げ落ちて死んでいるので、マイアだろうと物理的なダメージは普通に通るんですよ
      サウロンだって岩に押しつぶされたら多分普通に死にます(様々な術策を使ってそうなるのを避けることはできるので、そこまで持っていくのが不可能でしょうが) -- 2023-06-03 (土) 16:56:37
  • マイアの力の域に達しないレベルでも、あんまり高威力な魔法を使うと負荷に耐えられずに壊れるような仕様になってたんじゃないかな?イスタリのガワって。マイアの本来の力が100以上で、身体の耐えられる上限が30、50とか80の力を出そうとすれば壊れる、みたいな。 -- 2023-11-26 (日) 23:24:12
    • 「魔法」とマイアの力は別物です
      トールキンにおいて魔法は一貫して技術ですが、マイアの力は技術ではない -- 2023-11-27 (月) 01:26:56
      • ここで質問。一つの指輪はマイアの力の存在を前提とした機械ですが、これはマイアの力ですか?魔法ですか?シルマリルは、二つの木以前の力によって稼働しますが、これは魔法ですか?そのほかの力ですか? -- 2023-11-27 (月) 18:38:47
        • 一つの指輪はマイアの力によって作り上げた「魔法」
          力というのは生得的な「才能」のようなもので、「魔法」とはその才能によって成し遂げる技術的水準のこと
          人間を超えた才能を持つ種族(エルフやドワーフやドゥネダイン)の技術が普通の人間には「魔法」のように見える
          シルマリルなどはエルフの「魔法」の最たるもの。別に二つの木から力を借りているわけではない。借りたのは光。
          (質問内容を勘違いしていたのでコメント修正) -- 2023-11-27 (月) 21:53:29
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