同族の争い

概要

カテゴリー歴史・事件
スペル(civil war of the) Kin-strife
異訳同族間の争い

解説

第三紀1432年から1447に至るまで、ゴンドールの王位を巡ってエルダカールカスタミアの各勢力が争った戦い。
ゴンドール20代目の王ヴァラカールの死後、王位はその長子エルダカールが継ぐはずであった。だがカスタミアとその一派が反乱を起こし、1437年にカスタミアが王位を簒奪する。
エルダカールはロヴァニオンに亡命し、反カスタミア勢力を糾合。1447年にはゴンドールを攻め入り、エルダカールはカスタミアを討ち取って、ゴンドールの王位を取り戻した。

参戦勢力

エルダカール
エルダカールを支持するゴンドール人(主に北部のゴンドール人や、後にカスタミアを見限った者達)、ゴンドールに仕える北国人
カスタミア
カスタミアを支持するゴンドール人(主にペラルギアウンバールなど港湾、沿岸部の者達)、ゴンドール王からヌーメノール人の血が薄まるのを恐れたゴンドール人、北国人を蔑視するゴンドール人

戦況

開戦に至るまで

1432年、ゴンドール20代目の王ヴァラカールが死ぬと、その長子エルダカールが第21代目ゴンドール王として即位した。だがエルダカールは北国人との混血であったため、ヌーメノールの血が薄れるのを恐れる者や、北国人を白眼視するゴンドールの一部ドゥーネダインの反発にあうことになった。

開戦と王位簒奪

そのため1432年、エルダカールが即位すると、ローメンダキル二世の弟カリメフタールの孫カスタミア(ゴンドール海軍の総指揮官で、反乱分子の中でもっとも多くの部下を擁していた)を中心とした一派が反乱を起こした。エルダカールは勇敢に抵抗したが、1437年、王都オスギリアスに包囲される。また、この戦いでオスギリアスの星辰殿にあったパランティーアが大河アンドゥインに失われた。そして遂にオスギリアスは陥落。エルダカール自身は脱出に成功したが、エルダカールの長男オルネンディルが捕らえられ、その後カスタミアの命で処刑された。
さらにカスタミアは残虐な性格を示し、カスタミアの命令で行われた殺戮と破壊は、戦争で起こるやむを得ない範囲を遙かに超えるものであったという。このことは特にミナス・アノールイシリアンでは忘れられなかった。
だが結果として、カスタミアはゴンドールの王位を簒奪することに成功する。

エルダカールの亡命と求心、カスタミアからの離反

王位に就いたカスタミアだが、前述のようにカスタミアの残虐な性格が示され、またカスタミアの頭は海軍のことばかり占めていてミナス・アノールやイシリアンの国土に興味を示さず、彼が王都をペラルギアに移そうと考えていることが明らかになると、彼を支持していたゴンドール人のカスタミアに対する忠誠心も失われていく。
一方、ロヴァニオンにある母方の一族の元に逃れることができたエルダカールはその地で人望を示し、元々エルダカールを敬愛するもの、ゴンドールに使える北国人、カスタミアを憎むようになったゴンドール人を糾合していった(王位簒奪者を憎む者が最も多かったという)。

カスタミアの死とエルダカールの復位

カスタミアが王位を簒奪して10年後の1447年、時期が来たと判断したエルダカールは、自らの支持者(カレナルゾンアノリアンイシリアンからも大挙して人が集まったという)を集めて王位奪還のためにゴンドールを攻撃。エルイの渡しでは大きな合戦が行われ、ゴンドールの最も優れた血の多くがここで流された。エルダカール自身はカスタミアを討ち取って、息子の仇を取り、勝利した。だがカスタミアの息子達は逃れて、他の一族やゴンドール艦隊の者と共に、ペラルギアで長く抵抗した。やがて彼らはウンバールに逃亡した。エルダカール派は船を持っていなかったため、彼らを追うことはできなかった。

戦後、ゴンドールの国力の衰退とウンバールの喪失

勝利してエルダカールは復位し、ゴンドールの正当にして叡智ある王になったが、結果としてこの内乱が、ゴンドールの国力衰退の一因となった。エルダカールの後継者は、彼の次男アルダミアとなった。一部で恐れられていたように、ヌーメノールの血が薄いエルダカールが短命で死去することはなかったが、彼以後のゴンドール王の寿命は次第に短くなっていった。これは混血のためというよりも、ヌーメノール人に与えられた長命の恩寵が消えていった影響と考えられている。

またウンバールでは、カスタミアの子孫がゴンドールの王権から独立した支配を打ち立てた海賊となり、長くゴンドールと対立する。ゴンドール南部沿岸地方は海賊の脅威にさらされることになり、エレスサール王の治世になるまで、ウンバールが完全に鎮圧されることはなかった。

またこの同族の争いによる被害の記憶が、2050年におけるエアルヌア後継のゴンドール王位後継者選定によって生じるかもしれない争いをゴンドール人に恐れさせた。その結果エアルヌア以後、ゴンドールは王を抱かぬまま執政によって統治されることになった。

コメント

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  • ペラルギアとロヴァニオンを結ぶルートを考えると事実上通行不能な死者の道…はともかくアイゼンガルド経由で進軍するのは遠回り過ぎるため、どうしてもミナス・アノール、ミナス・イシルのゴンドールが誇る二大城塞の間を抜ける道が一番現実的な進軍路となる。特にミナス・アノールがカスタミア派だった場合にはエルダカールは勝てなかった可能性が高いが実際には少なくとも静観しエルダカールを素通ししたため、カスタミア派はエルイの渡しで防衛戦に臨むほかなかったと思われる。 -- 2020-03-05 (木) 22:20:50
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