ロード・オブ・ザ・リングス オンライン

概要

カテゴリーゲーム
スペルThe Lord of the Rings Online
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2007年よりサービスを開始した、『指輪物語』を原作に中つ国を舞台にしたMMORPG(Wikipedia:MMORPG)。略称はLotRO。現在、開発・運営はStanding Stone Gamesが行っており、2022年にはサービス開始15周年を迎える。現在の対応言語は英語、フランス語、ドイツ語。
まずWindows XP/Vista以降用ゲームとして公開され、現在はSteamでもクライアントが配布中で*1F2P(基本プレイ無料)となっている。

プレイヤーは、第三紀指輪戦争さなかの中つ国に生きる、オリジナルの住人の一人(セッション・プレイ時を除き、小説の登場人物にはならない)としてゲームを開始する。小説中の登場人物は、NPC*2として登場し、プレイヤーキャラクターに助言や任務(クエスト)を与えてくる。ゲーム開始時(チュートリアルと、イントロとなる初期エリア終了後)は、フロド・バギンズたち4人のホビットホビット庄を出発した直後という設定になっており、ゲームのクエスト進行と共に指輪戦争も進んでいく。クエストによってはプレイヤーは、原作描写にある指輪戦争の重要場面に立ち会うことになる。

このゲームは、エレクトロニック・アーツWarner Bros. Gamesより発売されている、映画『ロード・オブ・ザ・リング』をベースにしたゲームとは異なり、Middle-earth Enterprisesが持つ原作小説の版権を取得して制作されている。そのためトム・ボンバディルグロルフィンデルなどの映画には登場していないキャラクターも登場し、ビジュアルも一部がアレンジされた映画に合わせてはおらず、原作に基づいた描写となっている。

動画

世界観

ゲーム画面 ゲーム画面 ゲーム画面(ホビット庄) ゲーム画面(裂け谷)

作中に登場する人物、土地、生き物などは、『指輪物語』本編だけではなく追補編や『ホビットの冒険』などからの引用が多数含まれており、原作の世界観を忠実に再現しようと試みられている。ゲームオリジナルの人名や地名などの固有名詞もシンダリンなどが用いられており、原作の法則を守っている。
マップ構成は(特にホビット庄モリアなどは)原作の細かい描写を徹底的に再現している(『「中つ国」歴史地図 トールキン世界のすべて』の影響も感じられる)。一方で、ゲームのためのアレンジが施されている。例えば原作の中つ国よりも危険(敵が出てくる確率が高い)で、原作に登場しないオリジナルの怪物なども登場する。また、原作にもICE設定にも存在しない都市や地形なども追加されている。ナズグールパランティールなどについて独自の設定を展開している部分もあるが、それらの追加設定は原作の設定との間で矛盾が発生しないよう考慮されている。ただしTolkien Estateが権利をもつ、『シルマリルの物語』『終わらざりし物語』などにのみ登場する設定の固有名詞はゲーム中には出てこず、存在が示唆されるにとどまっている(例えばハムールイスリン・ルインなどは、直接名前が登場しない)。

ロールプレイングゲームでは、プレイヤーキャラクターが死んでもそこから蘇生することができるシステムになっていることが多いが、「死と復活」が簡単にできてしまっては、トールキンの中つ国の世界観にそぐわない。そのためLotROでは、プレイヤーキャラクターは攻撃を受けると体力や生命力などが減るのではなく士気(Morale)が減る。士気が0になると戦闘不能になり、復活ポイントまで撤退(Retriet)しなければならないという形になっている。

また、やはり原作の世界観にあわせ、プレイヤーキャラクターが「魔法」を使うことはできないということになっている。同種のゲームにおける魔法使い的立場となるクラスは存在するが、ミンストレル(Minstrel)やロアマスター(Lore-Master)、ルーンキーパー(Rune-Keeper)という名を使い、魔法や魔法使いという表現は避けている。

サブタイトルと拡張

Shadows of Angmar (アングマールの影)
略称SoA。初期リリースのサブタイトル。エリアドール霧ふり山脈以西)で冒険することが可能。プレイヤーレベル上限50。日本ではこのリリースしか行われなかった。
Mines of Moria (モリアの坑道)
略称MoM。2008年11月18日実装の有料拡張パック第1弾。モリアロスローリエンが実装。新クラス「ルーンキーパー」「ワーデン」追加。成長する装備システム伝説的アイテムの実装。プレイヤーレベル上限が60に上昇。日本では2009年早春での実装が予告されたが、結局導入されなかった。
Siege of Mirkwood (闇の森の包囲)
略称SoM。2009年12月1日実装の有料拡張パック第2弾。闇の森ドル・グルドゥルなどが実装。プレイヤーレベル上限が65に上昇。
Rise of Isengard (アイゼンガルドの勃興)
略称RoI。2011年9月27日実装の有料拡張パック第3弾。褐色国ダンランドアイゼンガルドローハン谷などが実装。プレイヤーレベル上限が75に上昇。
Riders of Rohan (ローハンの乗り手)
略称RoR。2012年10月15日実装の有料拡張パック第4弾。ローハンイーストエムネトネン・ヒソエルファンゴルンの森などが実装。騎乗戦闘(軍馬)の実装。プレイヤーレベル上限が85に上昇。
Helm's Deep (ヘルム峡谷)
略称HD。2013年11月20日実装の有料拡張パック第5弾。ローハンウェストエムネトヘルム峡谷角笛城やしろ岡などが実装。角笛城の合戦を再現したEpic Battlesの実装。プレイヤーレベル上限が95に上昇。さらに2014年7月14日のUpdate14によってレベル上限が100に上昇、また西部ゴンドールが実装。11月5日実装のUpdate15によって新種族・新クラスの熊人ビヨルンと、中部ゴンドールが実装。2015年5月4日のUpdate16によって東部ゴンドールが実装。10月27日のUpdate17によってミナス・ティリスと、ペレンノール野の合戦の一部を再現したEpic Battlesを実装。2016年4月12日のUpdate18によって最大レベルが105に上昇、ドルーアダンの森などと、ペレンノール野の合戦の終結までを実装。2017年3月21日のUpdate20によってモルドール北部(燃えかすの山ダゴルラド)などを実装。
Mordor (モルドール)
2017年8月2にUpdate21として実装の有料拡張パック第6弾。一つの指輪が破壊された直後のモルドール国内(ウドゥーンゴルゴロスなど)を実装。プレイヤーの種族にかみのエルフ追加。最大レベルが115に上昇。2018年3月6日のUpdate 22で緑の森(旧闇の森)北部(スランドゥイルの岩屋)、エスガロス谷間の国エレボール実装、2018年10月9日のUpdate 23で最大レベルが120に上昇、エレド・ミスリン(灰色山脈)くろがね連山実装。2019年6月4日のUpdate 24でアンドゥインの谷間実装。2019年9月25日のUpdate 24.3で新種族のStout-axeドワーフの一氏族)追加。
Minas Morgul (ミナス・モルグル)
2019年11月5日にUpdate25として実装の有料拡張パック第7弾。レベル上限が130に上昇。モルグル谷ミナス・モルグル長き川の源(Wells of Langflood)の追加。
War of Three Peaks (三峰の戦い)
2020年10月20日にUpdate28として実装の有料拡張パック第8弾。アザルヌビザールの合戦の再現プレイ実装。Elderslade(エルダースレイド)の通常時マップと戦争時マップ、ブリー郷の森林地帯(北西部)、アザルヌビザールの合戦時マップの追加。
Fate of Gundabad (グンダバドの運命)
2021年11月10日にUpdate31として導入の有料拡張パック第9弾。グンダバド内部実装。新クラスブロウラー(Brawler)追加、Legendaryアイテムシステムの変更(ブロウラーとLegendaryアイテムシステムは実際には10月13日に先行実装)。
Before the Shadow (影の前)
2022年11月15日にUpdate34として導入の有料拡張パック第10弾。サルバドカルドランなどの実装。新プレイヤー向け新導入クエストシリーズの追加(時系列的に従来よりさかのぼり、裂け谷に向かう途中のボロミルとの話など)。
Corsairs of Umbar (ウンバールの海賊)
2023年11月8日にUpdate38として導入の有料拡張パック第11弾。サウロン没落後のゴンドール南西部(ドル・アムロス)付近、ウンバール実装。新クラスマリナー(Mariner)追加、Legendaryアイテムシステムの変更(マリナーは実際には10月3日に先行実装)、レベル上限が150に上昇。

拡張の詳細はロード・オブ・ザ・リングス オンライン/拡張を参照。有料拡張パックを購入せずとも、LOTRO Storeで購入することにより追加地域での冒険が可能。Legendaryアイテムシステムの拡張、変更などは課金、未課金にかかわらず全ユーザーに適応される。

2022年4月にサービス開始15周年を迎えることを記念し、Helm's Deep以前の拡張がすべて無料開放された。さらにVIP(月課金)プレイヤーにはMordor、Minas Morgul、War of Three Peaks拡張が公開された*3*4

Standing Stone Gamesは中つ国全土をゲーム化する権利を有しており、今後も拡張は続くとしている*5

解説

Sierra Entertainmentによる開発と中断、Turbineによる新規開発とサービス開始、Standing Stone Gamesでの独立

当初はSierra EntertainmentによってMiddle-Earth Onlineというタイトルで、西暦2000年頃のリリースを目指して開発されていた。だがβテストも始まらないうちに開発中断し、幻のゲームと化してしまった*6
その後、Turbineが新たに開発を始め、2003年に正式発表*7。こちらも当初発表されたタイトルはMiddle-Earth Onlineであったが、2005年にThe Lord of the Rings Onlineへのタイトル変更を発表する*8。正式サービスは当初2004年中開始予定とされていたが実際には延期を重ね、2007年4月24日よりスタートとなった。
2022年4月にはサービス開始15周年を迎えている。PC Gamerの、2010年度US's Games of the Year AwardsでMMO of the Yearを獲得した*9

2010年4月20日にニュー・ライン・シネマを配下におき映画版『ロード・オブ・ザ・リング』の権利を持つタイム・ワーナーが、LotRO開発元のTurbineを買収した*10
その後2016年12月19日、ワーナー及びTurbineから、LotRO及び『ダンジョンズ&ドラゴンズ オンライン(DDO)』の開発・運営を行っているチームがStanding Stone Gamesとして独立。同ゲームに関する全ての権利も移管され、以後はStanding Stone Gamesがゲームの開発・運営を継続している*11

ちなみに、Sierra版ではゲームの世界は第四紀となる予定であったが、本作では前述の通り第三紀であり、ストーリー指輪戦争とほぼ同時進行する形になっている。

またAmazon Game Studiosからこの現行の『The Lord of the Rings Online』とは全く別の、『指輪物語』の世界観を元にした新たなMMOゲームを開発中と2019年に発表したが*12*13*14、2021年に中止が発表された*15

基本プレイ無料化 (Free to Play, F2P)

2010年9月10日より、北米サーバでのゲーム基本料金が無料化された。ただし無料のままだと、クエストが受けられないエリアがあるなどゲームプレイに制限がつく(エレド・ルインホビット庄ブリー郷は無料で探検可能)。制限を解除するためには、月に定額を支払ってプレイするVIPプレイヤーになるか、LOTRO Storeで個別にコンテンツを購入する必要がある。有料拡張パックで追加された地域にも無料で移動できるが、その地域のクエストを行うには有料拡張パックを購入するかLOTRO Storeでの購入が必要。初期実装後に追加された種族やクラスも同様。

2011年初頭の発表によると、基本プレイ無料化によってゲームの収益は3倍に上がり、アクティブユーザーは4倍に増えたという*16

2022年4月にサービス開始15周年を迎えることを記念し、Helm's Deep以前の拡張が全プレイヤーに対して無料開放された。

サーバ統合

ユーザー数が減少している一部サーバが、2016年4月4日に閉鎖された。閉鎖サーバに置かれているキャラはサーバ閉鎖後も消滅することはなく、存続するサーバに無料で転送することが可能となる。
それと同時に、既存サーバのハードウェア強化も行われている。

Legendary Server

2018年11月に、Legendary Serverと呼ばれるサーバが追加された。最初は最初期のShadows of Angmarの範囲のみ実装され、それから徐々に実装地域が増やされている(変更・修正されたゲームシステムなどは最新のサーバと同じ)。

日本でのサービス

Turbine社の『ダンジョンズ&ドラゴンズ オンライン(DDO)』日本サービスを行っていたさくらインターネットによって『LotRO』も日本語化され、『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』の邦題で2007年6月1日より正式サービスが開始された*17。ゲーム自体の評価は高かったものの、日本でのユーザー獲得数が目標を達成できず、さくらインターネットは損害を出す。その結果、2007年11月27日当時の笹田社長が引責辞任する結果を招いた*18
たださくらインターネットは2007年12月05日に、『LotRO』を含めたゲーム事業の継続を発表*19。『LotRO』のアップデートも2008年10月21日のBook14まで行われた。さらにさくらインターネットは2008年11月03日に、拡張パック『モリアの坑道(Mines of Moria)』を2009年初夏に導入すると発表した*20
だが実際には『モリアの坑道』は導入されず、さくらインターネットはその点について触れないまま、日本でのサービスを終了すると2009年6月30日に発表。『モリアの坑道』も導入されず北米サーバへのキャラクター転送なども行われず、2009年9月30日をもって日本における日本語版のサービスは終了した*21*22*23

日本でのサービス終了発表に前後して比較的多くのプレイヤーが、北米サーバのElendilmirに新たにキャラクターを作ってゲームプレイをやり直している。Elendilmirサーバには日本人のみによって構成されたキンシップも複数存在する。Elendilmirサーバの閉鎖に伴い、現在も活動している日本人プレイヤーのほとんどはCrickhollowサーバへ移住している。

なお本文中において、公式の日本語訳が存在しない単語は、緑文字で表記している。

その他の国での展開

英語版、ドイツ語版、フランス語版クライアントが接続する各EUサーバは、イギリスに本社を置くCodemastersによって運営されていたが、2011年6月2日にTurbineへと経営と管理が移管され、クライアントも統合された。現在の北米版クライアントは、英語の他にドイツ語及びフランス語表示機能と、元EUサーバへの接続機能を内蔵している。
2009年4月23日よりロシアと韓国でサービスが開始。だが韓国でのサービスは2010年5月31日付けで、ロシアでは2015年6月1日付けでサービス終了した。
中国では2009年10月23日より正式サービス開始の予定だったが、最終的には中止された*24

現在の実装

あらすじ

ロード・オブ・ザ・リングス オンライン/あらすじを参照。

登場人物

ロード・オブ・ザ・リングス オンライン/登場人物を参照

プレイヤーが選択可能なサーバ (Server)

プレイヤーは、まずキャラクターを作成するサーバを選択する。
サーバおよびサーバ名についてはロード・オブ・ザ・リングス オンライン/サーバを参照。

プレイヤーが選択可能な種族 (Race)

プレイヤーは、キャラクターを作成時、以下の種族のうちから1種類を選択する。

人間を選んでもドゥーネダインにはなれない。Update21“モルドール”より上のエルフが実装されたが、普通のエルフよりも特別強いわけではない。またドワーフ以外の種族は、キャラクター作成時に男性か女性かを選択できるが、ドワーフは性別についての表記そのものがない。これは、ドワーフの男女は外見での区別が困難という原作設定に従っている。
Update 24.3より追加されたStout-axe(堅斧族)は『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』独自の設定で追加された種族であり、元来はDrása's Folkと呼ばれていたドワーフの一氏族で、七つの指輪のうちひとつを手にしたためサウロンに隷属を強いられていたことになっている。Stout-axeは通常のドワーフとは異なって性別が選択できるが、外見上は男女で差はなく、戦闘ボイスが女性の声になる、上半身裸の外見にさせることができないなどの差に留まる。

種族によって能力に差があるが、その差はあまり大きくなく(例えば、エルフが他の種族よりも特に強いなどということはない)、能力の差は特性やアイテムなどを使用した補正で補える。そのため、ゲーム上の制約よりもプレイヤーの趣味で種族を選ぶことが容易である(ただし種族によって、選択できるクラスに制限はある)。

キャラクター作成時に決定する出身地は、選択によってキャラクターの髪の色や肌の色などといった外見に多少差が出るのと、称号として自分の名に出身地名を付け足すことができるだけで、それ以外の意味はない。SoA Book13より理髪店が実装されており、髪型、髪の色、顔の特徴(顔についた傷や皺など)などを後から変更することができるようになったが、変更内容も出身地による制限を受ける。

チュートリアルの内容は種族によって全て異なる。チュートリアル終了後のイントロ(初期エリア)は、人間とホビットはアーチェト村、エルフとドワーフはエレド・ルイン麓のソーリンの館の前、かみのエルフは最後の同盟の戦いの戦場、熊人ビヨルン族はグリムビヨルン屋敷前、Stout-axeはモルドールとなっている。初期エリアのクエストを終了するまでは、そこから出ることはできない。初期エリアでのクエスト終了後、人間と熊人ビヨルン族はアーチェト村、ホビットは大堀町、エルフと上のエルフはケロンディム(エレド・ルインの南側にあるエルフの集落)、ドワーフとStout-axeはソーリンの館に移動する。この時、エルフは約600年、ドワーフは約80年(五軍の合戦の前から後)ほど、上のエルフは最後の同盟の戦いから時間が経過したように描写される。

2020年12月より、ゲーム途中より種族と性別を変更できる課金アイテムが実装された。ただしクラスを変更することは出来ず、現在の自分のクラスが使えない種族には変更できない。

プレイヤーキャラクターが選択可能なクラス (Class)

プレイヤーはキャラクターを作成時、以下のクラスのうちから1種類を選択する。

クラス名特徴
熊人ビヨルン族(Beorning:BRN)種族をBeorningにしたときの固定クラス。気力(Power)の代わりに怒り(Wrath)のゲージがあって、このゲージが溜まると特定のスキルを使用可能。人間の姿と熊の姿を使い分けることができ、それぞれの姿で違うスキルを使って戦う、高い攻撃力と防御力を持つ。仲間の回復能力なども有している。
ブロウラー(Brawler:BRWL)素手で敵を倒したという槌手王ヘルムをインスパイアしたクラス*26。Battle-gauntletsと鎧を装備して打撃で敵と戦い、敵への攻撃、もしくは味方の防護を行う。
バーグラー(Burglar)姿を隠して隠密行動を行えるほか、敵を奇襲したり能力を下げたり足止めしたりする能力が豊富。単独プレイでは敵をかわしてやり過ごしつつ時に奇襲する、フェローシップ(パーティー)プレイでは仲間と戦っている敵を背後から奇襲したり弱体化させたりするという戦闘が主体となる。
キャプテン(Captain:CPT)自らも戦闘が可能なだけではなく、旗印を立てることや味方を指示、鼓舞することで、味方の能力を引き上げる能力に長ける。激励などによって味方の士気を上げることができる。さらに従者を召喚して戦わせることができる。
チャンピオン(Champion:CHN)近接攻撃に特化した戦士。二刀流も可能で、特に複数の敵に同時にダメージを与えられる範囲攻撃のスキルに長けている。防御力を犠牲にしての熱狂的な攻撃態勢に入ることもできる。
マリナー(Mariner:MRNR)剣を使った近接戦と味方の能力向上に長けた戦士。敵の弱体化を行うことも可能。海戦において敵船に斬り込んだり上陸して戦闘を行ったりする海兵を意識したクラスだが、ゲーム内で操船などができるわけではない。
ガーディアン(Guardian:GRD)防御に特化した戦士。敵の攻撃を自分に引きつける能力が高く、高い防御力で持ちこたえながら味方を守る役割。相手の攻撃を盾で受け流した瞬間、カウンターで敵にダメージを与えるスキルなどを使うことができる。盾を持たずに両手武器での戦いも可能。
ハンター(Hunter:HNT)弓および弩(クロスボウ)の扱いに非常に長けており、単体の敵に対する攻撃力が特に高い。罠を仕掛ける能力や敵を捜索追跡する能力、長距離移動用の能力などもある。接近戦においては両手に武器を装備して戦うことができる。
ロアマスター(Lore-Master:LRM)自然の力を使って敵を攻撃したり、眠らせたり、弱らせたり、足止めしたりすることができる。味方の病気などを癒やすこともできる。自分自身の防御力は低いが、代わりに味方として動物を召喚し戦わせることができる。
ミンストレル(Minstrel)吟遊詩人。歌や楽器によって味方の能力を引き上げ、また味方を鼓舞して士気の回復などを行うことができる。声や楽器を攻撃に用いることもできる。
ルーンキーパー(Rune-keeper:RNK)ルーン石を用い、キルスによる戦い(ダゴール(Dagor))の力で敵を攻撃する、あるいはテングワールによる癒し(ネスタド(Nestad))の力で仲間を癒やすことができる。調律(Attunement)システムによって、一回の戦闘につきダゴールもしくはネスタドどちらかの調律を上昇させ、それに特化した戦いをすることになる。いわゆる「魔法使い」に一番近いクラス(だがもちろんイスタリではない)。
ワーデン
(Warden:WDN)
槍を主武装とする戦士(Wardenを直訳すると番兵)。重い鎧を着込むことはできないが、盾と(主に)槍を組み合わせて戦う。投げ槍で離れた場所にいる敵を攻撃することもできる。スキルを特定の順番で入力して発動させる布石(Gambit)を使ったテクニカルな戦い方により、攻撃にも防御にも対応できる。旅に使える能力が多く、移動力が高い。
クラス名各種族が選択可能なクラス
人間エルフ上のエルフドワーフStout-axeホビットRiver Hobbit熊人ビヨルン
ビヨルン族
バーグラー
ブロウラー
キャプテン
チャンピオン
ガーディアン
ハンター
ロアマスター
ミンストレル
ルーンキーパー
ワーデン
マリナー

一度決めたクラスを変更することはできない。別のクラスで冒険したい場合は、新たにキャラクターを作る必要がある。上級クラスなども存在しない。かわりに特性によって成長後のキャラクターの個性を出すことができる。一部の種族やクラスをアンロックするにはLOTRO Storeなどで購入する必要がある。
2022年9月に導入されたUpdate33.2で、種族によるクラス制限が大幅に緩和された。

プレイヤーキャラクターが選択可能な生産職 (Vocation)

プレイヤーキャラクターはゲーム中に「武器職人」「防具職人」「探検家」「歴史家」「風来人」「木こり」「お百姓」という7つの職業のうち、1種類を選択して習得させることができる。1つの職業につき、3種類の生産スキルが使える。

職業と生産スキル調理師耕作人採集家宝飾師鋳造師採掘師研究家仕立屋鍛冶屋木工師
武器職人(Armsman)
防具職人(Armourer)
探検家(Explorer)
歴史家(Historian)
風来人(Tinker)
木こり(Woodsman)
お百姓(Yeoman)

生産スキルごと(職業ではない)に経験値が用意されており、それを上昇させることでより上級の生産が可能となる。生産はTierを上げると更に上級の生産が可能となる。

生産スキル名スキルの内容
調理師(Cook)農作物や釣った魚などを調理して、レンバスなどの食べ物を作ることができる
耕作人(Farmer)野菜や穀物、パイプ草などの農作物を作ることができる
採集家(Forester)木の枝を採集して木材に加工したり、動物の皮をなめしたりすることができる
宝飾師(Jeweller)宝石や鉱物のインゴットを元にして、指輪や耳飾り、首飾りなどの装飾品などを作ることができる
鋳造師(Metalsmith)鉱物のインゴットを元にして、金属製防具や生産用道具などを作ることができる
採掘師(Prospector)鉱物を発掘し、インゴットに加工できる
研究家(Scholar)農作物、遺跡からの発掘品、古文書などを元にして、アセラスなどの薬や巻物、書物を作ることができる
仕立屋(Tailor)なめした皮などを元にして、衣服やマント、革製防具を作ることができる
鍛冶屋(Weaponsmith)鉱物のインゴットを元にして金属製武具や、戦闘用の金属製道具を生産できる
木工師(Woodworker)木材を元にして、杖、槍、棍棒、弓などの木製武器、家具などの木工品を作ることができる

どの職業を選択するかは自由で、種族クラスには左右されない。また職業は、一度決めても後から別の職業に変更することが可能。ただし、自分の職業に用意されていない生産スキルは失われる。そのため、すべての生産スキルを成長させることはできない。失われたスキルは、職業を元に戻しても回復せず、新たに育て直さないとならない。
職業には、原材料が自力で確保できない生産スキルが存在する。その場合、原材料はゲーム中に用意されたオークションのシステムを使うなどして、他のプレイヤーから入手しなければならない。

生産ギルド
MoMより、鍛冶屋、鋳造師、木工師、仕立屋、宝飾師、研究家、調理師の生産ギルドが実装された。生産スキルレベルを上げると、プレイヤーはこれらのギルドにのみ加入できる*27。ギルドの名声を高めると、特別なアイテムを生産することができる。

使用可能なモンスター・プレイヤーのクラス

クラス名特徴
オークの略奪者
(Orc Reaver:RVR)
高い攻撃力を持つ前衛
大蜘蛛
(Spider Weaver:WVR)
毒などを使った敵弱体化能力や、蜘蛛の糸を使って相手の行動を封じ込める能力を持つ
ウルク・ブラックアロー
(Uruk Blackallow:BLA)
弓での攻撃を得意とする
ウルク・ウォーリーダー
(Uruk Warleader:WAR)
味方を鞭打ち、奮い立たせて士気を回復させる
ワーグ・ストーカー
(Warg Stalker:STK)
素早く移動でき、姿を隠す能力や敵を不意打ちする能力がある
オークの冒瀆者
(Orc Defiler:DEF)
SoA Book13で追加。菌や粘液を使い、味方の回復や敵の弱体化を行う能力がある

モンスタープレイで使用するプレイヤー。1アカウントで、モンスター1クラスにつき1キャラクターのモンスタープレイヤーが作成できる。
モンスタープレイヤーのレベルは一律。モンスタープレイヤーの成長は、PvMPで勝利してランクを上げ、Commendationでスキルを購入することによって行う。モンスタープレイヤーは、生産ハウジングなどは不可能。

行動可能な地域

地域その地域にある主なもの
エリアドールエレド・ルインソーリンの館エゼリオン
向こうが庄(The Yondershire)*28
ホビット庄*29ホビット村袋小路屋敷)、大堀町タックバラ緑野、The Yondershire*30
ブリー郷バック郷大スマイアル)、ブリー村アーチェト村元村小谷村ぶよ水の沢地古森塚山丘陵
さびし野風見が丘廃屋の宿果野橋
エテン高地フロールの堀
トロルの森ブルイネンの浅瀬裂け谷「最後の憩」館
北連丘フォルンオストエステルディン
アングマールカルン・ドゥームヌーズ・ガーシュの裂け目
霧ふり山脈ヘレグロド本道ゴブリン町
夕おぼろドワリングアンヌーミナス
フォロヒェルロッソスの集落、アルヴェドゥイの難破船
エレギオン力の指輪の鉱炉*31
エネドワイススロールの廃墟
褐色国ダンランドローハン谷ナン・クルニールアイゼンガルドアイゼンの浅瀬
カルドラン古森南部、サルバドの廃墟
白鳥沢(Swanfleet)グワスロー下流の湿地帯、西エレギオン
リョヴァニオンモリア*32マザルブルの間、第二一広間、無限階段ドゥリンの橋ジラグジギル
ロスローリエンナンドゥヒリオンケリン・アムロスカラス・ガラゾン
南部闇の森闇の森南部、ドル・グルドゥル
北部闇の森*33闇の森北部、エルフ王の岩屋湖の町谷間の国たての湖エレボール
ローハンイーストエムネト高地ネン・ヒソエルアモン・ヘンアルゴナスパルス・ガレンファンゴルン
西ローハンウェストエムネトエドラスアルドブルグヘルム峡谷角笛城やしろ谷
エレド・ミスリン(灰色山脈)ヒースのかれ野
くろがね連山
大河ケレブラントの野白光川付近、茶色の国などのアンドゥイン流域
アンドゥインの谷間グリムビヨルンの家あやめ野リョスゴベル
長き川の源泉]](Wells of Langflood)
エルダースレイド(Elderslade)グンダバドの門
グンダバドグンダバド内部
ゴンドール*34西部ゴンドール死者の道ベルファラスドル・アムロスラメドンエゼッロンド
中部ゴンドールリングロー谷ドル=エン=エアニルレベンニンペラルギル
東部ゴンドール上部レベンニンロッサールナハ南イシリエンハルロンド
ゴンドール外辺*35アンファラスピンナス・ゲリン
アノーリエンミナス・ティリスペレンノールカイル・アンドロス
アノーリエンハリフィリアンカレンハドミン=リンモンアモン・ディーンドルーアダンの森
イシリエンオスギリアス十字路ヘンネス・アンヌーン
モルドール*36荒野(Wastes)無人の地ダゴルラド燃えかすの山黒門歯の塔
ゴルゴロス高原ウドゥーンバラド=ドゥールの廃墟、オロドルイン(滅びの山)周辺、モルガイキリス・ウンゴルの塔
モルグル谷ミナス・モルグルキリス・ウンゴルトレヒ・ウンゴル
ハラドワイスウンバール

2021年12月段階での実装地域

回想の形で行ける地域時代
モルドール最後の同盟の戦い
アザルヌビザールアザルヌビザールの合戦

ミナス・ティリス、オスギリアス、ペレンノールなどは、ペレンノール野の合戦前と後のマップが用意されている(ペレンノール野の合戦のクエストを終了すると、戦闘前と戦闘後のマップを自由に行き来可能)。モルドールに侵入できるのは、ストーリー上で一つの指輪が破壊された後になる。また一つの指輪が破壊された後のエリン・ラスガレン(闇の森)北部(谷間の国、エレボールなど)に行くことが可能。
西部ゴンドールおよび中部ゴンドールは指輪戦争時のマップと、King's Gondorというサウロン没落後のマップの2種類がある。

ゲームシステム

時間・季節

このゲームでは、時間や天候による風景(画面)の変化はあるが、季節による風景の変化はない。現実世界の季節に合わせて、春祭り、夏祭り(ライズ)、秋祭り(Farmers Faire)、 Harvest Festival(Wikipedia:ハロウィン風イベント)、ユールなどのゲーム中イベントが開催されているが、だからといってゲーム内の日付が進み、指輪の仲間がそれに従って移動したり指輪戦争の進行状況が変化したりするということはない。
指輪の仲間の移動や指輪戦争の進行状況は、プレイヤーキャラクターひとりひとりのクエスト進行状況に依存している。ひとりのプレイヤーの進行状況は他のプレイヤーの進行状況に影響されず、ゲーム内全体での決まった進行状況は存在しない。そのため、いつゲームを開始しても、指輪戦争の最初の段階から物語を追うことができる。

クエスト (Quest)

このゲームでは、プレイヤーはNPCからクエスト*37をもらい、それを達成することによって報酬や経験点をもらって進んでいくのが基本的な遊び方となる。ひとつひとつのクエストには、短いものから非常に長いものまで、どれもシナリオが用意されている。
クエストには、1人だけで達成可能なものも多く含まれており、「他のプレイヤーとゲームする時間が合わない」「一度に長くプレイすることができない」というプレイヤーでもゲームを楽しむことができるように配慮されている。
一方でクエストには当然のことながら、多人数でないと攻略が困難なものも存在する。こちらは専用のチャットチャンネルなどを使ってフェローシップを募集し、共にクエストに挑戦するという形になる。
クエストのシナリオは、「指輪戦争のとき、原作では描かれていない人物や場所の物語を描く」という形で構築されたものが多数収録されている。
なお、クエストの目的地などをマップ上に表示するクエストトラッカーにより、ストーリーの詳細(英語)をほとんど理解できなくてもクエストを進めることが可能。

エピッククエスト(Epic Quest)
全体が一つの大きな流れで繫がっており、指輪戦争と密接に結びついているクエスト。このクエストでは、ストーリーが特に重視されている。内容についてはロード・オブ・ザ・リングス オンライン/あらすじを参照(ネタバレあり)
Task(タスク)クエスト
「特定の敵を倒して、一定数の戦利品を手に入れ、届ける」という、非常に単純なクエスト。1日に報告(達成)できるタスククエストの数には上限がある。報告したタスククエストの数をリセットするか、1日のタスククエスト条件数を上げるにはLotRO Storeなどで入手できるアイテムを使用しなければならない。
Mission
LV20以上からプレイできる、最大2人でのプレイが可能な小規模インスタンス。繰り返し達成することにより装備や家具などを入手できる。

フェローシップ、レイド (Fellowship, Raid)

このゲームでは、複数のプレイヤーキャラクターが同時に冒険するパーティーにあたるものはフェローシップ(Fellowship)と呼ばれている(MPの場合はウォーバンド(Warband)と呼ばれる)。
フェローシップは、最大6人が参加可能。一部のクエスト(フェローシップ・クエスト)は、フェローシップを組んで助け合わないとクリアすることは困難になっている。ただしこのゲームでは、フェローシップを組まずソロ(一人)でプレイしていても消化可能なソロクエストが同種の他のゲームに比べて非常に充実しており、ソロクエストだけを進めて最大レベルに到達することも可能である。そのため、他人とのプレイ時間が合わないプレイヤーでも遊びやすい。
一方で、一部のソロ専用クエスト以外は、フェローシップを組んだままでも全て消化可能である。当然ながら他プレイヤーの助けがあれば、全てのクエストは消化がより容易になる。

また、最大で4つのフェローシップ(プレイヤー24人)が集まった大規模パーティーとしてレイド(Raid)を編成することができる。レイド専用クエストとして、多数のプレイヤーで助け合わないと達成困難な、高難易度のクエストが用意されている。

血縁関係 (Kin)

このゲームでは、キンシップ(Kinship, KS)といわれるシステムがある(直訳すると血縁関係、親友関係)。これは他のMMORPGにおけるギルドにあたり、プレイヤーが一定の条件のもとに作ることができる。キンシップに入っているキャラクター同士は「キャラクター同士の現在位置が離れていてもチャットできる」「通常のよりも大きいキンシップハウスを共有できる」などといった交流が可能となる。
また、このゲームで結婚にあたるシステムはないが、プレイヤーキャラクターは他のプレイヤーキャラクターと養子縁組を結ぶことができる。その場合「○○の息子(娘)」「○○の父親(母親)」という名前を、自分のキャラクターにつけることができる。

スキル (Skill)

プレイヤーキャラクターのスキル(能力)には、アクティブスキル、パッシブスキル、フェローシップスキルが存在する。
アクティブスキルとパッシブスキルのほとんどはクラスに依存しているが、種族に依存するスキルなどもある。一部を除き、スキルは各クラスのトレーナーから購入することになる(ただし購入できるスキルはレベルにより制限される)。

アクティブ (Active)
プレイヤーキャラクターが使うタイミングを指示して使用するスキル。敵を攻撃する、防御力を一時的に上げる、移動を高速化する、敵を足止めするなどのさまざまなスキルがある。スキル使用時には基本的に気力(Power)を消費する(スキルによっては、士気やアイテムを消費することもある)。
パッシブ (Passive)
所持しているだけで効果があるスキル。攻撃の命中率向上、防御の成功率向上、能力値の上昇などがある。一部の種族は、その種族の特徴を示すパッシブスキルを持っており(中には能力値がマイナスになるものもある)これは取り外せない。
フェローシップ (Fellwoship)
フェローシップを組んで敵を攻撃しているときに時折発動するスキル(バーグラーなど一部のクラスは、意図的にフェローシップスキルを発動させることができる)。フェローシップメンバーは、ぞれぞれ雄馬の根性(Stallion's Sprint)(気力の回復)、エントの筋力(Ent's Strength)(敵への直接ダメージ)、鷲の声(Eagle's Cry)(士気の回復)、蜘蛛の策略(Spider's Guile)(敵への持続ダメージ)」の4つのフェローシップスキルのどれかを選択することにより、その効果が得られる。また、フェローシップメンバーが一定の組み合わせでフェローシップスキルを選択すると、連携技(Fellowship Manoeuvres)を発動させて、誓言破りし者を召喚するなど、さらに大きな効果を得ることができる(MPを操作している時には、ウォーバンド連携(Warband Maneuvers)となる)。
布石 (Gambit)
ワーデンにのみ使用可能なスキル。一般アクティブスキルにある「槍(Spear)」「拳(Fist)」「盾(Shield)」の3種の属性を、決まった順番で使っていって組み合わることで発動させることができる。

またLV50より、各クラスごとに敵のCorruption(汚染)を除去するスキルを得る。Corruptionはいわゆる敵のバフ(強化)で、Corruptionがついた敵は強化されるためこれを除去する戦い方が必要となる。モンスタープレイ時には、逆にCorruptionを自分や味方につけることで有利に働く。

特性 (Trait)

同じクラスでも、プレイヤーが自分の望むキャラクターの特徴を与えることができるように用意されたシステム。特性を手に入れると、キャラクターに特性を「装備」させることができる。特性は大量に用意されているが、キャラクターに装備させることができる特性の数は限られているため、プレイヤーの好みで特性を選ぶことにより、キャラクターに個性が生まれる。特性は、何度でも自由に変更できる。

特性には3種類ある*38

長所 (Virtues)
「理想」「正義」「忍耐」「自信」などの長所を装備することにより、キャラクターの能力値が上昇する。長所は、「特定の地域で一定数の敵を倒す」「特定の地域の名所を訪れる」「一定数のクエストをこなす」などの功績達成などにより上昇させることができる
種族 (Race)
種族が最初から持っている特徴および、各種族の天敵を一定数倒すなどすると入手できる特性。ドワーフだと斧使用時の攻撃力強化、エルフだと弓使用時の攻撃力強化など、種族の個性に応じて能力を上昇させることができる。
クラス (Class)
クラスごとに用意された特性で、各クラスのスキルを一定数使うことなどによって入手できる。スキルの能力を引き上げる効果がある。また、各クラスごとに3種類のトレイトツリー(Trait Tree)が用意されている。例えば、攻撃を重視したトレイトツリー、防御を重視したトレイトツリー、回復を重視したトレイトツリーのうちのひとつを選択し、以後そのトレイトにポイント(レベル上昇やクエスト達成で獲得できる)を割り振ることで、セットボーナス(Set Bonus)を獲得し、さらに個性を強化できる。

功績 (Deed) と称号 (Title)

プレイヤーは、特定の場所を探検する、特定の敵を倒すなどの功績の条件を達成することにより、称号を得ることができる。
得た称号のうち好きなものを選んで、自分の名前につけることができる(「オーク斬りの○○」など)。
さらにプレイヤーは、自由に名字(Surname)をつけたり変更したりすることができる。

希望 (Hope) と恐怖 (Dread)

プレイヤーキャラクターは、黒の乗手などの強大な敵に遭遇すると、恐怖のため能力値が低下する。場合によっては、恐怖のあまり身動きが取れなくなることもある。
一方、ガンダルフアラゴルングロルフィンデルトム・ボンバディルといった強力なNPCの側に行くと希望が得られ、能力値が上昇する。
プレイヤーキャラクターは、特定のスキルやアイテムなどを使って希望を得ることもできる。

宿命点 (Destiny Point)

プレイヤーキャラクターのレベルが上昇すると、宿命点が獲得できる。獲得した宿命点を消費すると、プレイヤーキャラクターの一時的な強化(士気や気力の上昇、獲得経験値の増加など)が可能となる*39
宿命点は、キャラクターではなくアカウントに対して与えられる。そのため、あるキャラクターが獲得した宿命点を、同一アカウントの別キャラクターで消費することも可能である。

Commendation (軍功報酬)

2012年3月12日のUpdate6より実装された、PvMP専用の報酬。PvMPで勝利するか、エテン高地あるいはオスギリアスのPvMP専用マップでクエストを達成すると得ることができる。Commendationはアイテムや、MP用スキルと交換できる。Commendationはキャラクターではなくアカウントに対して与えられる。

インスタンス(Instance)

特定の人数以下のフェローシップやレイドでないと入れない場所。3人(スモールフェローシップ、SFS)用、6人(フェローシップ、FS)用、12人(ハーフレイド)用、24人(フルレイド)用がある。
インスタンスには専用クエストや専用功績、報酬アイテムが用意されており、ボス敵やさまざまなギミックが存在する。
インスタンスは基本的に、一度入り口を発見すると、その後はインスタンスファインダ(Instance Finder)によってどこからでも中に入り、インスタンス内での冒険を楽しむことができる。

ハウジング (Housing)

Book11のアップデートにより、ハウジングが実装された。
レベル15以上のキャラクターは、中つ国にある「住宅地」と定められた場所に家を購入することができる。現在は人間(ブリー郷)、エルフ(エレド・ルイン)、ドワーフ(エレド・ルイン)、ホビット(ホビット庄)にそれぞれの種族の特徴が現れた住宅地があるほか、Update19よりベルファラスに、Update 27.2よりローハンに大規模な高級住宅地が用意された。
家には所持品を置くための倉庫を用意できるほか、購入、作成、戦闘で獲得するなどした家具を置いて飾り付けることができる。また、どこにいてもすぐに家に移動することができるスキルも獲得できる。自分の家がある住宅地では、アイテムの購入や修理が割引になるサービスがある。
家は1アカウントで共有する形になっており、従来は1アカウントに1つまでしか家は購入できなかったが、Update 19では1つのアカウントで複数の家を購入することができるようになった。またキンシップは、個人の家とは別にキンシップ用の家を購入することができる。

モンスタープレイ (MP)、PvMP (Player vs Monster Player)

MMORPGでは、PK*40が一つの問題となる。PKがあったほうが自由度は高くなって遊び方は増えるが、PKがシステムで許されていると、初心者はすぐ上級者に殺されてしまい、初心者にとっての敷居が高くなる。またPKが横行すると、ゲームの雰囲気が殺伐としてしまうし、自由の民同士が殺し合うのは『指輪物語』の世界観にそぐわない。そこでLotROで導入しているのが、このPvMPというシステムである。

プレイヤーキャラクターはチュートリアルを終えるかレベルが2以上になると、モンスタープレイヤーを作成してゲームにログインすることができる。モンスタープレイヤーはエテン高地オスギリアス*41でのみ行動が可能である。通常のキャラクターである自由の民(FP)を操作するプレイヤーも、レベル20以上になると自分のキャラクターをエテン高地かオスギリアスに移動させることができる(エテン高地では、プレイヤーのレベルは一時的に最大まで引き上げられる*42)。エテン高地では、プレイヤーキャラクターとモンスタープレイヤーキャラクターの戦闘が可能であり、対人戦(PvMP)を楽しむことができる(対人戦はあくまでプレイヤーとモンスタープレイヤーの間で行われるものであり、プレイヤーがプレイヤーを、あるいはモンスタープレイヤーがモンスタープレイヤーを攻撃することはできない)。PvMPで敗北しても、相手に所持品を奪われるというようなことはない。
対人戦闘をしたくないプレイヤーは、PvMPエリアに行かなければいい(行かなくてもゲームの進行には影響はない)。こうして住み分けを行うことにより、先のPKの問題を回避している。

プレイヤーはアングマールモルドールの軍勢と戦うためのクエストを行うことができ、モンスタープレイヤーはサウロンの配下として、アングマールやモルドールの軍勢が勝利するためのクエストを行うことができる。クエストを行うか、戦闘で勝利すると、Commendationが獲得でき、報酬と交換することができる。

PvMPにはランクが存在する。これは敵キャラクター(FPを操作する場合はMP、MPを操作する場合はFP)を倒すと上昇する(NPCを倒しても上昇しない)。FPの場合はランクが上昇すると新たなFP用アイテムが使える。MPの場合はランクが上昇すると新たなMP用スキルが獲得できる。

さらにPvMP中は、FPは野伏 (Ranger)を、MPはトロルを操作するセッションプレイも可能である。

セッションプレイ (Session)

LotROの特徴の一つ。一時的に、自分のプレイヤーキャラクターをNPCなどの別のキャラクターに変更し、そのキャラクターでプレイすること。
Book10のアップデートから実装された。現在実装されているセッションプレイには以下のようなものがある。

鶏 (Chicken)
冒険者は、ホビット庄で特定のクエストを受けることにより、一時的に鶏になって冒険することができる。鶏には戦闘能力はほとんどない。とにかくひたすら敵から逃げ回りながら目標達成を狙うことになり、また動物の目線で中つ国を見るという、他のクエストとはひと味違った冒険ができる。
野伏 (Ranger)
PvMP用。姿を隠すことができる隠密行動能力と、弓を使ったずば抜けて高い攻撃能力を持つ。
トロル (Troll)
PvMP用。動きは鈍いが、高い士気とずば抜けた破壊力を持つ。

クエストによっては、特定のNPC(原作の登場人物や敵勢力を含む)をセッションプレイで操作することになり、プレイヤーキャラクターとは違う別の視点から物語を見る形となる。例えば過去のモリアドワーフとなって、ドゥリンの禍が解き放たれるシーンを目撃するというセッションプレイや、指輪の仲間のひとりとなって、一行に起こった出来事を追体験するセッションプレイなどが用意されている。

楽器演奏 (Music)

プレイヤーキャラクターは、リュート、ハープ、ホルン、角笛、太鼓などの楽器を装備することにより、演奏することができる(演奏には、その楽器を演奏するためのパッシブスキルも必要)。
演奏できる音色や音階は楽器によって異なる。キーボードを直接叩いて鍵盤のように演奏することができるほか、Book12のアップデートにより、ABCファイルというマクロファイルを事前に作ることによって、楽譜を読ませるように自動演奏させることができる。さらにABCファイルを用意することにより、複数のキャラクターで違う楽器を使っての、同期演奏によるセッションを行うことができる。

趣味 (Hobby)

SoA Book13のアップデートにより、釣りが実装された。釣りスキルのレベルは、プレイヤーのレベルとは関係なく上昇する。釣った魚は剝製にしてに飾ったり、料理の材料にしたりすることができる。

名声 (Reputation)

SoA Book 10のアップデートより追加。プレイヤーは、中つ国の各地方のクエストを達成したり、獲得した名声アイテムを交換することで、その地方でのプレイヤーの名声を上げることができる。
名声を上げると、高い名声の者のみに許されるアイテムを購入したり、商店や馬屋の割引といった特典を受けたりすることができる。

伝説的アイテム (Legendary Items)

Mines of Moriaより追加されたシステム。モリア内部に入るための導入クエストを行うと、各クラスは、各クラス専用の伝説的アイテムを持つことができる。
伝説的アイテムの成長はかなり自由度が高く、プレイヤーの好みによって様々な方向に成長させられる。

2021年10月13日より、伝説的アイテムのシステムが大幅に変更された。プレイヤーは武器とクラス固有アイテム(クラスによっては遠隔用武器と近接用武器というように、両方とも武器の場合がある)をひとつずつ装備することができる。プレイヤーレベルが上がると、伝説的アイテムを再錬成(Refourge)して強化することができる。また伝説的アイテムにTraceryをセットすることで自分好みの武器の個性を出しつつ強化することができる。

War Steed (軍馬)

Riders of Rohanより追加されたシステム。騎乗戦闘が可能な馬。ローハンで騎乗戦闘チュートリアルを受けることで乗ることができるようになる(適性プレイヤーレベル75以上)。騎乗戦闘が可能な地域は、ローハン以降に実装された(ゴンドールなど)一部地域に限られる。軍馬は独自の経験値とレベルを持ち、成長させる特性を選ぶことでカスタマイズが可能。騎乗戦闘用のスキルは、通常スキルとは別に存在する。

軍馬にはLight、Middle、Heavyの3種があり、それぞれスキルが異なる。Lightは速度が速く小回りがきくが落馬しやすく、Heavyは落馬しにくいが速度が遅く小回りがきかない。

Skirmish (紛争)

レベル20よりプレイ可能*43。Skirmish専用の特殊なマップ内でプレイするシステム。Skirmishは、指輪戦争において各地で発生する小規模な紛争にプレイヤーが介入するという形になっていて、時間軸などは多少無視されている(たとえばタックバラにおける、シャーキーのごろつきに対するホビット達の反乱を援助する戦いが、ゲームのストーリー進行状況にかかわらずプレイできるなど)。
Skirmishでは、プレイヤーひとりにつき味方としてSoldier (兵士)をつけることができる。Soldierには以下の種類がある。

種類特徴
Archer (射手)弓を使い、敵一体に対し高い攻撃力を発する
Bannerguard (旗守)敵と戦うと共に、味方の能力を上げる
Herbalist (薬草士)味方の回復を行う
Sage (賢人)敵の能力を下げ、術で攻撃を行う
Protector (守護者)敵を引きつけ、高い防御力で持ちこたえる
Warrior (闘士)武器を使った高い近接範囲攻撃能力を持つ

Skirmishをプレイすると経験値だけではなく、Skirmish Markというアイテムを獲得することができる。Skirmish Markは、Soldierの能力や外見などを変更・成長させたり、プレイヤー自身が使うアイテムに交換したりすることができる。
2012年3月12日のUpdate6より、SkirmishではないオープンフィールドでもSoldierが召喚できるようになった(召喚にはアイテムが必要)。

Epic Battles

Update 12で実装。角笛城の合戦ペレンノール野の合戦を再現した特別なインスタンスでの戦闘。クエストの進行状況にかかわらず、レベル10から参加可能(Epic Battles内で順番にマップを解放していく形になる)。この戦闘に参加している間は、プレイヤーは一時的にLVが上昇して他プレイヤーと同一となり、能力値が引き上げられる。そのためレベルが異なるプレイヤー同士でも容易に協力プレイが可能。クリアすると、プレイヤーの実レベルに相当する報酬が与えられる。
Epic Battlesでは、原作に登場していた人物を含めた、多数のNPCが登場し、攻めてくる敵と戦う。またプレイヤーはバリケードや投石機、バリスタが使用でき、敵も投石機、梯子、鉤爪つきロープなどを使って攻めてくる。

Epic Battlesでクエストを達成すると、Promotionという特別なポイントがもらえる。Promotionは、Epic Battlesのみで使用できる、以下の3種のスキルラインに分配して強化することができる。

Engineer (工兵)
工兵としての能力向上。投石機やバリスタの設置・操作が早くなり威力が増す、敵が設置したはしごや爆弾の解除が早くなる、罠を置くといったことができる。
Officer (指揮官)
指揮官としての能力向上。NPCのCaptainを通してさらにその配下のNPCに、攻撃や防御、回復の指示を出すことができるようになる。
Vanguard (前衛)
前衛としての能力向上。プレイヤーキャラクターの戦闘能力が向上する。攻撃力、回復力、移動速度上昇の他、敵を倒すことで手に入る可能性があるKillstreakというポイントを使った、さらに強い攻撃などができる。

LOTRO Store

2010年9月10日の基本プレイ無料化に先駆け、9月8日より実装。ゲームのインターフェースより直接アクセス可能なゲーム内ショップ。LOTRO StoreではLOTRO Point*44を支払うことにより、ゲーム内の拡張コンテンツ、追加アイテム、キャラクター成長や移動が楽になるアイテムなどを購入することができる。LOTRO Pointは、ゲーム内の功績を達成するか、課金することで獲得することができる。また有料拡張パックを購入していないプレイヤーは、LOTRO Pointを支払うことで有料拡張パックに含まれる新地域のクエストや新種族、新クラスなど購入することもできる(ただし新地域などがLOTRO Storeで扱われるにはタイムラグがある)。月額課金しているVIP Playerには、毎月一定量のLOTRO Pointが配布される。
LOTRO Storeで購入できるのは基本的に「便利要素」「おまけ要素」「プレイ時間の短縮」が中心であり、「課金によって既存のキャラクターを強くする」ことはあまりできない。
一方でハイエンドコンテンツをプレイしたい新規ユーザーや、今まで使っていたのとは違うクラスを早く使いこなしたいプレイヤーのために、レベルが一気に上昇するアイテムなども販売されている。

外部リンク

公式サイト

記事掲載サイト

日本ファンサイト

関連項目

コメント

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  • 久々にやってみようと思い、意気揚々とランチャーを立ち上げたら、アップデートだけで10時間程かかることが判明。そっと×ボタンを押す。 -- 2016-10-31 (月) 18:23:49
    • 放置しているとさらに長くなりますぞw ランチャーを最小化して放置しておきましょうw -- 2016-10-31 (月) 22:15:23
      • どうせ無課金のオイラには縁のないアップデートなのさ!HDの空き容量が勿体無いわ! -- 2016-11-01 (火) 00:33:06
      • 地味ですが旧エリアもクエストが増えるとか、ちょこちょこ変更されていますよ -- 2016-11-01 (火) 02:04:09
  • モルドール探険中だが敵が強いね。自分はlv114、敵はlv106なんだが油断するとすぐにやられてしまう。 -- 2018-03-14 (水) 01:18:10
  • 鶏でプレイってw -- 2018-03-14 (水) 11:29:25
  • これとは別に映画の世界観準拠の新しいMMORPGを開発中らしいhttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180916-00000003-eiga-movi -- 2018-09-16 (日) 23:06:33
  • アンファラスとかエリアドールの海岸地域は実装されるんだろうか。されても行く動機が無いけど -- 2018-11-11 (日) 00:39:43
  • 結局どこまで無料で許されるのかわからず、恐る恐るやっている。楽しいことは楽しい。 -- 2021-05-02 (日) 19:59:43
    • 10年位前の記憶ですが、課金クエストをやらないと実質レベルが上がらないような仕様だったと思いますw -- 2021-05-02 (日) 22:25:06
      • 一応クエストをこなしていけばそれなりにレベルは上がり、ストーリーと一緒に活動地域も移動してきているのですが、この記事で言及されているエレド・ルインからブリー郷までのエリアをもう抜けてしまい首を捻りながら進めてます。まだまあまあクエスト受けられるんですよね…… -- 2021-05-03 (月) 00:16:50
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