レゴラス

概要

カテゴリー人名
スペルLegolas
その他の呼び名みどりのレゴラス(Legolas Greenleaf)
種族エルフシンダール
性別
生没年不明
スランドゥイル(父)

解説

名はシンダリンで「緑葉」の意で、そこから緑葉のレゴラスとも呼ばれる。闇の森のエルフ王スランドゥイルの息子。指輪の仲間の一人。

緑色と茶色の装いをして、弓矢と矢筒を身に帯び、ベルトには白い短剣をさしていた。
陽気で快活な性格であり、道中さしかかった地について、仲間達にエルフに伝わる伝承や歌物語を語って聞かせる場面が多い。戦闘では優秀な弓の使い手として活躍した。

指輪の仲間の一人として

エルロンドの会議スランドゥイルの使いとして参加し、闇の森で身柄を預かっていたゴクリオークの攻撃により逃亡したことを伝えた。その後はそのままエルロンドによって、エルフを代表する指輪の仲間の一員に選ばれる。
当初、少なくとも霧ふり山脈を越えるまではフロドらと行動を共にすることが決まっていたが、それ以降は帰郷のため別れることもありえた。とはいえレゴラスは仲間達を見捨てることを潔しとしなかったため、進んで最後まで指輪の仲間とその任務に同行した。

エルフシンダール)とドワーフの間には珍しいことに、ロスローリエンに滞在して以降ギムリと強い友情をはぐくみ、始終彼と連れ立って行動するようになった。
指輪の仲間がロスローリエンを去る時には、ガラドリエルからガラズリムの弓と矢筒を贈られ、以降はそれを用いてサルン・ゲビル上空に飛来してきたナズグール乗騎を射ち落とすなどの勲を立てた。

パルス・ガレンで指輪の仲間が離散してからはアラゴルン二世に従い、ローハン平原の追跡行や角笛城の合戦灰色の一行の行軍やペレンノール野の合戦黒門の戦いに参加した。

指輪戦争後

旅の途中で立ち寄ったファンゴルンの森イシリエンに魅せられ、指輪戦争終結後には燦光洞とファンゴルンの森をギムリと共に訪ねながら国へ帰った。
後には闇の森の郎党の一部を連れてイシリエンに移住し、その地を美しく富ました*1

指輪戦争中にペラルギルに立ち寄っての鳴き声を耳にすると、ガラドリエルの伝言で予言されたようにトル・エレッセアへの憧れが、常にレゴラスをかき立てるようになった。エレッサール王が崩御すると、レゴラスはイシリエンで灰色の船を建造してアンドゥインを下り、自らの望みに従いアマンへと去っていった。その時にギムリを共に連れて行ったという。
レゴラスとギムリが去ったことで、中つ国において指輪の仲間は跡を絶った。

その他

上述のように恐るべき獣を射落としたり、多数の敵を討ち取る(角笛城の合戦では41)などしたが、大勢に関わることはなく、トールキン九人の徒歩かちの者の中でおそらくもっともいさおしが少なかった。*2との覚書きを残している。

The Book of Lost Tales 2』によると、トゥムハラドの合戦を戦い、ゴンドリンから脱出する一行を導いたエルフの一人に、レゴラスの名がある。だが本項目のレゴラスと同一人物である可能性は低い。
また同書によると、トールキンはレゴラスが一般的な妖精のイメージに基づく可愛らしい(pretty)、または女性らしい(ladylike)イメージで描かれることに対し、以下の怒りを含んだ批評(a wrathful comment)を残した。

彼は若木のように丈高く、しなやかで、非常に強く、大きな戦弓を素早く引いてナズグールを射落とすことができ、それはエルフの体の膨大な活力の賜物だった。エルフの体は丈夫で耐性があり、彼は軽い靴だけで岩の上や雪の中を行き、仲間の中で最も疲れ知らずだった。*3

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ジョン・ハウ作画によるレゴラスとギムリ

映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定

俳優オーランド・ブルーム
日本語吹き替え平川大輔

ギムリとの友情、合戦での首級の競い合いなど、原作『指輪物語』にあったエピソードの一部が踏襲されているが、歌を歌うことはなく、冗談を言ったり感情を示したりすることもあまりない、原作よりも冷淡に見えるキャラクターとなっている。また『王の帰還』のエクステンデッド・エディションでは(父スランドゥイルの描写にならってか)酒に強いという映画独自の描写がなされた。
弓の他、二本の短剣を操って戦う。矢を撃ち尽くす描写がないが、原作通り戦闘が終わるごとに使えそうな矢を回収しているという設定で、戦闘終了後の矢筒にはオークの矢もあるのが確認できる。ペレンノール野の合戦ではたった一人でムーマクとそれに乗ったハラドリム達を倒してしまうなど、アクションでは凄まじい活躍を見せた。

原作では年齢に関する具体的な記述はないが*4、映画設定では2931歳*5。だとすると生年は第三紀の初めで、エルロンドの息子たちよりも少し年上。

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『ロード・オブ・ザ・リング』におけるレゴラス

グッズ

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映画『ホビット』における設定

俳優オーランド・ブルーム
日本語吹き替え平川大輔

原作『ホビットの冒険』には登場しておらず、エルフ王(スランドゥイル)に息子がいるということも言及されていないが、映画には登場。
『竜に奪われた王国』で登場し、闇の森蜘蛛と戦い、また道に迷って蜘蛛に襲われていたソーリンの一行を捕らえる。この時、ドワーフに対して強い侮蔑を示している。
ソーリンからオルクリストを取り上げた後、エスガロスボルグと戦う時などに、そのまま自分で使っているのが確認できる。

闇の森の王国を襲撃して去って行ったオークを放置できないというタウリエルに説得された形で、スランドゥイルの意に反し、タウリエルと共に湖の町エスガロスまでオークを追跡。そこでボルグらと交戦する。

『決戦のゆくえ』では更に強くタウリエルに感化されたらしく、スランドゥイルからの帰還命令に反し、追放処分を受けたタウリエルを連れてボルグらの出身地であるグンダバドの偵察に向かう。そのグンダバドから、オークの新手が向かってきているという知らせを持ってエレボールまで戻る。この時ガンダルフのことをミスランディルと呼んでおり、ガンダルフとは(スランドゥイルと同じく)以前から面識があったようである。
五軍の合戦では弓矢を使って多数のオークを仕留めるが、矢が切れてしまったため、ソーリンを襲おうとしていたオークにオルクリストを投げつけて彼を助けた。その後短剣を使って再びボルグと戦い、彼を仕留めた。
五軍の合戦終結後は孤立主義を取るスランドゥイルと決別し、旅に出ることにする。この時スランドゥイルに、北方のドゥーネダインストライダー(馳夫)を捜すように勧められている*6

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『ロード・オブ・ザ・リング』におけるレゴラス

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ゲーム『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における設定

サウロンの敗北後、モルドール制圧のためギムリガンダルフらと共にモルドールの奥地に入っており、時に冒険者と行動を共にする。サムワイズに撃退された後姿を消したシーロブ討伐にも参加している。

『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』におけるレゴラス Character_Legolas_1280.jpg

Include/指輪の仲間

コメント

最新の6件を表示しています。 コメントページを参照

  • 緑葉の緑葉さん。 -- 2021-12-30 (木) 22:31:52
  • オーランド・ブルームなどが出演するかどうかはともかく、このレゴラスやスランドゥイルも『力の指輪』に出演する可能性があるんだよな、実際スランドゥイルは原作設定でも最後の同盟に参加してたし -- 2022-02-22 (火) 11:23:28
    • レゴラスはどうだろう、最後の同盟の頃までに生まれていたのだろうか。生まれていたがまだ幼く国に残っていたのだとしたら、祖父オロフェアと父スランドゥイルが多くの同胞を率いて出征し、数年後にそのわずか1/3の兵と父スランドゥイルだけが帰還したのを見たのだろうか。あるいは戦える程度の年齢だったとしたら、共に戦場に赴いて祖父が死ぬのを目の当たりにしたのだろうか。 -- 2022-02-22 (火) 15:31:43
    • スランドゥイルの参加は濃厚だがレゴラスはどうだろうか。面白い意見ではあるけど、レゴラスは最低でも3000年以上生きたエルフにしては精神的に活力がありすぎるのではないだろうか。(例=太陽を連れてきますからね!)
      メタ的な話をするとレゴラスを参戦させると他のキャラを活躍させる枠が減るからそれはなさそう。 -- 2022-02-22 (火) 23:26:59
    • 映画での年齢設定が2931歳だから3000年以上前の話には多分出ない -- 2022-02-23 (水) 00:58:09
      • 年齢設定については別に映画本編内で実際に語ったわけではないから、いくらでもひっくり返せるんですよね。まああくまで可能性の話ということで -- 2022-02-23 (水) 17:50:50
  • レゴラスの指輪戦争に於いての武勇は最も小さかったという話、もし正しいとするならば、ギムリとの決定打は何だったのかな? -- 2022-03-26 (土) 23:17:03
    • キルカウント -- 2022-03-27 (日) 02:24:50
    • それを言うなら、レゴラスもナズグルの乗っていた獣?を倒してますが? -- 2022-03-27 (日) 11:24:10
    • ギムリはモリア攻略においてそこそこの功績がないでもないから…… -- 2022-09-03 (土) 00:57:42
    • あと死体の山の中からピピン発見 -- 2022-09-03 (土) 01:06:55
    • レゴラスとギムリのコンビが好きなので比較するのも気が引けるけど、せっかく話題に出ているので考察の材料として…。角笛城の合戦では状況を左右するくらいの、隠れMVPといってもいいほどの働きをしてるね。①背後から不意打ちをくらったエオメルを瞬時に助ける。②暗渠から侵入した敵部隊の奇襲に真っ先に気づいて単身で迎撃しつつ周囲に知らせる。③西の谷の男たちを指揮して敵の進入路を塞ぎ、水を貯めて池にしてしまう。
      決定打と言えるほどかどうかはわからないけど、かなりのファインプレー。 -- 2022-09-10 (土) 23:55:20
    • ギムリはまだしもさすがにピピンより下はないだろう。山トロルの首領ってオーク40匹分以上の価値あるか?
      ...と思ったが、ファラミルが焼かれようとした際ベレゴンドに足止めを頼みつつガンダルフに知らせてファラミルを助けたか。後年第四期における国家運営に執政家の果たした役割を鑑みるなら確かにこれも勲功と言える。 -- 2023-10-07 (土) 18:13:08
  • 旅の仲間で一番戦功が少なかったはずが映画では戦功が一位になっている -- 2022-10-25 (火) 18:18:59
    • 上のコメントでも何回か指摘されてるけど、倒した敵兵の数が多いだけで実際は映画でも大した戦功は挙げてないよ。
      バルログとか魔王みたいな戦局を左右するような強敵は殆んど他の仲間が倒してるし、パランティアとか戦略に関わるような事案にも深くは関与してない。 -- 2022-10-25 (火) 18:38:18
  • 闇の森って名付けたの誰だろう?
    これまで緑の森だったのに多くの人に闇の森って呼ばれてるし -- 2022-10-31 (月) 20:45:14
    • だんだんと死霊術師の影響が大きくなっていくにつれて、誰ともなくエルフの口にのぼるようになったのでは。っていうか闇の森向けの話じゃないですか? -- 2023-05-06 (土) 12:02:18
  • 弓をはじめ武器全般強くてスタイリッシュに使いこなすけど、素手のステゴロも滅法強い印象… セオデン助けに来たさいローハンの兵相手に裏拳でかっこよく倒してたのが印象に残る -- &new{2023-09-19 (火) 16:30:16}
    • レゴラスに限らず、エルフは並みの者でも素手で相手の首や手足をへし折ったり頭蓋を割るくらいはできそうな勝手なイメージがある。効率が悪いからあまりやらないだけで。 -- 2023-10-08 (日) 00:07:37
      • さらにノルドールの指揮官級は、バルログと互角に戦ったりするわけで、それくらいだと巨人クラスの腕力になりそうだ。 -- 2023-10-08 (日) 12:13:14
        • 決戦のゆくえのデモ映像ではスランドゥイルが息子以上にぶっ壊れた戦い方してたな。最終的に必要最低限の動作で倒す演出に落ち着いたらしいが。 -- 2023-10-08 (日) 14:58:38
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