ルーミルのテングワール†
概要†
解説†
ノルドール族が初めて文字を考えついたのもこの時である。ティリオンのルーミルは、話と歌を記録するのに適した記号を初めて完成させた伝承学の大家の名前である。記号の中には金属や石に刻むのに用いられるものもあれば、筆やペンで書くのに用いられるものもあった。
(中略)
まだ若年の頃、かれはルーミルの仕事を改良して、かれの名前を持ち、エルダールがその後ずっと用いることになる文字を考案した。*2
ルーミルが考案した、最古のエルダール文字。この文字を参考にフェアノールはフェアノール文字を考案した。フェアノール文字と違って、この文字は中つ国には伝わらなかった。
「ルーミルのテングワール」の名称は『追補編』で言及されているもの。『The Treason of Isengard』ではAlphabet of Rúmil、『The War of the Jewels』ではRúmilian lettersやsaratiと呼ばれている。saratiとは元来クウェンヤにおいて文字や記号全般を指す語で、テングワールと呼ばれるフェアノール文字が登場した後も、ルーミルの文字の名前として残った。
『指輪物語』『シルマリルの物語』などの出版された作品内には登場せず、トールキンの原稿や日記に記されている。初出は1919年で、トールキンが考案したアルダの文字では最も古い。
特徴†
- 文字は子音を表し、母音は文字に添える記号で表す。ただし残されたサンプルによって、文字や記号に与えられた音には相違がある。
- 横書きだけでなく縦書きも可能であり、書き順も左・右横書き、左・右縦書きが確認できる。左横書きと右横書きでは、文字の向きは左右が逆になる。元来は右横書き、または右横書きから始める牛耕式だったが、書物や筆記体では右縦書きが好まれたという(ただし残されたサンプルで最も多いのは左縦書き)。エルフは両利きであり、手に文字のインクが付いてページを汚さないよう、使う手によって書き方を変えたと思われる。
- 文字は直線に繋げる形で並べて、文章の体裁を整える。横書きでは線の下に子音の文字を、上に母音の記号を書く。縦書きでは線の右に文字を、左に記号を書く。ただし直線を用いていないサンプルも有る。
外部リンク†
コメント†
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