マグロール†
概要†
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Maglor |
その他の呼び名 | 偉大なる伶人マグロール(Maglor the mighty singer) |
種族 | エルフ(ノルドール) |
性別 | 男 |
生没年 | |
親 | フェアノール(父)、ネアダネル(母) |
兄弟 | マエズロス(兄)、ケレゴルム、カランシル、クルフィン、アムロド、アムラス(弟) |
配偶者 | 一説では妻あり*1 |
解説†
フェアノールとネアダネルの次男。フェアノールの息子たちのひとり。
優れた歌い手にして詩人であり、哀歌「ノルドランテ」の作者。声の美しさや音楽に関してノルドール族はシンダール族に劣っていたが彼は例外であり、ドリアスの伶人ダエロンに次ぐ歌い手であった。
やがてフェアノールの誓言に倦み疲れていったが、結局はそれから逃れることはできず、非業を重ねて身を滅ぼしていった。
穏健なるフェアノールの息子†
兄弟たちの中では、長兄マエズロスと並んで穏健派であり、メレス・アデルサドの宴にはマエズロスと共に出席している。
中つ国で彼はマグロールの山間と呼ばれるようになる、ゲリオン川の北方の二つの上流に挟まれた地域を守備した。
だがダゴール・ブラゴッラハの合戦で大龍グラウルングに突破され、ヒムリングの丘に拠るマエズロスの許へ逃れた。ニルナエス・アルノエディアドの合戦では、裏切り者の東夷ウルドールを討ち取ったが、結局この戦いは敗北に終わった。
その後マグロールは他の兄弟たちと共にエレド・リンドンの山麓に逃れて緑のエルフと交わり、森の国の暮らしを行うようになった。
誓言に縛られての非業†
やがてマグロールは、シルマリルを強奪するため兄弟と共にドリアス及びシリオンの港を襲撃して同族殺害を重ね、長兄マエズロスと共に兄弟で唯一の生存者となる。
マグロールは誓言の重荷に倦み疲れており、自らの襲撃によって母エルウィングを失ったエルロンドとエルロスの兄弟を不憫に思って養育した。両者の間には、ほとんど考えられないことでありながら、愛情が育っていったという。
怒りの戦いの後、残り二つのシルマリルがエオンウェの管理下に置かれると、マグロールはヴァリノールに戻りヴァラールの判決を受けよというエオンウェの命に従うことを望んだ。しかしあくまで誓言の呪縛を主張するマエズロスに説得され、二人で衛士を殺してシルマリルを奪い取った。
シルマリルは二人をもはや正当な所有者とは認めず、身を焼かれたマグロールは苦しみに耐えかね、シルマリルを大海に投じた。以後、波打ち際で苦しみと悔恨の歌を歌い続け、二度とエルフたちの間には戻らなかったという。
名前について†
以下の名前及びその説明は『The Peoples of Middle-earth』の「The Shibboleth of Fëanor」による。
- Kanafinwë(カナフィンウェ)
- 父フェアノールが与えた父名。フィンウェの名に"káno"の語*2を付けたもの。
- Makalaurë(マカラウレ)
- 母ネアダネルが与えた母名。確かな意味は不明だが、よく"forging gold"(金を鍛える)と解釈され*3、彼の優れた竪琴の腕を予言する名とされる。この名のシンダリン形がマグロール(Maglor)である。
コメント†
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