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- アルセダイン2代目の王ベレグ(Beleg)についてはベレグ(アムライスの息子)を参照してください。
ベレグ†
概要†
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Beleg |
その他の呼び名 | ベレグ・クーサリオン(Beleg Cúthalion) |
種族 | エルフ(シンダール) |
性別 | 男 |
生没年 | 不明~†第一紀(489)年 |
解説†
シンダリンで「強弓(strongbow)」の意味であるクーサリオンと呼ばれる。
ドリアスのエルフで、シンゴル王の国境警備隊の隊長。ベルスロンディングを使う弓の名手。
ダゴール・ブラゴッラハの合戦後にオークがブレシルに侵入してきた際には、ドリアスの軍勢を率いてハレスの族の族長ハルミルを救援した。ドリアスにカルハロスが侵入した際にはカルハロス狩りに参加。また、ドリアスが兵を出さなかったニルナエス・アルノエディアドの合戦には、武勲を得る機会を逃さないために、マブルングと共にフィンゴンの軍勢に加わった。
トゥーリンとの友情と悲劇†
ベレグは、ドリアスにやってきたトゥーリンに最初に出会ってメネグロスへ導いた。やがてトゥーリンの武芸の師から親友となり、共にドリアスの北の国境で戦った。
トゥーリンがサエロス殺害の嫌疑のためにドリアスから逃亡すると、ベレグは事件の目撃者であるネルラスを連れてきて証言させることでシンゴルからトゥーリンの赦免を引き出した。そしてトゥーリンを連れ戻すために、彼を捜す旅に出た。その中でベレグはラルナハの娘から、彼女を無法者(フォルウェグ)から助けたネイサンという男の話を聞く。ネイサンがトゥーリン本人だと確信したベレグは、ネイサンがいるはずのガウアワイスという無法者の集団を探し求めて彼らを見つけたが、ガウアワイスに捕らえられた。この時ネイサンは不在であり、アンドローグを始めとした特に警戒心の強い者たちはベレグをドリアスの間者だと疑い殺そうとしたが、ベレグ自身がネイサンの友人であると名乗ったことを気に留めた者たちが反対したため、ベレグはネイサンが戻るまで飲まず食わずで木に縛りつけられていた。その後、偵察に出ていたネイサンことトゥーリンが帰還してきてベレグと再会する。トゥーリンは幼い頃からの恩人に災難をもたらした自らの所業を悔い、以後モルゴスの手先以外の者に危害を加えないことを誓った。ベレグはトゥーリンにシンゴルの判決を伝えてドリアスへ戻るよう説得したが、トゥーリンは自尊心から赦しを拒んだため、独りでドリアスに戻った。
その後ベレグは、シンゴルに暇乞いをして聞き入れられ、餞別にシンゴルからはアングラヒェルの剣を、メリアンからはレンバスを授けられ、ドル=ローミンの龍の兜を携えて再びトゥーリンを説得するためにアモン・ルーズの彼の元にやってきた。しかしトゥーリンはまたも赦しを拒み、ベレグは彼への愛情に負け、分別に背いて自身がトゥーリンの許に留まった。こうしてベレグは、トゥーリンと共にガウアワイスの無法者たちの首領となり、彼らの縄張りは「弓と兜の国」の意であるドル=クーアルソルと呼ばれた。
だがエルフを憎むミームの裏切りと手引きにより、アモン・ルーズの隠れ家バル=エン=ダンウェズはオークに襲撃される。これによってガウアワイスは全滅してしまい、ベレグは負傷し、トゥーリンは捕らえられて連れ去られた。その時ベレグは、アングラヒェルの剣で自分にとどめを刺そうとしたミームから剣を奪い返して彼を撃退し、ハドル家の復讐が必ずお前にやってくると予言した。
やがて負傷から回復したベレグは、連れ去られたトゥーリンの後を追う。その途中タウル=ヌ=フインの中で、モルゴスの鉱山から逃亡してきたグウィンドールを偶然発見して介抱する。グウィンドールは、ベレグがこの地までやって来た事情を聞くと、トゥーリンを助けようとしたところで彼を待ちうける悲劇的な運命に巻き込まれるだけだと忠告した。だがベレグはトゥーリンを見捨てようとはせず、グウィンドールが回復すると二人はトゥーリンの追跡を再開した。
やがてベレグはグウィンドールと共に、オークの夜営地から眠っているトゥーリンの救出に成功する。だが目覚めたトゥーリンは夜の闇のため、ベレグのことを敵と見誤り、ベレグからアングラヒェルを奪ってこれで彼を斬殺してしまった。ベレグの遺体はトゥーリンとグウィンドールによって、タウル=ヌ=フインにベルスロンディングと共に葬られた。
コメント†
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