ヘルム †
概要 †
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Helm |
その他の呼び名 | |
種族 | 人間(ロヒアリム) |
性別 | 男 |
生没年 | 第三紀2691~†2759年(享年68) |
親 | グラム(父) |
兄弟 | ヒルド(姉妹) |
子 | ハレス(息子)、ハマ(息子)、娘(名前不明) |
解説 †
マーク(ローハン)9代目の王。その剛力と不屈さで、歴代の王の中でも有名な人物で、
ヘルム峡谷と角笛城の名は、彼にちなむ。
褐色人との確執 †
彼の治世に、褐色人の血を引くと言われた西境の領主フレカは次第に高慢になり、ヘルムのことをほとんど気に留めなくなっていた。
第三紀2754年、フレカがエドラスの会議に突然現れ、自分の息子ウルフの嫁としてヘルムの娘を要求したため、ヘルムは彼と口論になった。王宮内では私闘が禁じられていたため、ヘルムはフレカを強引に外へ連れ出し、彼を殴り殺した。
ヘルムはフレカの近親者を王の敵だと宣言し、西境に兵力を差し向けて彼らを追放した。
ヘルム峡谷の伝説 †
2758年、東夷と海賊の侵略に乗じて、フレカの息子ウルフは褐色人を率いてマークを蹂躙する(大侵略)。
ヘルムはスースブルグの砦とその背後の峡谷に立て籠もって抵抗したが、長い冬のためにロヒアリムもその敵も寒さと飢えで大きな損害を受けた。息子達を失った哀しみと、冬の飢えのために自暴自棄になったヘルムは、痩せさらばえた身体に白装束を纏うと、大きな角笛を一吹きしては単身で砦から出撃し、敵の野営地に乗り込んでいって素手で多くの人間を殺した(槌手王の名はそれに由来する)。
褐色人の噂では、ヘルムは食料が見つからなければ人間を食べたといわれ、このことは褐色人の国で長く語り伝えられた。このため大角笛の音がこだまする度に敵は恐れて奥谷を下って逃げ去った。
ようやく冬の終わりが近づいたある日の夜、ヘルムは角笛を吹いて出撃したが戻らず、朝になって堤防の上に立ったまま死んでいる姿で発見された。だがその後もヘルム峡谷では大角笛の音が時折こだまし、ヘルムの亡霊が現れてマークの敵を恐怖で殺すと言い伝えられた。
彼が葬られたエドラスの塚山には、ひときは多くのシンベルミネが咲き、あたかも雪をかぶっているように見えたという。
ヘルムとその息子達の死によって、マーク王家の第一家系は途絶えた。王位は彼の姉妹ヒルドの息子フレアラフが継承し、第二家系となった。
ゲーム『シャドウ・オブ・ウォー』における設定 †
原作で不明な娘の名前はバーンウィン(Bernwyn)とされている。また、婚姻を要求した領主の名はシリク(warlord Siric)となっている。
奇襲されシリクによって暗殺されかけた後、死の床に現れたサウロンに九つの指輪の一つを嵌められて蘇った。その後シリクを討伐するが、巻き添えとなったバーンウィンを打ち殺してしまう。その怒りで正気を失い、その場にいた者を味方諸共に皆殺しにした。
本作中ではナズグールと化しており、モルドールの獣を使役する能力を持っている。
備考 †
『追補編』にある、単身で敵地に乗り込んで敵を殺したと言う記述や、亡霊となって敵を殺すという言い伝えを、幽鬼の力によるものとして解釈した設定と思われる。『追補編』と敵の領主の名前が異なっている理由としては、権利の関係上、映画で言及されていない原作の設定や記述を使用できる範囲が限られているためと考えられる。
コメント †
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