フィンゴルフィン

概要

カテゴリー人名
スペルFingolfin
その他の呼び名北方王国の王(King of the North)
種族エルフノルドール
性別
生没年二つの木の時代(1190)年~†第一紀(456)年
フィンウェ(父)、インディス(母)
兄弟フェアノール(異母兄)、フィンディス(姉)、イーリメ(妹)、フィナルフィン(弟)
配偶者アナイレ
フィンゴン(息子)、トゥアゴン(息子)、アレゼル(娘)、アルゴン(息子)

解説

ノルドール上級王
第2代
フェアノール
二つの木の時代1495~1497
第3代
フィンゴルフィン
第一紀5~456年
第4代
フィンゴン
456~472

フィンウェの次男でフィナルフィンの兄。フェアノールの異母弟。フィンゴントゥアゴンアレゼルの父。
リンギルの剣の使い手。ノルドールの中で、不動の心と剛勇において最も優れていたと言われる。
The Peoples of Middle-earth』「The Shibboleth of Fëanor」によると、妻はアナイレ。子には三男のアルゴンもいる。

フェアノールの異母弟として

彼と異母兄のフェアノールは、メルコールの流言によって不信を煽られ対立し、フェアノールはフィンゴルフィンに剣を向けた咎でヴァラールによりティリオンを追放された。だがフィンゴルフィンはマンウェの祝宴に呼ばれた日にフェアノールと再会した際、マンウェの玉座の前で「兄(フェアノール)を許し、一切の不満を忘れて、彼が先に立って導くなら自分はその後についていく」という誓言を立て、フェアノールがこれを受け入れたことで一応は和解した。だが結果的にこの誓言によって、フィンゴルフィンは過酷な運命に縛られることとなった。

二つの木がメルコールとウンゴリアントに枯らされ、フォルメノスフィンウェが殺されてシルマリルが奪われた後、父を殺された復讐とシルマリル奪還を誓ったフェアノールに半ば強引に連れられて、フィンゴルフィンもアマンから出発した。その道中フェアノールに裏切られ、船を焼かれてアラマンに置き去りにされながらも、ノルドールの大部分を率いてヘルカラクセの海峡を横断し、中つ国への過酷な旅を果たした。

中つ国におけるノルドールの上級王として

フィンゴルフィンの中つ国到着以前に、ダゴール=ヌイン=ギリアスフェアノールは戦死していた。太陽の出現に動揺したモルゴスの手下がアングバンドの地下に隠れ潜んでいる間に、フィンゴルフィンは自らの軍勢を率いてアングバンドの城門の前まで進軍し、モルゴスに挑戦を呼びかけた。だが彼はモルゴスの策略に嵌ることはなく、すぐに兵を退いた。その後フィンゴルフィンの長男フィンゴンに救出されてサンゴロドリムから生還したマイズロスが、アラマンでの裏切りの謝罪としてノルドールの王権をフィンゴルフィンに譲渡したため、フィンゴルフィンが中つ国におけるノルドールの上級王となった。フィンゴルフィンはヒスルムを領国として、エイセル・シリオンの砦バラド・エイセルから仇敵モルゴスと対した。
ダゴール・アグラレブの後はアングバンド約400年の間包囲し、エダインベレリアンドに来住した時には全ノルドール族の王として彼らに歓迎の使者を送った。これによってエダインの多数の若者たちがノルドールの王侯貴族に仕えるようになった(ハドルの族の祖マラハの息子マラハもその一人)。後にフィンゴルフィンは息子フィンゴンの所領だったドル=ローミンハドルに与えた。

モルゴスとの一騎討ち

第一紀455年のダゴール・ブラゴルラハによりアングバンドの包囲は破られ、ベレリアンドは焼き尽くされた。これに怒ったフィンゴルフィンは乗馬ロハルロールに跨って単身アングバンドの城門へ向かい、モルゴスを臆病者と罵って一騎討ちを挑んだ。挑戦に応え、グロンドを手に現れたモルゴスに対し、フィンゴルフィンは自らの剣リンギルで七つの傷を負わせるが、躓いて仰向けに倒れたところをモルゴスに踏みつけられ、最後の一撃で自分の首を踏みつけているモルゴスの左足に深傷を負わせて討ち死にした。アングバンドの城門での果たし合いをエルフたちはその悲しみの深さから歌にすることはせず、オークたちも誇りにはしなかった。
フィンゴルフィンの遺体はソロンドールによってトゥムラデンの北にある山の頂に運ばれ、トゥアゴンがその上に高いケルンを築いて葬った。

フィンゴルフィン王家 (House of Fingolfin)

フィンゴルフィンとその息子たちの一族はフィンゴルフィン王家と呼ばれ、ノルドール上級王の位はフィンゴルフィンの死後もその息子たちが受け継いだ。
フィンゴルフィンから上級王の位を継承した長男フィンゴンニアナイス・アルノイディアドで戦死した後は、その弟トゥアゴンが継承し、ゴンドリン陥落によるトゥアゴンの死後はフィンゴンの息子エレイニオン・ギル=ガラドノルドール中つ国における最後の上級王となった(ただしギル=ガラドの血筋には異説もある)。

またフィンゴルフィンの血統は、彼の次男トゥアゴンの娘イドリルが、エダインハドル家の出身であるトゥオルと結婚し、ヌーメノールの王家の祖であるエアレンディルの母となったことで、人間ドゥーネダイン)の王統へと伝えられた。

多数の名の意味

以下の名前及びその説明は『The Peoples of Middle-earth』の「The Shibboleth of Fëanor」による。

Ñolofinwë*1(コ゚ロフィンウェ)
フィンウェが与えた父名。初めは父と同じ「フィンウェ」だったが、フィンウェによってwisdom(知恵)の意味の"ñolo"の語が加えられた。
Arakáno(アラカーノ)
インディスが与えた母名クウェンヤで"high chieftain"(高貴な指導者)の意味。彼は三男にこの名を与えたようである。
フィンゴルフィン(Fingolfin)
シンダール語での名。父フィンウェの死後、彼は自分が全ノルドールの指導者であると主張し、父名の前にフィンウェの名を置き、"Finwë Ñolofinwë"(フィンウェ・コ゚ロフィンウェ)を名乗った。この名をシンダール語風の語形にして一つに組み合わせたものがフィンゴルフィンである。

画像

ジョン・ハウ作画によるフィンゴルフィンとモルゴスの一騎打ち

コメント

最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 一般的なファンタジーのエルフに余りに反するバーサーカー -- 2017-08-19 (土) 20:36:17
    • そんなの日本人が勝手に作り上げたイメージでしょう。そんなものと比較されて変だなんて言われるのがどうかしてますよ。 -- 2017-08-19 (土) 20:48:42
      • 同意。フィンゴルフィンが特別変わっているという印象は感じない -- 2017-09-27 (水) 20:13:18
    • このひとがバーサーカーだったらフェアノールはどうなるんだ。アヴェンジャーか? -- 2017-10-07 (土) 13:26:03
  • この人を見ると、わざわざダンジョンに入って行こうとする冒険者たちが馬鹿みたいに思えてくる。あれ?向こうから出てこさせればいいじゃん、って。 -- 2018-06-19 (火) 21:29:08
    • それモルゴスがプライド高過ぎるだけだろ だっては元はヴァラール最強なのにどんどん弱体化してるからか焦りが垣間見えてんだよね 最初こそ中つ国奪取が目的だったのに破壊が目的になってんのもそこら辺だろ -- 2019-09-20 (金) 10:56:42
  • (モルゴス...モルゴス...私の声が聞こえますか? この臆病者!!!) -- 2019-09-20 (金) 16:07:41
  • 歴史上エルフ最強って誰なんですかね? ガラ様とかフィンゴルフィンでは無いんでしょうが -- 2019-11-25 (月) 03:17:12
    • そらフェアノール兄貴では。 -- 2019-11-25 (月) 06:34:07
      • いやあフィンごルフィンでいいんじゃないの? -- 2019-11-25 (月) 14:52:59
    • 知識込みの最強はフェアノール。フィジカル最強はフィンゴルフィン。てイメージかな。 -- 2019-11-25 (月) 15:16:14
    • 意外とイングウェだっったりするかもしれん -- 2019-11-25 (月) 16:13:03
      • なんの描写もないじゃないから この兄弟に比べるとガラ様はどんなもん 中つ国女性最強ならガラ様でも良さそうだけど -- 2019-11-26 (火) 02:08:13
      • ガラドリエルの強さ(?)はネンヤあってのものだろうからなぁ。(ドル=グルドゥアを破壊浄化しちゃうとか) いや、そもそもそれができる自体、森の奥方の偉大さの証なんだけど、 -- 2019-11-26 (火) 05:54:00
      • ガラ様は、ベクトルは違うが、フェアノールに並ぶとかフェアノールに次ぐとか、媒体によって違うけど、高評価ですね。 -- 2019-11-26 (火) 14:01:16
  • この人はフェアノールよりも英雄の器ですね。 -- ハプスブルク 2020-12-31 (木) 16:51:31
  • エルフって『最強』の定義が難しいが、『剛勇にて最も優れていた』のだからフィジカル的な武勇では彼が最強なんだろうな。純粋な人間での武勇最強は誰なんだろうか。ヘルム?エアルヌア? -- 2021-01-12 (火) 08:08:09
    • エレンディルでしょう -- 2021-01-12 (火) 09:56:14
    • トゥオルかトゥーリンだろ -- 2021-01-12 (火) 09:58:18
    • フーリン・サリオンだろ -- 2021-01-12 (火) 10:03:13
    • 投稿者だが、確かにこりゃトゥーリンだわw (俺のなかではトゥーリンは人間というか、トゥーリンという存在だった) -- 2021-01-12 (火) 12:35:19
  • あのフェアノールの兄弟で彼からいびられて育ったのにここまで皆から慕われる英雄になれるフィンゴルフィンって兄貴とは別ベクトルで凄いよな。
    変な話、彼ならたとえモルゴスの息子として生まれても人格者に育ったのではないだろうか。 -- 2021-05-19 (水) 13:03:33
    • わかる。むしろモルゴス息子に生まれていたら親父に反旗をひるがえして実権を奪い取れるような気もするがその障害としてはサウロンを味方にできるかにかかってるな -- 2021-05-19 (水) 13:30:01
    • フェアノールは兄弟と距離を置きこそすれイビってなどいませんでしたよ。明確に対立したのはメルコールの流した虚言に惑わされてからですし。
      それとフィンゴルフィンやフィナルフィンが人格者に育ったのは父母の適切な愛情も大きいのではないでしょうか。フェアノールの屈折は実母の不在と父からの溺愛が要因とも言われてますし。 -- 2021-05-19 (水) 19:11:05
  • フィンゴルフィンが戦死した時にオークも誇りにしなかったとあるが、彼らも武人としての矜持を持っていたとは驚きだ -- 2021-12-27 (月) 11:46:06
    • 武人としての矜持というか最低限の羞恥心だよね。
      卑怯だろうが格下相手だろうが何でもいいから相手をぶちのめせればそれでいい、というのはモルゴス陛下くらい下劣性のスーパーエリートにならなきゃ無理なんだろう。 -- 2021-12-27 (月) 12:36:03
      • 自分たちの親分は「パワーは十分」だったが「チキン野郎のせこい奴」だと証明されたわけだからそりゃ盛り下がるだろうよ。雑魚やDQNほど上司の無能には敏感なんだぜ。 -- 2021-12-30 (木) 09:22:49
  • コ゚ロフィンウェって知恵あるフィンウェってことなのかな。フィンゴルフィンのイメージだと知恵あるってより力あるの方が似合いそうな気もするんだけど。 -- 2021-12-30 (木) 00:13:14
    • そんな感じもしますが、私個人としては、勇敢なるフィンウェの方が似合いそうな感じがします。 -- 2021-12-30 (木) 20:17:22
  • 第一紀のエルフは兎に角思い込みが激しすぎる -- 2021-12-31 (金) 01:49:13
    • トゥーリンのエルフ人間の意味とは(意味深) -- 2021-12-31 (金) 10:16:15
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