バルホス族†
概要†
カテゴリー | 種族 |
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スペル | Balchoth |
解説†
馬車族の近縁とみられる東夷の一氏族。名前は西方語で「ぞっとする」という意味のバルク(balc)と、シンダリンの「大群」ホス(hoth)を結合して作られた通俗的な言葉で、オークのような輩のことを指すのに使われた。
彼らは軍備は粗末だったが、質を量で補い、馬車族と同じく大きな馬車を数多く用いた。馬は専ら馬車の牽引に用い、騎乗することは少なかった。
闇の森と早瀬川の間の広大なリョヴァニオンの地には、今では凶暴な人間たちが住んでいて、完全にドル・グルドゥルの影の下にあった。かれらはしばしば闇の森を抜けて奇襲を仕掛け、ためにあやめ川より南のアンドゥインの谷間に住む者もほとんどいなくなるほどだった。これらバルホスは東から来る同類の人間たちが加わることによって絶えずその数を増していたが、それに反し、カレナルゾンの民はどんどん少なくなっていった。キリオンは大河アンドゥインの川筋を守るのに非常に窮したのである。*1
第三紀2510年にカレナルゾンに侵入してゴンドールを攻撃するが、ケレブラントの野の戦いで壊滅した。
Iron Crown Enterprisesによる設定†
ヴァリアグとはイオリアグ(Ioriag)という民を共通の祖先に持つ。馬車族はイオリアグの近縁のウガス(Ulgath)の子孫で、バルホス族とは従兄弟の関係にある。彼らは自らをプルタイ王朝(Pultai Dynasty)と呼んでいた。
死人占い師の姿でドル・グルドゥルに潜伏していたサウロンは、バルホス族が押し寄せるよりも前の第三紀2063年に、ガンダルフの目を逃れて東へと逃亡している。その後もサウロンは東方にある潜伏先でゴンドールを揺さぶる策を練ったと思われるが、バルホス族の脅威がその成果かどうかは定かではない。
歴史†
バルホス族は元々は東方のキクリアン=キン(kykurian kyn)という土地に住んでいた。猛烈な干ばつに見舞われ、自らの土地を捨てて東方を横断した彼らは、2460年頃にガソド(Gathod)に至り、経路上に住むウガス系諸民族(Ulgathic Tribes)を併呑していった。
2472年の時点でプルタイ軍は、かつてイガス連合を構成し、未だゴンドールへの復讐を望む民族の大部分を吸収した。その後バルホス族は50年間リョヴァニオンに留まり、侵略のための力を蓄えつつ、北国人を圧迫した。
彼らが直ちにアンドゥインを渡っていれば、ゴンドールに大変な損害を与えることも可能であった。だが、その動きの遅さが、北国人がゴンドールに差し迫った危機を警告する猶予を与え、ひいてはバルホス族の敗因へと繋がった。
2510年、バルホスの主が闇の森南東部のタラス・ハルロク(Talath Harroch)を占拠し、アンドゥインを渡った時、執政キリオンは僅かな手勢を集め、援軍を要請する伝令を同盟国に派遣した。青年王エオルの率いる騎馬軍団はエーオセーオドから南下し、キリオンの軍勢がケレブラントの野で包囲殲滅される寸前に到着した。
結果、プルタイ王は討ち死にし、連合軍は瓦解した。東夷の諸民族は勢力を盛り返し、ゴンドールを攻める次の機会が訪れるのを待つことになった。
登場する人物†
スペル | 読み | 人物説明 |
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Jyganoth | ジィガノス | 45人の戦士からなる兵団の長。西方諸国での略奪を繰り返した |
Meonid Ito | メオニド=イト | 暗殺組織の長。北国人との戦いの裏で暗躍した |
Nevid Smod I | ネヴィド=スモド一世 | 暗殺者。北国人の首長を多数殺害した。 |
Nevid Smod II | ネヴィド=スモド二世 | 指輪戦争時のバルホス族の指導者 |
コメント†
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