バルド†
概要†
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Bard |
異訳 | バード |
その他の呼び名 | 弓の達人バルド*1(Bard the Bowman) エスガロスのバルド(Bard of Esgaroth) 竜を射殺す者(Bard the Dragon-shooter) |
種族 | 人間(湖の人・バルドの一党) |
性別 | 男 |
生没年 | 不明(第三紀) |
親 | 不明(祖先にギリオン) |
子 | バイン(息子) |
解説†
谷間の国の領主ギリオンの子孫。
きびしい顔付きと声音をしたエスガロスの弓の名手で、水松樹の大弓を使い、黒い矢を持つ。警戒心が強い人間で、起こりうる災害のことをよく口にしていたため、楽観的な者からは疎んじられていたが、その人格の高潔さと勇気は知られていた。
彼は谷間の国の人間の血を引くため、ツグミの言葉を理解することができた。
スマウグを仕留める勲†
第三紀2941年、はなれ山からスマウグがエスガロスに襲来した際、バルドは矢が尽きるまでスマウグと戦うよう命ずることを湖の町の統領に迫り、彼自身弓矢組を率いて最後まで抵抗を続けた。いよいよバルドの矢があと一本を残すのみとなった時、彼の耳許にツグミがやってきて、ビルボ・バギンズの発見したスマウグの唯一の弱点である宝石の鎧の左胸に空いているほころびのことを伝える。バルドは龍の火が迫る中、黒い矢によって見事その弱点を射抜き、スマウグを仕留めた。
崩壊する町から生還したバルドはスマウグを仕留めた勲によってエスガロスの人々から支持を勝ち得、王に推挙される。そこでバルドは支持者を集めて父祖の地に戻り、遺されたスマウグの財宝を使って谷間の国を再建することを考えつく。
バルドは避難民の指揮をとって負傷者の看護や衣食住の確保といった難題に当たったが、スマウグ死亡の報を聞きつけてやってきたエルフ王(スランドゥイル)の救援によってエスガロスの復興のめどが立つと、スマウグの財宝を手に入れるために割ける限りの手勢を率いて、エルフ王の軍勢とともにはなれ山へと進軍した。
財宝を巡る確執と五軍の合戦†
しかし彼らにとっては全く予想外なことに、龍の怒りによって死んだと思われていたソーリン・オーケンシールドと彼の仲間たちは健在であり、はなれ山に陣取るソーリンとの間で財宝をめぐる争いが起こる。
バルドはギリオンの後継者として、スマウグの宝の中にはギリオンが統治していた谷間の国のものもあり、またスマウグを仕留めた自らの勲を印象づけ、さらに被害を受けたエスガロスへの賠償として、はなれ山の財宝の12分の1の所有権と支払いを要求。ソーリンがこれを拒絶したために、両者主張を曲げずにらみ合う形となる。バルドははなれ山の表門を包囲して兵糧攻めにすることによりソーリンから譲歩を引き出そうとしたが、事の成り行きに嫌気が差したビルボ・バギンズはバルドのもとにアーケン石をもたらし、ビルボの助言に従ってこれを交渉材料に使う。するとソーリンはますます態度を硬化させ、ソーリンが呼び寄せたくろがね連山のダーイン率いるドワーフ軍が到着したことで、一種即発の事態に発展する。
だがこの時ゴブリンとアクマイヌ(ワーグ)の連合軍が山に迫っていることが判明。これに立ち向かうためにバルド、エルフ王、ダーインは休戦して共闘することを決め、五軍の合戦が始まった。
人間とエルフとドワーフの連合軍はこの戦いに勝利を収め、種族間の禍根も取り除かれた。
再興された谷間の国の王として†
第三紀2944年、バルドはビルボから受け取ったはなれ山の財宝の14分の1という莫大な富を用い、谷間の国の再建を果たしてその王となる。
バルドはダーインから返還されたギリオンのエメラルドをエルフ王に贈るとともに、ダーインの下で再興された山の下の王国とも友好関係を結ぶ。湖の町の統領にもエスガロスへの援助として多くの黄金を贈った(だがその大部分は統領が持ち逃げした)。
やがて谷間の国は、山の下の王国と共に再び繁栄を迎える。
第三紀2977年、谷間の国の王位はバルドの息子バインに引き継がれた。
映画『ホビット』における設定†
原作では描写がなかった、少年期の息子バインの他に、オリジナル設定として二人の娘、シグリッドとティルダが登場する。妻は死去している。民の味方として湖の町エスガロスの住民から多くの支持を得ている一方、湖の町の統領には、自分の権力を脅かす存在として敵視されていた。
船頭として森の川で空樽を回収していたところ、偶然ソーリン一行に出会い、彼の正体を知らぬまま雇われて、一行が町に入る手助けをした。だがソーリンの正体と目的を知ると、彼がスマウグの眠りを覚ましてしまうことを危惧する。
スマウグが襲撃してくる直前、バルドを従来より目の敵にしていた統領により、適当な法を作られて投獄されるが、スマウグ襲撃の混乱の中で脱出。黒い矢を使ってスマウグを仕留める(ツグミは登場せず、代わりにバインとの絡みが足されている)。
その後、統領が行方不明になった一方、バルドはスマウグを討ち取った英雄として、パーシーなど生き残った人々に称えられたことにより、湖の町の生存者の指導者となる。バルドは、壊滅した湖の町から住民を引き連れてデイル(谷間の国)の廃墟に行き、そこで冬を過ごそうと考える。
それ以降の流れは原作とほぼ同じだが、家族の絆がより強く描かれた演出になっている。
画像†
コメント†
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