ネヴラスト

概要

カテゴリー地名
スペルNevrast
その他の呼び名此岸(Hither Shore)

解説

シンダリンで「此岸」の意味。アマン沿岸を指すハイラスト(彼岸)と対になる地名で、元来はドレンギストの入り江以南の中つ国沿岸全域を指したが、後にドル=ローミンの西、エレド・ローミン(谺山脈)を越えたヒスルムより南西の地域のみを指すようになった。

地形的には盆地であり、南側はエレド・ウェスリン(影の山脈)から西端の岬にあるタラス山まで続く丘陵で、西の海岸沿いは内側の平原よりも高い大絶壁になっていた。
山脈が北風を遮り、海風が運んでくる雨に恵まれたため、北にあるヒスルムより遥かに温暖で湿潤な土地だった*1。川は一条も流れていなかったが、中央部には広大なネヴラストの沢地(Marshes of Nevrast)に囲まれた、鳥たちの集うリナエウェンの湖があった。

海寄りの地方、特に西端のタラス山の周辺には多くのシンダール族が住んでいた。アマンからノルドール族がベレリアンドに帰還すると、ネヴラストはノルドール族の公子トゥルゴンが治める国となり、タラス山の麓に彼の館であるヴィンヤマールが築かれた。ノルドール族とシンダール族はこの地で最も早く混交して一つの民(後のゴンドリンドリム)となった。
トゥルゴンと彼の民がゴンドリンの都を完成させて移住すると、無人の地になったネヴラストは荒れ果てた。後にトゥオルがやってきて一人で住み着き、白鳥に導かれてヴィンヤマールの館に至り、そこでウルモ自身から彼の使者としてゴンドリンに行くよう命じられた。

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