ニエンナ

概要

カテゴリー人名
スペルNienna
その他の呼び名憐れみと哀しみの女神(Lady of pity and mourning)
種族アイヌルヴァラール
性別
生没年
兄弟ナーモイルモ(兄弟)
配偶者なし

解説

アラタールの中に数えられるヴァリエフェアントゥリ兄弟(ナーモイルモ)の姉妹*1
独り身であり、アマンの西の方、世界の縁に位置し、世界の壁の外に開いた窓がある館に居を構えている。ヴァルマールに赴くことは滅多になく、近くにあるマンドスの館に出向いて霊魂の世話をしていることが多い。

灰色の頭巾を被り、絶え間なく涙を流している。

しかし、彼女は自分のために泣くのではない。そしてかの女の嘆く声を聞く者は、憐憫れんびんと望みをもって耐えることを学ぶのである。*2

憐れみと哀しみの女神

そしてニエンナが立って、エゼッロハールの築山に上り、灰色の頭巾ずきんを後ろにずらし、涙でウンゴリアントの汚れを洗い流した。そして彼女は、この世の苦しみとアルダの受けた傷を悼んで、歌った。*3

ニエンナは創世の音楽メルコールの不協和音を耳にして以来、悲しみを覚え、彼女の歌は哀歌となって音楽の主題に取り込まれることとなった。
その憐みと涙はアルダに加えられるあらゆる傷にそそがれている。メルコールがマンドスの砦での刑期を終えてヴァラールの前で許しを乞いた時には、ただ一人彼の恩赦に口添えをした。

ヤヴァンナの歌により生誕した二本の木は、ニエンナが涙を注いだ築山より生い茂り、その最後の花と果実である太陽もまた、ヤヴァンナの歌とニエンナの涙によって生じることができた。
かのオローリンも、ニエンナから忍耐と深い憐憫の心を学んだという。

Include/アイヌル

コメント

最新の6件を表示しています。 コメントページを参照

  • 聖域っぽいイメージがある -- 2007-10-17 (水) 00:29:25
    • (正史データ)死の女王=ペルセフォネ(ギリシア神話に出てくる冥界の王ハデスの后)。 -- ホビット 2008-12-30 (火) 14:14:10
  • 記事の「ガンダルフ」は「オロリン(ガン爺)」のほうがいいですね -- 2010-12-05 (日) 01:14:50
  • アイヌアの歌の第三の主題そのもののような御仁。「一つは深く、ゆったりとして、美しく、しかも緩やかで、測りがたい悲しみが混ざり合っていた。この音楽の美しさ自体が、何よりこの悲しみから生じていたのである。」 -- 2014-10-30 (木) 17:19:28
  • 「世界の壁の外に開いた窓がある」というのは、何を象徴しているのでしょう? -- 2016-12-20 (火) 11:07:34
    • アルダの内側に現存するものより、そこから失われてしまったものに目を向けている(悼んでいる)ということの象徴ではないでしょうか。 -- 2016-12-20 (火) 18:28:29
      • なるほど納得です -- 2016-12-21 (水) 01:51:15
  • アザセルさんにこんな大天使がいたな -- 2019-12-06 (金) 11:51:03
  • 植物を育てる特性と戦争や犯罪の罪を洗い流す特性から雨を強く連想させるがニエンナが雨を降らせるという表現はされたことってあったっけ? -- 2022-05-13 (金) 21:24:22
    • HoMEは読めませんが翻訳されたものには無かったような。ただ雨を生じさせたウルモやマンウェも憐れみ深くニエンナに共感するところ大きいでしょうから、雨音には彼女の哀歌も鳴り響いているのかも。 -- 2022-05-16 (月) 20:15:47
    • 二つの木を涙で生い茂らせたのは「雨が植物を育む」というような一般的な意味合いではなく、アルダが被害を被るという悲運から、より素晴らしい二つの木が誕生することになったという、アイヌリンダレでも語られているような「悲しみ」の象徴的意味合いの方が強いと思います。罪を洗い流すというのも雨の比喩ではなく、そのまま悲しみの浄化作用かと。即物的な雨との関連は薄いと思われます -- 2022-05-16 (月) 21:49:42
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