- 山の下の王国の最初の王スライン一世(Thráin I)についてはスライン一世を参照してください。
スライン二世 †
概要 †
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Thráin II*1 |
種族 | ドワーフ(長鬚族) |
性別 | 男 |
生没年 | 第三紀2644~†2850年(享年206) |
親 | スロール(父) |
子 | トーリン二世(息子)、フレリン(息子)、ディース(娘) |
解説 †
山の下の王スロールの息子。トーリン二世(オーケンシールド)の父。
エレボール(はなれ山)にスマウグが襲来した第三紀2770年、スラインは父と共に秘密の入口を使って逃げ延び、以後はわずかな一族郎党を連れて放浪の生活を送ることを余儀なくされた。
やがて父スロールは、スラインに七つの指輪の内の最後の一つを譲り渡すと、単身モリアへ帰還しようとしてアゾグに殺される(2790年)。この報せを聞いたスラインは大いに悲憤し、ドワーフの七氏族に使者を送って一大連合軍を招集、霧ふり山脈のオークに戦争を仕掛けた(2793~2799年)。最後の決戦となったナンドゥヒリオンの合戦においてドワーフの連合軍は勝利を収めたが、彼らが払った犠牲も大きく、スライン自身も片目と片足を負傷し、モリアを奪回する望みも叶わなかった。
ドゥリンの一族の王となったスラインは再び褐色人の国を放浪する生活に戻るが、やがて2802年、エリアドールの先の青の山脈に居を構える。
しかしスロールから受け継いだ力の指輪がもたらす悪影響のため、スラインは黄金への渇望に苛まれるようになり、ついには僅かな従者を連れて2841年、エレボールを求める旅に出た(その従者の中にはバーリンとドワーリンもいた)。
ところが一行は死人占い師(後にサウロンだと判明する)に目をつけられ、闇の森でスラインは一人消息を絶つ。2845年、彼はドル・グルドゥアに連行されて拷問を受け、最後の指輪も奪われた。
そのままドル・グルドゥアの土牢に放置されていたスラインを、2850年に同地へ潜入したガンダルフが発見。スラインは指輪のことを口走るばかりで自分の名前も忘れてしまっていたが、最後にスロールの地図とエレボールの鍵をガンダルフに託すと「息子へ」と言い残して息絶えた。
映画『ホビット』における設定 †
『思いがけない冒険』回想シーンに登場。ナンドゥヒリオンの合戦において行方知れずとなる。父スロールの戦死を目の当たりにし、正気を失ったと言われていた。その後、ドワーフ軍を立て直したのが息子のトーリン二世だった。
ガンダルフが、スラインからエレボールの地図と鍵を受け取っていてトーリンに渡した設定は原作と同じだが、スライン自身がどうなったのかは語られていない。
『竜に奪われた王国』冒頭の回想シーンでは、トーリン達がはなれ山へと旅立つ約10ヶ月前、焦茶の国の近くにいたという噂を聞いたトーリンが現地へ探しに行ったが、発見できずに帰ってきてブリー村の躍る小馬亭に立ち寄っている。そこでガンダルフに出会い、トーリンはスラインのことをガンダルフに尋ねた。その時スラインは、トーリンにエレボールへと向かうようガンダルフに言伝を頼んでいたことが明らかになる。
エクステンデッド・エディションではさらに詳しい話をトーリンとガンダルフが語っており、ガンダルフとスラインが最後に会ったのはナンドゥヒリオンの合戦前となっている。また、ナンドゥヒリオンの合戦でスロールが殺された後、スラインは息子トーリンの代わりにアゾグと戦おうとして、そのまま行方不明となったとされている。その時スラインは、七つの指輪のうちの一つを持ったままだった。
さらにエクステンデッド・エディションでは、ドル・グルドゥアに潜入したガンダルフの前に、半ば正気を失い、指輪を指ごと奪われた姿のスラインが現れる。スラインはガンダルフに連れられて脱出しようとしたが、エレボールには誰も近づいてはならないとかつてとは逆のことを言い、トーリンへの別れの伝言をガンダルフに頼んだ後、死人占い師(ネクロマンサー)の影に飲み込まれた。
画像 †
コメント †
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