クルフィン†
概要†
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Curufin |
その他の呼び名 | 巧みのクルフィン(Curufin the crafty) |
種族 | エルフ(ノルドール) |
性別 | 男 |
生没年 | ~†第一紀(506/507) |
親 | フェアノール(父)、ネアダネル(母) |
兄弟 | マエズロス、マグロール、ケレゴルム、カランシル(兄)、アムロド、アムラス(弟) |
配偶者 | 一説ではアマンに留まった妻あり*1 |
子 | ケレブリンボール(息子) |
解説†
フェアノールとネアダネルの五男で、フェアノールの息子たちのひとり。ケレブリンボールの父。
巧みのクルフィンと呼ばれ、父親の手の技を最も多く受け継いでいたが、危険な怒りっぽい性格の持ち主でもあった。
フェアノールと他の兄弟達と共にシルマリル奪回の誓言を立てて中つ国に上陸。ベレリアンドでは兄のケレゴルムと行動を共にしてアグロンの山道とヒムラドの地を防衛し、力ある領主として知られた。だがダゴール・ブラゴッラハの合戦に敗北し、領土を失った。
レイシアンの歌におけるクルフィン†
ダゴール・ブラゴッラハの敗北で領土を失ったケレゴルムとクルフィンは、自分たちの民を連れてナルゴスロンドに避難した。
その後シルマリル奪取の誓言を立てたベレンがやってきて、ナルゴスロンドの王フィンロドに助力を請う。するとフェアノールの誓言に駆られたケレゴルムとクルフィンは、ベレンの探求行を妨害*2。さらに自分たちがシルマリルを奪回する足がかりとするためにナルゴスロンドの王位を狙った。
二人はナルゴスロンドの民心を支配してフィンロドとベレンを見捨てさせ、王位を継いだオロドレスから実権を奪う。さらにベレンを捜しにやってきたドリアスの王女ルーシエンを騙して幽閉し、ケレゴルムと政略結婚させることでベレリアンドにおける自分たちの権力を増大しようと目論んだ。
だがルーシエンは猟犬フアンの助けを得て脱出し、トル=イン=ガウルホスを陥としてそこに囚われていたベレンを救出する。これにより囚われていた他のエルフたちもナルゴスロンドに戻ってきてフィンロドの非業の死を伝えたため、兄弟は民心を失って追放された。
兄弟にマンドスの呪いがつきまとっていることが誰の目にも明らかであったため、追放される二人に従おうとする者は彼らの民の中にすらおらず、この時ケレブリンボールは父を見限ってナルゴスロンドに留まった。
そこで二人は東街道を通って長兄のマエズロスがいるヒムリングへ向かう。だがその道中、偶然ベレンとルーシエンの姿を目撃した二人はベレンを殺してルーシエンを奪い取ろうとした。
クルフィンは馬上にルーシエンを抱え上げたが、ベレンに跳びかかられて落馬し、喉首を締め上げられる。ルーシエンのとりなしで一命は取り留めたものの、短剣アングリストと馬をベレンに取り上げられた。これを恨みに思ったクルフィンは去り際にケレゴルムの弓を取って矢を放ち、ルーシエンを庇ったベレンが傷を負う。兄弟はフアンに追い立てられて逃げ去った。
クルフィンの最期†
ニルナエス・アルノエディアドの合戦での敗北後は、他の兄弟達と共にエレド・リンドンに山麓に逃れて緑のエルフと交わり、森で放浪の暮らしを行うようになる。
だがベレンの奪回したシルマリルがドリアスの王ディオル・エルヒールのものになっていることが知れると、再びフェアノールの誓言に縛られる。兄弟は集結してドリアスを襲撃したが、クルフィンはメネグロスの戦いで戦死した(他にケレゴルム、カランシルも戦死した)。
名前について†
以下の名前及びその説明は『The Peoples of Middle-earth』の「The Shibboleth of Fëanor」による。
- クルフィンウェ(Curufinwë)
- 父フェアノールが与えた父名。フェアノールは自分と同じ気質と才能を持つこの息子を気に入り、自分の父名を与えた。この名のシンダリン形がクルフィン(Curufin)である。
- Atarinkë(アタリンケ)
- 母ネアダネルが与えた母名。クウェンヤで"little father"の意味。フェアノールと外見が似ていること(顔も非常に似ていた)を指す名。後に内面も似ていることが判明した。
コメント†
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