アンドゥインの谷間†
概要†
カテゴリー | 地名 |
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スペル | Vale(s) of Anduin, Anduin's Vale |
異訳 | アンドゥインの谷、アンドゥインの流域 |
その他の呼び名 | 大河の谷間(Vale of the Great River) |
解説†
リョヴァニオンからゴンドールにかけての大河アンドゥインの流域を指す語。『指輪物語』原書の索引でのトールキンの説明では、特にロスローリエンより北を上流域(upper vales)、ラウロスより南を下流域(lower vales)としている*1。すなわち、おおむね霧ふり山脈と闇の森の間が上流域、ゴンドール領が下流域ということになる。ただし『追補編』の「エオル王家」では、カルロックとあやめ川の間を「中間の谷間地方(middle vales)」とも呼んでいる。
二つの木の時代には、大いなる旅を行くテレリ族のエルフが霧ふり山脈に阻まれてアンドゥインの東岸で長く留まっていた時、大勢の者が西方への旅を諦め、アンドゥインに沿って南下していった。彼らはナンドール族と呼ばれ、その中でもアンドゥインの谷間の森に住み続けた者はシルヴァン・エルフとなった。
第三紀のアンドゥインの上流域には、シルヴァン・エルフの他に人間や、エリアドールに移住する前のホビットが住んでいた。
アンドゥインの谷間の人間(Men of the Vales of Anduin)†
リョヴァニオンのアンドゥイン上流域に住む、エダインと共通の祖先を持つ人間たち(北方の自由の民)のこと。北国人、エーオセーオド、森人、ビヨルン一党がこれにあたり、彼らは湖の人や谷間の国の人間とも近縁だった。
第三紀のアンドゥインの谷間の人間はゴンドールと同盟を結び、東夷のような西方世界を脅かす敵と戦った。とりわけエーオセーオドはアンドゥインの源流域からカレナルゾンへ移住し、ローハンを建国した(ロヒルリム)。
『追補編』の追補Fによると、西方語はアンドゥインを北上して伝播し、あやめ野に至るまでのアンドゥインと霧ふり山脈の間の地域の人間*2の母語となった。また、アンドゥインの上流域の人間の言葉(そのうちの一つが後のローハン語)は、祖先を同じくするドゥーネダインのアドゥーナイクと関係があり、それゆえ西方語にも似ている点があった。
アンドゥインの上流域に住んでいた頃のホビットは、同地の人間の言葉を用いた。ホビットがエリアドールに移住して西方語を母語とした後も、彼らの言葉には上流域の人間の言葉の名残りが固有名詞などの形で存在した。
ゲーム『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における設定†
2019年6月4日のUpdate 24で実装。北部闇の森、南部闇の森(ドル・グルドゥル方面)、ロスローリエン、霧ふり山脈の本道方面という各地域と繋がっている、アンドゥイン東西の領域として設定されている。同地域にはグリムビヨルンの家、あやめ野、リョスゴベルなどが含まれており、ビヨルン一党、森人(Woodfolk)、サルマン(シャーキー)の残党などの勢力がいる。ホビットの冒険にてビルボ・バギンズ達が抜け出したゴブリン町の出口や、かつてホビットが住んでいたと思われる住居跡も存在する。
コメント†
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