アングマール †
概要 †
カテゴリー | 地名 |
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スペル | Angmar |
その他の呼び名 | 魔国 (Witch-realm) |
解説 †
シンダール語で「鉄の家」の意。分裂したアルノールを滅ぼすために魔王が創建した国。首都はカルン・ドゥーム。
その領土は霧ふり山脈北端の東西にまたがり、西側ではエテン高地よりも北にあった。その国民は凶悪な人間やオークをはじめとする邪悪な者達だった。
北方王国への攻撃 †
第三紀861年にアルノールはアルセダイン、カルドラン、ルダウアの三国に分裂し、以後国境を巡って互いに争うようになる。これに魔王は北方のドゥーネダインを滅ぼす望みを抱き、1300年頃に北の地にやってきてアングマールを建国した。
アングマールはルダウアと結託して残りの二国と敵対、1356年にはその攻撃でアルセダインの王アルゲレブ一世が戦死した。アルゲレブの息子アルヴェレグ一世はカルドランとリンドンの援助を得て風見丘陵から敵を駆逐し、以降アルセダインとカルドランの両国はルダウアとの国境に武力を配置して警戒にあたった。
この時、裂け谷も攻撃を受けたと言われているが、裂け谷、リンドン、ロスローリエンのエルフは協働してアングマールを一時鎮圧したという。
しかし1409年、アングマールは再び攻勢に撃って出てアルヴェレグを戦死せしめ、アモン・スールの塔を破壊した。アルヴェレグの息子アラフォールは再びリンドンの援助を受けてフォルンオストと北連丘からアングマールを駆逐することに成功するが、カルドランの国土は荒廃し、その地のドゥーネダインは塚山丘陵と古森に逃れることを余儀なくされた。ルダウアに残っていた数少ないドゥーネダインもまた殺されるか西へ逃れ、ルダウアは完全にアングマールに占領された。
1636年に猛威を振るった悪疫によってエリアドールの人口は希薄化し、塚山丘陵に逃れていたカルドランのドゥーネダインも死に絶えた。以後、塚山にはアングマールとルダウアからやってきた悪霊の塚人が巣食うようになった。
1974年の冬、アングマールは再び勢いを盛り返してアルセダインを席捲、フォルンオストは陥落し最後の王アルヴェドゥイも死ぬ。魔王はフォルンオストを占拠して邪悪な輩で満たし、王権を簒奪した。かくしてアングマールによって北方王国は滅ぼされた。
アングマールの滅亡 †
第三紀1975年、ゴンドールからの援軍が遅ればせながらリンドンに到着し、その下にはアルノールの残党も集結した。フォルンオストの合戦においてアングマールの軍勢は敗退して殲滅され、魔王は北方から姿を消した。こうしてアングマールは滅亡した。
1977年、アングマール滅亡の報せを聞いたエオセオドはアンドゥイン源流域に移住、その地に残っていたアングマールの残党を追い散らした。
映画『ホビット』における設定 †
直接は登場しないが、キャラクターの会話にたびたびこの土地の名が登場している。
それによると、かつて魔王を含めたナズグールらアングマールの勢力は倒され、ナズグールはルダウアの塚に葬られて封じられたという。
またアングマールとの戦いでグンダバドも戦場となり、闇の森のエルフも戦ったらしい。
ゲーム『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』における設定 †
原作では、第三紀末にはアングマールは存在していないが、『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン アングマールの影』(最初期の実装)は霧ふり山脈の西側のみが舞台となっている(モルドールが登場しない)ため、代わりにアングマールが敵勢力の拠点として表現されている。
アングマールは、ナズグールの代わりにモルディリスが支配している。
領域 †
- ラム・ドゥアス(Ram Dúath)
- 南西部の地域で、北連丘と接するアングマールの玄関口。迷路のように入り組んだ道や裂け目、尾根で構成される黒い岩の山地。南西部の山腹にはドレイクや長虫がはびこり、蜘蛛が峡谷を徘徊している。他にも多くの忌まわしい生き物が生息しているが、その先に待つ他の地域と比較すれば危険性はまだ低い。人くい鬼の友好的な部族がLehmä-kotiという村を築いている。アングマールの軍勢やが南方の土地を侵略するための行軍経路であるものの、攻撃は成功していない。
- アングヘイレ(Aughaire)
- 池の岸辺や小島を橋で繋いだ家々が建ち並ぶ、アングマール南西の村。RamDúathの北、Fasach-larranの南に位置し、友好的な山岳人トレヴ・ガルロルグ(Trév Gállorg)とその首長クラノグ(Crannog)が住まう。彼らはここを拠点にしてアングマール内を行き交う敵勢力を襲撃している。冒険者がアングマール内で出くわす最初の主要な居住地で、魔術が他のエリアへの進出を妨げているため、プレイヤーは住民の依頼を解決して、境界を越える方法を探さなければならない。
- マレンハド(Malenhad)
- アングマール南部の領域。Malenhadはシンダール語で黄色い地を意味する。全体に硫酸の沼と噴気口が点在する湿地帯で、Western MalenhadとEastern Malenhadという二つの領域に細分されている。東はGorothlad、北はImlad Balchorthに接している。
- バイル・ボグラク(Bail Boglakh)
- Malenhad西部と北のImlad Balchorthを繋ぐ関所。3つの尾根に築かれた塔を橋で繋いだ構造の砦が、その下の三叉路を監視している。
- バイル・ローヴァ(Bail Róva)
- Ram DuathとWestern Malenhadを繋ぐ関所。アングマールの軍団が外部に進出するために橋頭堡。
- ドゥヴイネン(Duvuinen)
- Malenhad東部の中心に横たわる硫酸湖。表面的に透き通った水で覆われている。シンダール語で愛されし夜の帳(Beloved Nightfall)を意味し、アングマールの影が同地を覆うまでは、夕日を反射して美しく輝く湖だった事を示している。湖の大部分は1フィート程の深さだが、Gabilshathûrの採掘前哨基地に通じる南岸は比較的深い。周辺地域には、火炎長虫、コウベサセムシ、ナメクジなど水質に影響されない生き物が多数生息している。湖の中心には巨大なカメ、ガエルアン(Gaeruan)が巣を作っており、ドワーフたちに目撃されている。
- ガビルシャスール(Gabilshathûr)
- Malenhadの南にあるドワーフの採掘基地。クズドゥルで大いなる雲(Great-clouds)を意味する。近隣のオークによる襲撃が頻繁しているが、監視者の石の結界に阻まれて逃れることも困難で、孤立無援の状態にあるドワーフたちは沼地の忌まわしい生き物でどうにか食い繋いでいる状況にある。
- ランマス・デュロン(Rammas Deluon)
- Malenhad西部と東部及びアングマール西部と東部を隔てる境界。多くの悪意を持った彫像が建っており、東西を往来しようとする者を監視している。通り抜けようとするとダメージを受けるため、それを軽減するための方法を探索する必要がある。
- ゴロスラド(Gorothlad)
- Eastern Malenhadの東にある峡谷地帯。北はNan Gurthに通じている。シンダール語で恐怖の谷(Valley of Horror)を意味する名で、その名の由来となった亡者を彷彿とさせる枯れ木の森に覆われ、空は血のように赤く染まっている。内部にはオークの基地が点在し、兵器の建造や燃料に必要な木材を伐採している。
- Carn Dûm
- Fasach-falroid
- Fasach-larran
- Himbar
- Imlad Balchorth
- Nan Gurth
- Rhunendin
- The Rift of Nûrz Ghâshu
- Urugarth
コメント †
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