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* &ruby(なか){中};つ&ruby(くに){国}; [#p58252c0]
#contents

** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Middle-earth|
|~異訳|ミドルアース|
|~その他の呼び名|エンドール(Endor) &br; エンドーレ(Endórë) &br; エンノール(Ennor) &br; &ruby(しがん){此岸};の地(Hither Lands) &br; 此岸、此岸の国(Hither Shore) &br; 外なる陸地(Outer Lands) &br; 大いなる国、大陸、大いなる地(Great Lands) &br; 暗黒の地(Dark Lands) &br; Wide World|

** 解説 [#Explanation]

[[アルダ(地球)>アルダ]]の中央にある大地。西には[[大海]]を隔てて[[アマン(至福の国)>アマン]]があり、東には東の海を隔てて[[太陽の地]]がある。
「中の陸地」(Middle Land)を意味する[[クウェンヤ]]の''エンドール''または''エンドーレ''、[[シンダール語]]の''エンノール''((『[[指輪物語]] [[旅の仲間]]』 「数々の出会い」に登場する[[エルベレス]]の歌に、「ガラズレムミン エンノラス」(galadhremmin ennorath)つまり「中つ国の木々織りなす地」の節がある))の[[西方語]]訳。彼岸たるアマンに対して''此岸の地''と呼ばれ、またその外に捨て置かれた地であることから''外なる陸地''とも呼ばれる。『[[ホビットの冒険]]』では''Wide World''((『[[ホビットの冒険]]』での訳は「[[荒地のくに>ロヴァニオン]]」と誤訳されている))と呼ばれている。

『[[ホビットの冒険]]』及び『[[指輪物語]]』は、中つ国の北西部にある[[エリアドール]]、[[ロヴァニオン]]、[[ローハン]]、[[ゴンドール]]、[[モルドール]]といった地域が舞台。『[[シルマリルの物語]]』の舞台の中心となった[[ベレリアンド]]も中つ国北西部にあったが、ベレリアンドの大部分は[[第一紀]]末に[[怒りの戦い]]にて崩壊、大海の下に水没してしまった。

主な地理については[[地図]]の項目を参照。

** 歴史 [#s3934896]

*** [[灯火の時代]] [#Lamps]

中つ国は元々、[[イルーヴァタールの子ら]]の住処とするべく[[ヴァラール]]が[[アルダ]]の中央に建造した陸地だった。
[[灯火の時代]]、ヴァラールはやがて目覚める子らと共に暮らすため、中つ国の中央にあった[[アルマレンの島>アルマレン]]に住み、その南北に[[イルルイン]]と[[オルマル]]という[[二つの灯火]]を立てて世界を照らした。この時代に[[植物>オルヴァール]]と[[動物>ケルヴァール]]のうち、最古のものが目覚める。

だがアルダの支配を目論む[[メルコール]]は、北の果てに[[鉄山脈]]と[[ウトゥムノ]]を築き、大地と生類を侵食。さらに二つの灯火を破壊し、その衝撃で中つ国も大きく破壊された。
ヴァラールは、メルコールとの争いによってこれ以上中つ国が破壊されることを恐れ、[[大海]]の西にある[[アマン]]へ撤退した。

*** [[星々の時代]] [#Trees]

[[アマン]]で[[ヴァラール]]は新たな光として[[二つの木]]を生み出したが、中つ国にその光は届かず、暗闇と星空の下に捨て置かれた。そのためアマンの[[二つの木の時代]]は中つ国にとっては[[星々の時代]]である。
この大半の期間、中つ国は[[ウトゥムノ]]に君臨する[[メルコール]]の事実上の支配下にあり、彼が生み出す無数の悪によって侵食されていた。

やがて[[ヴァルダ]]が新たな星々を空に撒くと、中つ国の東方にあった[[クイヴィエーネン]]湖のほとりで[[エルフ]]族が目覚めた。
これに気づいたメルコールは暗闇を投じてエルフを脅かしたため、ヴァラールはエルフを救うために[[力の戦い]]を起こし、ウトゥムノを撃破してメルコールを捕縛した。この戦いで中つ国の北西部は甚だしく破壊された。
ヴァラールは中つ国からアマンへ移住するようエルフに勧告したが、全てのエルフがそれに応じたわけではなく、中つ国に留まる者も多く出た。(詳細は[[エルフ]]や[[大いなる旅]]の項目を参照)

メルコールの悪もまた完全に一掃されたわけではなかったが、主人が不在の間はなりを潜めていた。そのため星空の下、中つ国に留まった[[暗闇のエルフ]]たちは比較的平穏に暮らすことができた。この平和な時代に[[ドワーフ]]と[[エント]]も目覚め、中つ国の星空の下を歩くようになる。

しかしこの時代の終わりに、アマンで二つの木を殺害して[[シルマリル]]を奪ったメルコールが、中つ国へ逃亡してくる。帰還したメルコールは[[アングバンド]]を拠点として勢力を再建し、再び中つ国の支配を目論んだ。
[[モルゴス]]と呼ばれるようになったメルコールを追い、アマンへ渡っていた[[ノルドール・エルフ>ノルドール]]の大部分も中つ国に帰還してくる。かれらはモルゴスへの復讐とシルマリルの奪回、そして未踏の中つ国に自由な王国を打ち立てることを目指していた。

*** [[太陽の第一紀>第一紀]] [#First]

[[ヴァラール]]は全世界を照らす新たな光として[[月]]と[[太陽]]を生み出し、[[アルダ]]の空に送り出した。これにより太陽の時代がはじまり、[[中つ国]]ではその光に照らされて定められていた数多くのものが目覚めの時を迎えた。しかし同時にこの時代以降、時の流れは速やかになり、生滅の気を強くはらむようになる。

太陽の出現とともに、中つ国の東方にある[[ヒルドーリエン]]では[[人間]]族が目覚めた。だがかれらの許に[[ヴァラール]]の使者は訪れず、その運命は人間自身にゆだねられることになる。
[[東夷]]をはじめとする人間の多くはモルゴスの投じる暗闇に転向して、その従属下に入ったが、そこから逃れて西方を目指す者達もおり、そうした人間は[[エダイン]]と呼ばれるようになる。

中つ国の北西部[[ベレリアンド]]は[[宝玉戦争]]の舞台となった。
エルフの諸王国はエダインの助けを得て、モルゴスの力を一時[[アングバンド]]に封じ込めることに成功する。しかしそれも長くは続かず、[[包囲>アングバンドの包囲]]は破られ、エルフとエダインは一つまだ一つと滅ぼされていった。
ベレリアンドがモルゴスに制圧されようとした時、[[半エルフ]]の[[エアレンディル>エアレンディル(トゥオルの息子)]]は取り戻された一つの[[シルマリル]]の光を頼りに西方の[[アマン]]へ航海し、彼の嘆願を容れた[[ヴァラール]]は[[怒りの戦い]]を起こしてモルゴスを完全に打ち破った。

この怒りの戦いで[[ベレリアンド]]の大部分は破壊されて水没し、残された[[リンドン]]と[[エレド・ルイン]]が中つ国北西部の新たな西境となった。
王国を失った[[ノルドール・エルフ>ノルドール]]の多くは[[アマン]]へと戻ったが、中つ国を去りがたく思う者はなおも留まった。
エダインには報償として[[大海]]の只中に[[ヌーメノール]]の島が与えられ、大部分のエダインが中つ国を去ってそこへ渡った。
モルゴス配下の悪霊や怪物、邪悪な人間たちの内、わずかに生き残った者たちは中つ国の東方に逃れて後世に禍根を残した。

*** [[太陽の第二紀>第二紀]] [#Second]

中つ国に残った[[ノルドール]]を中心とする[[エルフ]]は、その北西部に[[灰色港]]や[[エレギオン]]を築いて留まった。より奥地の[[緑森大森林>闇の森]]やその他の森林には[[シンダール]]に率いられた[[シルヴァン・エルフ>シルヴァン]]が住んでいた。
その他の地域では、モルゴスにもヴァラールにも与しなかった未開の[[人間]]たちが暮らしていた。

[[サウロン]]もまた中つ国に隠れ潜んでいた。彼は、ノルドールが荒廃した中つ国を美しく豊かにする力を求めていることに目をつけ、かれらが[[力の指輪]]を鍛えるのに手を貸す。その一方で、密かに[[モルドール]]を根拠地として[[一つの指輪]]を鍛え上げ、すべての力の指輪を支配しようと目論んだ。
サウロンは指輪の力によって中つ国の人間の大部分をふたたび暗闇に転向させ、さらにモルゴス時代の邪悪な者達を傘下に呼び集め、第二の[[冥王]]となる。このため第二紀は''暗黒時代''とも呼ばれる。

この時代のはじめに、[[ヌーメノール]]に渡ったエダインの子孫[[ドゥーネダイン]]が中つ国に戻ってきて、居住地を築くようになる。当初かれらは中つ国のエルフと人間の援助者であったが、やがて欲望に駆られて堕落し、サウロンと競って中つ国の覇権を握ろうとした。
その黄金王[[アル=ファラゾーン]]はサウロンをも打ち破って彼をヌーメノールに連れ去った。この時、中つ国は一時の平和を享受した。

しかしヌーメノールでサウロンは王を操り、とうとうヌーメノール人の大半を堕落させて[[アマン]]を攻撃するよう仕向ける。この時、[[ヴァラール]]は唯一神[[イルーヴァタール]]の介入を願い、イルーヴァタールによって[[アルダ]]の構造は大変革を被って、球形の世界に作り変えられた。
[[ヌーメノール]]は海底へ沈み、[[アマン]]は[[まっすぐの道]]を通らなければ辿りつけない世界の圏外へ移された。
[[ヌーメノール]]は海底へ沈み、[[アマン]]は[[まっすぐの道]]を通らなければ辿りつけない[[世界の圏外>世界の圏]]へ移された。

ヌーメノールの没落を逃れた[[忠実なる者]]たちは中つ国に[[亡国の民の王国]]を築いたが、サウロンもまた没落を逃れて中つ国に舞い戻っていた。
エルフと人間は[[最後の同盟]]を結んでサウロンを打ち破ったが、その力の源である[[一つの指輪]]は破壊されず、行方不明となった。

*** [[太陽の第三紀>第三紀]] [#Third]

[[アマン]]が地上から取り除かれたことで、中つ国ではいよいよ[[上古]]から続いた数多くのものが変化し、失われていく時代となった。

[[一つの指輪]]が破壊されなかったためサウロンは復活し、[[ドル・グルドゥア]]や[[モルドール]]などを拠点として再び勢力を拡大した。
[[亡国の民の王国]]のうち、[[北方王国]][[アルノール]]は分裂し、やがてサウロンの意思の元[[アングマール]]に現れた[[魔王]]によって滅ぼされる。以後北方の[[ドゥーネダイン]]は荒野をさすらう[[野伏]]となり、[[エリアドール]]の人口は大きく減って、生き残った人々は細々と自治を続けた。
一方[[南方王国]]の[[ゴンドール]]は、一時はかつての[[ヌーメノール]]を想起させるほどに勢力を拡大したが、戦乱や疫病によって次第に国力は衰え、やがて[[モルドール]]に帰還したサウロンとの戦いが始まる。最終的にサウロンが滅びたのは[[第三紀]]末、[[指輪戦争]]が起こり、[[一つの指輪]]が破壊されてからである。
サウロンが滅び、[[三つの指輪の守護者]]が中つ国を去って[[第四紀]]に入っても、中つ国の東方や南方にはサウロンの勢力の残党が残っており、なお戦いは続いたが、中つ国北西部は西方の王こと[[エレスサール王>アラゴルン二世]]によって平定され、平和を獲得した。

*** [[第四紀]]以降 [#m90a0727]

中つ国には、[[灰色港]]や[[裂け谷]]、[[森の王国]]、[[ロスローリエン]]などに[[エルフ]]が残っていたが、彼らは次々と[[アマン]]へと去っていったため、エルフと人間の運命は隔てられた。また他の種族も衰退していったことにより、次第に中つ国は人間の世界となっていった。

** 現実の地理との関係 [#x1fde2e9]

[[ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]は、『[[ホビットの冒険]]』『[[指輪物語]]』『[[シルマリルの物語]]』を「有史以前の地球の物語」と想定しているため、中つ国は現在のアフロ・ユーラシア大陸にあたる。
その中で、[[ホビット庄]]はトールキンの故国であるイギリスと緯度、経度が同じように設定されている。またトールキンは、[[ゴンドール]]の[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]はベネツィアに相当し、[[ペラルギア]]はコンスタンティノープルに相当すると発言したことがある。

***大陸の全体像 [#vaf21cc7]

上述したように、中つ国は有史以前のユーラシアに該当するため、その形状も似通ったものになっている。[[第一紀]]の大陸の形状は、[[アルダ]]の全体像を記したトールキン直筆の地図で確認する事ができる。それを基に[[カレン・ウィン・フォンスタッド]]が[[第二紀]]の大陸の全体図を作成しており、著書『[[「中つ国」歴史地図 トールキン世界のすべて]]に収録されている。[[第三紀]]以降は物語の舞台となる地域が西方に限定されてしまい、地図の範囲も北西部に限られている。そのため、第三紀以降の海岸線の形状、東方や南方、北方の地理については不明な点が多い。

[[指輪物語ロールプレイング]]の監修者の一人であるピート・フェンロンは、第三紀の中つ国の全体図を作成している。この地図は海岸線がより現代の形状に近づいており、トールキンの描いた地図からは大きく変化している。これは[[ヌーメノール]]の滅亡に伴ってアルダが平面から球体へと作り替えられた事を考慮に入れたものと思われる。

*** 名称について [#c7a23f76]

‘Middle-earth’という言葉については、古英語で「中の地」(世界、大地、地上、人間の世界)を意味するmiddanġeard、北欧神話のMidgard([[Wikipedia:ミズガルズ]])などに由来している。
日本語訳の「中つ国」は、古事記に登場する&ruby(あしはらのなかつくに){芦原中国};([[Wikipedia:葦原中国]])という言葉を由来としている。だが一部の資料ではそのまま「ミドルアース」と片仮名表記されていることもある。

** グッズ [#Goods]

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** [[Iron Crown Enterprises]]による設定 [#sa71e6f0]

[[トールキン]]の原作では記述の少ない東方や南方について、独自に詳細な設定がなされている。そうした地方には、[[西方語]]や[[エルフ語]]の他、現地の民の言葉に由来する地名も付けられている。詳細は[[Wild lands]]を参照。

&ref(Middle-earth_ICE.jpg,,10%,ICE設定による中つ国地図);

** コメント [#Comment]

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