* モリア [#c9e5de03]
** 概要 [#uf8cc513]

|~カテゴリー|地名|
|~スペル|Moria|
|~その他の呼び名|カザド=ドゥーム(Khazâd-dum)、ドワロウデルフ(Dwarrowdelf)、ハゾドロンド(Hadhodrond)|

** 解説 [#w9401862]

[[シンダール語]]で「黒き坑」の意。[[霧ふり山脈]]にある[[ドワーフ]]の地下都市。元来は、カザド=ドゥーム、ドワロウデルフ、ハゾドロンドと呼ばれていた。
非常に巨大かつ複雑な地下都市で、かつてここに住んでいたドワーフですら全容を把握していたわけではなく、地の底には名もなき生き物が徘徊しているという。
原作では[[マザルブルの間]]、[[無限階段]]、[[ドゥリンの塔]]、[[ドゥリンの橋]]などが作中に登場している。

*** カザド=ドゥームとしての繁栄 [#u3dbf675]

この地下都市は、[[エレギオン]]などとの交易により栄えていた。何より[[ミスリル]]がここで発掘されるのがモリアの繁栄の礎だった。そのためカザド=ドゥームの名は、[[ドワーフ]]以外の者にも広く知られていた。

*** モリアの名で呼ばれる [#q758e1eb]

[[サウロン]]がエレギオンを攻撃し、[[第二紀]]1697年にエレギオンが滅亡すると、[[ドワーフ]]達はカザド=ドゥームの扉を閉ざして閉じこもる。以後この地はモリアの名で呼ばれるようになった。ドワーフは、こうして外からのサウロンの攻撃を退けることに成功する。[[最後の同盟]]の戦いでは、モリアのドワーフはサウロンを敵として戦った。第三紀に入っても、ドワーフはモリアで暮らし続けていた。

*** ドゥリンの禍 [#b717bfea]

だがドワーフはミスリルを求めて、モリアの地を深く掘り進みすぎてしまう。そのため、第三紀1980には地下に潜んでいた[[バルログ]]を呼び起こしてしまった。モリアの王であった[[ドゥリン六世]]とその息子の[[ナイン一世]]はバルログに殺され(ためにバルログは「[[ドゥリンの禍]]」と呼ばれるようになる)、生き残ったドワーフも、モリアを逃れて各地に四散した。かくてカザド=ドゥームは滅びた。

*** カザド=ドゥーム奪回の試みと失敗 [#zc4463c2]

以後モリアは、[[サウロン]]が送り込んだ[[オーク]]が徘徊する廃墟と化した。だが、[[ナンドゥヒリオンの合戦>ナンドゥヒリオン#yfdda3d0]]と[[五軍の合戦]]により、モリアのオークはほとんどが死ぬか逃げ去った(と思われた)。
そのため後に、[[はなれ山]]から[[バーリン]]の一党が、カザド=ドゥームを再興しようとこの地にやってくる(第三紀2989年)。だが、実際にはこの地にまだ残っていたオーク達と「ドゥリンの禍」ことバルログによって、バーリンの一党は第三紀2994年に全滅した。

*** 指輪の仲間のモリア通過 [#i3e741b8]

[[指輪の仲間]]は第三紀[[3019年>大いなる年]]、[[霧ふり山脈]]を西から東へと通過するためにモリアを通った。当時、音信が途絶えていたバーリン一党の消息は外部には知られていなかったが、指輪の仲間は[[マザルブルの間]]を発見し、そこに残されていた[[マザルブルの書]]からバーリンたちの運命を知る。その後、[[ガンダルフ]]は[[ドゥリンの橋]]の上で[[バルログ]]と戦って共に奈落へと落ちた。残った指輪の仲間は、モリア東の[[おぼろ谷]]口から外へと脱出した。
ガンダルフはその後、モリアの地の底で一人バルログと戦いながら[[無限階段]]を上り、[[ジラク=ジギル]]の頂へと出た。

*** ドワーフによるモリアの奪回 [#oda8c7ee]

ナンドゥヒリオンの合戦の時、[[ダイン二世]]は「ドゥリンの一族がふたたびモリアを歩くまでには、世の中が変わり、われわれ以外の別の力で出現しなければならないのです」と予言している。
[[The Peoples of Middle-Earth]]には、[[ドゥリン七世]]がモリアを奪回するエピソードについてのメモがあるが、この案が廃棄されたのか、単に忘れられ手をつけられていなかったかは定かではない。

*** 名前の表記について [#zb1ecdd6]

:カザド=ドゥーム|[[クズドゥル]]で「ドワーフの館」の意。
:ドワロウデルフ|カザド=ドゥームの[[西方語]]表記「フルナルギアン(Phurunargian)」を英語風に表記したもの。
:ハゾドロンド|カザド=ドゥームの[[シンダール語]]表記。[[エルフ]]はこう呼んでいた。

** 影響 [#t559c1cc]

モリアは、多数のファンタジー作品の「地下迷宮」のイメージに多大な影響を与えることになった。
その名もMoriaという、[[ローグライクゲーム>Wikipedia:ローグライクゲーム]]も存在する。

** ゲーム『[[ロード・オブ・ザ・リングス オンライン]]』における設定 [#c630a3ad]

[[バーリン]]一党は全滅しているが、[[指輪の仲間]]が通過したあとであるため、[[ドゥリンの禍>バルログ]]も滅びている。そのためモリアを奪回しようと、再びドワーフが入植を試みている。

** コメント [#y9f36f43]

- 第四紀になら、ドワーフたちは奪回できたのではなかろうか? オークどもを追い払えれば、都とまでは復興できなくても、一大観光名所にはできそう(少なくともドワーフ族にとっては)。エレボールとアグラロンドから定期的にツアーが企画されたりして。それより、うまくいけば、ミスリル鉱山すら再開できたかもしれない。 -- カイト
- ↑ナンドゥヒリオンの戦いの後にダイン二世が「ドゥリンの一族がふたたびモリアを歩くまでには、世の中が変わり、われわれ以外の別の力で出現しなければならないのです」と予言していますし。 
- ↑「世の中が変わり、われわれ以外の別の力で出現しなければならないのです」という言葉を、漠然と第四紀の到来のことだと考えていたので、上のような意見を持ったのですが。でも、考えてみれば、もっともっと時代が経たないとならなかったのかもしれません。ただ、第四紀に突入した時点で、「ドゥリンの禍」は除かれていたわけですから、監視者(と瓦礫)か橋(のかかっていた深淵)のどちらかを何とかできれば長鬚族の帰還の条件は整っていたのではないでしょうか。 -- カイト
- 中つ国で最も偉大な建造物で、最盛期には何万ものドワーフが居て、戦士団も相当なものだったろうに、なぜバルログ1体が倒せなかったのだろう。不意打ちとはいえ・・・最初はホラー小説「城塞(キープ)」にでてくる吸血鬼のように、身を隠してジワジワと襲っていたのだろうか? -- ボリーの用心棒
- バルログは強すぎたんでしょう。
ガンダルフが「お前達では話にならん」とか仲間に言っていましたし。
- 第四紀のモリアですが、追補編の問題の「ドゥリン7世」の説明として、HoMEによるとドワーフがモリアに帰還するというメモが残されていたようですね。ただし栗教授によると、この話は「未完」なのか「廃案」になったのか定かでないそうです。
バルログが制限のないマイアの力を残しており、ガンダルフがマイアの力を使いすぎない禁を破らないと倒せなかったとすると、他の存在では(エルロンドやキアダンでも駄目で、多分ギル=ガラド級でないと)完全に太刀打ちできなそうです。ただしICE設定には、弱ったバルログの一体を軍勢と協力して倒したドワーフ「石の手バリ」がいますね。
- ここのオークたちもゴクリを無視するようサウロンから指示されていたのだろうか?
- 予想ですが、バルログはマイアなので二本の樹の光を見て魂の輝きの増したカラクウェンディでなければ倒せないのではないでしょうか?
- ↑それだと、サウロンやサルマンの死に方が矛盾してしまうのではないでしょうか? -- シブ
- モリアに入るときアラゴルンがガンダルフに注意するよう進言していますが、何を根拠にしていたんでしょう?
- ↑×2サルマンは「人間の老人の体」をグリマに刺されて破壊された後、抜け出た霊魂を風によって吹き散らされてますし、サウロンは自分自身の魔力の大部分を吹き込んだ指輪を体から切り離されて体が維持できなくなっただけで殺されたわけではありませんし。
- ↑サウロンの場合己の力の大部分を注ぎ込んだ指輪を滅びの亀裂で失ったから、ある意味殺されたようなものではないでしょうか。
- そもそもアイヌアに死があるのかどうか。サウロンもサルマンも他多くのマイアールも、アルダから追放されたに過ぎないのでは。
- ↑で、ダゴール・ダゴラスの時に戻ってくる。モルゴスと共に。 -- ホビット &new{2008-12-07 (日) 16:08:10};
- 太鼓を叩いていたのは誰だったのだろうか? -- ホビット &new{2009-01-18 (日) 16:16:28};
- ↑やっぱりトロルだと思うが。 --  &new{2009-01-18 (日) 16:46:28};

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