* ホビットの冒険 [#f9fef7cf]
** 概要 [#r0269b25]

|~カテゴリー|関連物|
|~スペル|The Hobbit : There and Back Again|

** 解説 [#ub653e1d]

『[[指輪物語]]』の前史にあたる小説。[[トールキン>ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]によるThe Hobbit : There and Back Againの、[[瀬田貞二]]氏翻訳による[[岩波書店]]から出版中の日本語版。

[[ニュー・ライン・シネマ]]及びMGM製作、[[ピーター・ジャクソン]]制作総指揮によって映画化され、2010年から2011年にかけて全2部作で公開されることが発表された(監督及び邦題未定)。

*** ストーリー [#c851fd27]

[[袋小路屋敷]]に住む[[ホビット]]の[[ビルボ・バギンズ]]は、ある時[[大魔法使い>魔法使い]][[ガンダルフ]]の訪問を受け、[[トーリン・オーケンシールド>トーリン]]を主とする13人の[[ドワーフ]]([[ドーリ]]、[[ノーリ]]、[[オーリ]]、[[バーリン]]、[[ドワーリン]]、[[フィーリ]]、[[キーリ]]、[[オイン>オイン(ファリンの息子グローインの息子)]]、[[グローイン>グローイン(グローインの息子)]]、[[ビフール]]、[[ボフール]]、[[ボンブール]])と共に、[[黄金竜スマウグ>スマウグ]]に奪われたドワーフの宝物を手に入れる為に出発した。一行は途中で[[トロル]]に襲われるが、[[ガンダルフ]]の計略によって、トロルをまんまと石にしてしまうことに成功する。彼らはトロルの溜め込んでいた宝物から剣を見付け、トーリンは[[オルクリスト]]、ガンダルフは[[グラムドリング]]と名付けられた剣を手にする。ビルボは宝の中から小剣を貰い、それに[[つらぬき丸]]と名付けた。
一行は[[最後の憩館]]に立ち寄り、その館の主である[[半エルフ]]の[[エルロンド]]から助言を受ける。そして旅を再開したのだが、ビルボは山の中の洞窟で仲間とはぐれてしまう。その時に[[一つの指輪]](勿論ただの指輪としか思わなかったが)を拾った。それからビルボは[[ゴクリ]]と出会い、出口を教えて貰うことを賭けて[[なぞなぞ遊び]]をする。ビルボはゴクリに勝ったが、ゴクリは約束を破ってビルボを食おうとする。だがビルボは指輪の力で透明になり、ゴクリの後をつけて洞窟を脱出、ビルボはガンダルフやドワーフ一行と再会して旅を続けた。
途中一行は熊[[人間]]の[[ビヨルン]]の所に立ち寄る。そこでガンダルフは別れるが、ドワーフたちとビルボは旅を続け、[[闇の森]]を抜けようとする。だがドワーフたちは森の中で迷い、闇の森の[[エルフ]]に捕まってしまう。ドワーフ達は旅の目的を話そうとしなかったが、[[エルフ]]の王([[スランドゥイル]])はドワーフ達が何かを隠しているのを見抜き、ドワーフたちを地下牢に閉じ込めた。ビルボは、[[一つの指輪]]で透明になってエルフの目を逃れ、ドワーフ達を救出して、水路から樽に乗って川を流されていくことによってエルフの城を脱出する。
そして一行は、遂に[[龍]]の[[スマウグ]]の居る[[はなれ山]]に到達した。そこで龍との戦いと[[五軍の合戦]]が行なわれ、その結果[[トーリン二世]]が討ち死にするが、[[スマウグ]]も死んでドワーフたちは見事宝を奪い返し、[[はなれ山]]に[[山の下]]のドワーフの王国が再建された。
ビルボは[[ミスリルの胴着]](鎖かたびら)を初めとする宝物を受け取って[[ホビット庄]]への帰途につく。そして[[袋小路屋敷]]に戻ると、ビルボの親戚の[[オソ・サックビル=バギンズ]]と[[ロベリア・サックビル=バギンズ]]が、ビルボは死んだものとして[[袋小路屋敷]]の家具を売り払っていた。そうやってサックビル=バギンズは[[袋小路屋敷]]を乗っ取ろうとしていただが、その計画は危ういところで阻止された(ビルボとサックビルの不和はこれが元)。そしてビルボは「死ぬまで一生幸せに暮らしました」。

*** 版について [#e65f1d36]

ホビットの冒険は[[ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン]]によって、第4版まで修正が行なわれた。第1版では、(『[[指輪物語]]』の序章にあるとおり)「ビルボとゴクリのなぞなぞ遊びでビルボが勝ったため、ゴクリがビルボに指輪を贈り物として渡した」というように書かれている。
第2版以降では、(『指輪物語』に準じて)「ゴクリが落とした指輪を、ビルボが拾った」という表記に修正されている。さらに第3版、第4版と細かい修正が行われ、特に『指輪物語』の世界観にそぐわない描写やセリフなどが変更されている。
日本語版『ホビットの冒険』としで出ているものは第2版を底本としている。日本語で'The Hobbit'の第4版を読みたければ、[[山本史郎]]訳による『[[ホビット ゆきてかえりし物語]]』を見る必要があるが、こちらの翻訳は古くからの『指輪物語』のファンには評判が悪い。そのため、日本の古くからのファンはこの[[瀬田貞二]]氏による翻訳のみを正当なものと認識している事が多い。

*** 日本語版の版 [#y203e892]

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ソフトカバー版。[[寺島龍一]]による挿絵入り。
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「物語コレクション」版。挿絵はない。
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「オリジナル」版。横組みになっている。また、トールキン本人による挿絵が収録されている。
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** 外部リンク [#o6088ee1]

- [[The Hobbit: The Official Movie Blog:http://www.thehobbitblog.com/]]

** コメント [#s7787e1d]

- 岩波少年文庫版の寺島龍一氏によるゴクリは、指輪物語のそれより体が大きい気がする・・・・ -- A3
- ↑日本版に限らず、ゴクリをでかい怪物みたいに描いた挿絵はけっこう多いみたいですね。まあ情報が少なかったので仕方がないですが。 -- 都々目さとし
- ↑だって、物語の中でビルボをあわよくば食べちゃおう、ってくらいの怪(人)物なんだから、大きく思われてもしょうがないでしょう。 -- カイト
- 瀬田貞二氏が「エルフ」を「妖精小人」と翻訳してしまったがため挿絵のエルフ達はドワーフと同じ位の身長に描かれている。しかしながら時代が流れるにつれてエルフ族は徐々に身長が小さくなる傾向があるのであながち間違いとも言えない。 -- 大きい羊
- 指輪物語を読む気があるなら、これを先に読んだほうがいいと思う。世界に入りやすくなるし、ビルボやドワーフに親しみが湧きます。
- 賛成。読んだとき、より深遠で背景の広大な物語の存在を予感させるところが随所にあります。そのあと、指輪物語を読み始めるときのわくわく感といったら・・・ --  &new{2007-10-25 (木) 00:23:44};
- 2010・11年に2部構成でピーター・ジャクソン監督により映画化決定、だそうです。「ザ・ホビット」という題名になりそうとのこと。 -- TOKO &new{2007-12-19 (水) 19:18:41};
- ぜひガンダルフはイアン・マッケランに演じてほしい。 --  &new{2007-12-28 (金) 19:02:34};
- ビルボはイライジャだったりして? -- who &new{2008-01-03 (木) 18:45:53};

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