#author("2023-08-13T12:31:36+09:00;2023-07-02T01:53:55+09:00","","")
* ノルドール [#z4b6ba59]
** 概要 [#tb8c79a9]
#contents
** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|種族|
|~スペル|Noldor((単数形ノルド(Noldo) ))|
|~その他の呼び名|ゴロズリム(Golothrim)((単数形ゴロズ(Golodh) ))、ノーミン(Nómin)((人間の言葉で「智慧ある者たち」の意。[[ベオルの族>ベオル]]がノルドールを呼んだ名))、[[ゴルグ]]、[[ノウム]]|
|~カテゴリー|[[種族]]|
|~スペル|Noldor|
|~[[その他の呼び名>ノルドール#Names]]|ノルドール・エルフ(Noldorin Elves) &br; ゴロズリム(Golodhrim) &br; [[ノーミン]](Nómin) &br; ゴルグ(Golug) &br; 髪の黒いエルフ、知識深きエルフ(Deep Elves) &br; 地のエルフ(Deep-elves) &br; [[ノウム]](Gnomes) &br; 伝承の博士たち(Loremasters)|

** 解説 [#gf1c3e6f]
** 解説 [#Explanation]

[[クウェンヤ]]で「博識((「知識があるという意味であり、賢明の意味ではない」とのこと))」の意。[[シンダール語]]ではゴロズリムと呼ばれる。
[[中つ国]]から[[アマン]]に渡り、後にその後(大部分が)[[中つ国]]に帰還した[[エルフ]]の一族。[[上のエルフ]]に分類される。
知識と技に秀でた[[エルフ]]の氏族。[[二つの木の時代]]に[[中つ国]]から西方の[[アマン]]へ渡った[[エルダール]]の第二陣。[[上のエルフ]]の中で唯一、アマンから中つ国へと帰還した。

*** 特徴 [#c7d7b675]
*** 特徴 [#ic18f45f]

黒髪が特徴(ガラドリエルは[[ヴァンヤール]]の血を引いている影響で金髪)。主要言語は[[クウェンヤ]]であったが、中つ国では[[シンゴル]]がクウェンヤを禁じたこともあり、[[シンダール語]]を使うようになっていった。彼らは至福の国で[[ヴァラール]]の教えを受けたため、その知識と技術は非常に高かった。また、[[アウレ]]の教えを受けた影響もあり、他のエルフに比べて[[ドワーフ]]と友好的であった。特に[[第二紀]]の[[エレギオン]]のノルドールは、[[カザド=ドゥーム(モリア)>モリア]]のドワーフと親しかった。
黒髪あるいは暗褐色の髪を特徴とする(ただし[[ヴァンヤール]]族の血を引く[[フィナルフィン]]の家系をはじめ、金髪を持つ者も一部いる)。
知識や技術の探究に熱心であり、伝承の大家だが、そのため堕落の危険に晒されることも多かった。
[[テレリ]]族が森や水辺を好み、放浪しがちだったのに対し、丘の斜面や開けた土地を好み、石で建てた家に住んだ。
[[アウレ]]の教え子であった関係から、その実子である[[ドワーフ]]と友好的。特に[[第二紀]]には、[[エレギオン]]のノルドール族と[[モリア]]のドワーフとの間に強い友情が育っていた。
母語は[[クウェンヤ]]だったが、[[中つ国]]では[[シンダール]]族の王[[シンゴル]]がクウェンヤの使用を禁じたため、日常的には[[シンダリン]]を使用するようになった。

*** 歴史 [#s6ff1bb0]
[[第二紀]]以降も[[中つ国]]に留まった唯一の[[上のエルフ]]であり、その能力は中つ国から離れたことのない[[暗闇のエルフ]]を心身共に遥かに凌いでいた。

[[月>月(天文)]]と[[太陽]]が昇る前、[[クイヴィエーネン]]から西方の[[至福の国>アマン]]に渡った[[エルフ]]の第二陣で、[[フィンウェ]]に率いられていた。[[アマン]]に渡った後、その多く(約9割)は[[フェアノール]]に扇動され、[[シルマリル]]と[[モルゴス]]を追って[[中つ国]]に帰還している。
*** 多数の名の意味 [#Names]

しかし[[第一紀]]の終わりに、多くのノルドールが再び[[中つ国]]から至福の国へと去った。[[ガラドリエル]]は、ノルドールの中つ国帰還時の指導者の中で、唯一の中つ国残留者となった。中つ国に残ったノルドールの多くは、[[エレギオン]]に住まった。
:ノルドール (Noldor)|複数形。単数形はノルド(Noldo)。[[クウェンヤ]]で「知者(the Wise)」、「博識なる者たち(wisdom)」の意味。知識を有する博識の意味であり、賢明な者の意味ではない。
:ゴロズリム (Gorodhrim)|集合名詞。単数形はゴロズ(Gorodh)、複数形はゲリズ(Gelydh)。ノルドールの[[シンダリン]]形。
:[[ノーミン]] (Nómin)|[[ベオルの族]]が[[フィンロド]]の民に付けた名。詳細は当該項目を参照。
:ゴルグ (Golug)|[[第一紀]]の[[オーク語]]での呼び名。
:髪の黒いエルフ、知識深きエルフ (Deep Elves)|『[[シルマリルの物語]]』に現れる名。
:地のエルフ (Deep-elves)|『[[ホビットの冒険]]』に現れる名。
:[[ノウム]] (Gnomes)|『[[ホビットの冒険]]』の初期の版に現れる名。詳細は当該項目を参照。
:伝承の博士たち (Loremasters)|『[[The Letters of J.R.R.Tolkien]]』のLetter 153にみえる表現。『[[終わらざりし物語]]』の註釈でその一部が引用されている。

*** ノルドールの有名人物 [#f46d8827]
** 歴史 [#wff4c15d]

- [[フィンウェ]]
- [[フェアノール]]と[[その息子たち>フェアノールの息子たち]]([[マイズロス]]、[[マグロール]]、[[ケレゴルム]]、[[カランシア]]、[[クルフィン]]、[[アムロド]]、[[アムラス]])
- [[フィンゴルフィン]]
- [[フィナルフィン]]
- [[トゥアゴン>トゥアゴン(フィンゴルフィンの息子)]]
- [[イドリル]]
- [[フィンゴン]]
- [[ギル=ガラド]]
- [[フィンロド]]
- [[ガラドリエル]]
- [[ケレブリンボール]]
- [[グロールフィンデル]]
- [[エクセリオン]]
*** エルダールの第二陣 [#j6886bf7]

** コメント [#v230d2f9]
[[二つの木の時代]]、[[クイヴィエーネン]]から[[アマン]]へ移住することを選んだ[[エルダール]]の第二陣で、[[フィンウェ]]に率いられていた。
その数は第三陣の[[テレリ]]族に次いで多かったが、第一陣の[[ヴァンヤール]]族と行動を共にして速やかに[[大いなる旅]]を成し遂げ、ほぼ全員がアマンに到達して[[光のエルフ>上のエルフ]]となった。

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アマンでは、[[カラキルヤ]]の谷間に築かれた[[ティリオン>ティリオン(地名)]]の都に住まう。
ノルドール族とヴァンヤール族ははじめ共にティリオンに住んでいたが、ヴァンヤール族は後に[[ヴァリノール]]の平野に移住した。また、[[エルダマール]]の岸辺に到達したテレリ族([[ファルマリ]])とも親交を保ち、かれらに宝石を贈るとともに[[アルクウァロンデ]]の港の建造に手を貸した。

*** 博識なる者たち [#qf19bcf5]

ノルドール族は[[アウレ]]とその民の[[マイアール]]から多大な教えを受け、やがて多くの点で師を凌駕するまでに至る。
建築では高い塔を建てることを喜び、優れた石工となった。またその過程で地中から宝石を発見し、これを美しく刻むことを初めて行う。ノルドール族が産出する宝石によって[[ヴァリノール]]はさらに美しく豊かになった。[[マンウェ]]のサファイアの王笏もノルドール族が作ったものである。
言語を深く愛しており、未知のものに名前をつけるため新たな言葉を考案し、すでにあるものにもより相応しい言葉をあてがおうと絶えず工夫した。そのためノルドール族の[[クウェンヤ]]は変わりやすく不安定だった。
世界や生類の秘密を求めて[[アマン]]を探検する者たちもいた。

このようにノルドール族はあらゆる知識と技を究めていったが、そのために知識欲も際限なく強くなっていった。

*** ヴァラールへの反逆 [#tb312aac]

[[マンドス]]の砦から釈放された[[メルコール(モルゴス)>モルゴス]]は、[[ヴァラール]]と[[エルフ]]に復讐するため、ノルドール族の知識欲に目をつける。メルコールはかれらに様々な知識を伝授しいくつもの助言を与えたが、そこにはかれらの間に不和の種を撒き、ヴァラールと離間させようと目論む虚言が含まれていた。
ノルドール族は広大な[[中つ国]]への憧憬を抱くようになり、ヴァラールは自分達を[[アマン]]に閉じ込めていると不平を漏らすようになる。さらに[[フィンウェ]]の二人の息子[[フェアノール]]と[[フィンゴルフィン]]は確執を深め、かれらとかれらの支持者達は密かに武器を鍛えて武装するようになった。

そのため[[二つの木]]が枯死し、フェアノールが[[フィンウェ]]の復讐と[[シルマリル]]の奪還を叫んで[[ティリオン>ティリオン(地名)]]で大演説を行うと、ほとんどのノルドールが彼に同調して中つ国への帰還を強行しようとした。その結果、かれらを思い留まらせようとした[[アルクウァロンデ]]の[[ファルマリ]]との間で[[同族殺害]]が発生し、ノルドール族は武装によってファルマリを圧倒して船を奪い取る。
これによって反逆のノルドール族の上にはヴァラールの怒りである[[マンドスの呪い]]が下された。かれらは[[アマン]]の地とヴァラールの憐れみから閉め出されて非業の運命に縛られることとなる。

[[フィナルフィン]]と彼に従った少数のノルドール族は改悛してアマンへ引き返し、許しを得た。
だが大多数のノルドール族はフェアノールとフィンゴルフィンに従って[[中つ国]]への帰還を果たし、[[ベレリアンド]]で[[モルゴス]]を相手に望みない戦いを繰り広げた。([[宝玉戦争]])

*** 中つ国の上のエルフ [#m0a54974]

[[第一紀]]末の[[怒りの戦い]]によって[[ベレリアンド]]が崩壊し、[[マンドスの呪い]]が停止されて全ての[[エルダール]]に[[アマン]]への道が開かれても、少なからぬノルドール族は[[中つ国]]に残留することを選んだ。かれらは中つ国に残る唯一の''[[上のエルフ]]''となった。
だが中つ国は確実に[[人間]]の世界へと移行しつつあり、残留した[[エルフ]]の力と記憶は次第に衰退していくことを余儀なくされる。

[[第二紀]]のはじめにかれらは[[灰色港]]と[[エレギオン]]を築いた。エレギオンのノルドール族は[[モリア]]の[[ドワーフ]]と親交を結び、両国の繁栄がもたらされる。だがエレギオンの職人集団[[グワイス=イ=ミールダイン]]は、[[サウロン]]にそそのかされて[[力の指輪]]を鍛造し、指輪を巡るサウロンとの戦争でエレギオンは滅亡した。
[[第三紀]]には[[裂け谷]]がノルドール族の最後の拠点として残っていた。[[灰色港]]と裂け谷の間の[[エリアドール]]一帯を放浪する者達もいた。また[[ロスローリエン]]へ移住した者達も少数ながらいたようである。
しかしノルドール族は少しずつ灰色港から[[西方>アマン]]へ船出していき、その数は減じていった。

中つ国に残るかれらの力は[[三つの指輪]]の隠された作用によって辛うじて保たれていたが、[[指輪戦争]]によってその作用も消失し、すべての上のエルフは中つ国から立ち去っていった。
[[ガラドリエル]]は、反逆のノルドール族指導者の内、[[第三紀]]末まで中つ国に残留していた最後の者であった。

** ノルドールの有名人物 [#f46d8827]

-[[フィンウェ]](最初の[[上級王]])

-[[フェアノール]]と[[その息子たち>フェアノールの息子たち]]
--[[マエズロス]]
--[[マグロール]]
--[[ケレゴルム]]
--[[カランシル]]
--[[クルフィン]]
--[[アムロド]]
--[[アムラス]]

-[[フィンゴルフィン]]
-[[フィンゴン]]
-[[トゥルゴン>トゥルゴン(フィンゴルフィンの息子)]]
-[[イドリル]]
-[[エクセリオン]]

-[[フィナルフィン]]
-[[フィンロド]]
-[[ガラドリエル]]

-[[ギル=ガラド]](最後の[[上級王]])
-[[ケレブリンボール]]
-[[グロルフィンデル]]
-[[ギルドール>ギルドール(フィンロド王家)]]

#include(Include/エルフ,notitle)

** コメント [#Comment]

#pcomment(,,,,,,reply)