* サルマン [#e322834f]
** 概要 [#pf01ea3c]

|~カテゴリー|人名|
|~スペル|Saruman|
|~異訳|サルーマン|
|~その他の呼び名|白のサルマン(Saruman the White)、白の賢者、クルニーア(Curunir)、クルモ(Curumo)、シャーキー(Sharkey)(([[オーク語]]の「老人(sharkû)」に由来する言葉))|
|~種族|[[イスタリ]]|
|~性別|男|
|~生没年|不明~[[第三紀]]3019年|
|~親||
|~兄弟||
|~配偶者||
|~子||

** 解説 [#cf062fda]

名はいずれも「熟練者」の意。[[サウロン]]と戦う[[中つ国]]の民を援助するため、[[ヴァラール]]によって中つ国に送り込まれた[[イスタリ]](魔法使い団)の一人で、イスタリの中で最も早く[[中つ国]]にやってきた。元々は[[アウレ]]に使えていた[[マイア]]であり、[[クウェンヤ]]での名はクルモ、[[シンダール語]]ではクルニーアと呼ばれ、サルマンとは[[北方の人間>北方の自由の民]]がつけた名である。
[[白の会議]]の議長を務めていた。[[白の手]]を自らの印とする。

*** サルマンの堕落 [#q0699bfd]

サルマンは、敵と戦うためサウロンと[[力の指輪]]についての知識を極めていく。2759年には、[[ゴンドール]]の[[執政]][[ベレン>ベレン(エガルモスの息子)]]より[[オルサンク]]の鍵を与えられ、[[アイゼンガルド]]を租借して居城とするようになった。
だがサルマンはやがて自尊心の虜となり、自分自身のために[[一つの指輪]]を使うことを求めて堕落。一つの指輪を手に入れるための策を弄し、2851年には[[あやめ野]]一帯の捜索を開始する。その時[[イシルドゥア]]の遺骨と、[[エレンディルミア]]を発見している。一方で2939年には、サウロンもあやめ野付近の捜索を行っていることを知って驚愕するが、白の会議には報告しなかった。
サルマンは、[[ガンダルフ]]が行った[[ドル・グルドゥア]]攻撃の提案を2851年に却下しているが、2941年にはサウロンが[[アンドゥイン]]の捜索を行うことを妨げるため、ドル・グルドゥア攻撃に同意。サルマンはこの攻撃で大きな役割を果たしたが、サウロンは既にモルドール帰還の準備を行っていたため、ドル・グルドゥアを放棄した。
2953年にはサルマンはアイゼンガルドに引きこもり、[[人間]]や[[オーク]]([[ウルク=ハイ]])による独自の軍備を蓄え始める(そのために[[ファンゴルンの森>ファンゴルン]]の木々を伐採し、[[エント]]の怒りを買うことになった)。一方で[[ガンダルフ]]を妬み恐れたサルマンは、ガンダルフが[[ホビット]]と[[ホビット庄]]に多大なる関心を示していることを間者の情報によって知ると、[[ブリー郷]]とホビット庄への浸透を始め、手先のごろつき達を送り込むようになった。

また、[[ガンダルフ]]が[[パイプ草]]を嗜んでいることを馬鹿にしていたが、やがて自分でもその楽しみに気づくと密かに嗜むようになる。サルマンは[[パイプ草]]を調達するために[[袴帯家]]や[[オソ・サックビル=バギンズ]]所有の農園と取引を始め、これはオソの息子[[ロソ>ロソ・サックビル=バギンズ]]の代へと引き継がれて禍根を残すことになった。

3000年頃、サルマンはそれまであえて使わなかったオルサンクの[[パランティーア]]を使用。すると[[ミナス・モルグル]]のパランティーアを持つサウロンの目に捕らえられてしまい、さらに堕落することになる。サルマンはサウロンに対して、表向きは従っているように見せ掛けながら、実際は一つの指輪を手に入れ、その力により自分がサウロンに取って代わろうとしていた。

*** 指輪戦争におけるサルマン [#c16268ee]

[[指輪戦争]]の直前には、サルマンは[[ローハン]]の[[グリマ(蛇の舌)>グリマ]]を間者として取り込む一方で、[[褐色人]]と同盟を結び、[[指輪戦争]]では共にローハンを攻撃する。だがその軍団は、[[アラゴルン>アラゴルン二世]]やガンダルフに支援された[[ロヒアリム]]の軍勢に撃破され、さらにアイゼンガルドは、[[エント]]によって破壊された。
するとサルマンは[[オルサンク]]に立てこもり、ガンダルフらによる和解の申し入れも拒否。ガンダルフ達が去ると、自分を監視するエントを籠絡して、アイゼンガルドを出る。
その後サルマンは、以前からサックヴィル=バギンズ親子を通して浸透を図っていた[[ホビット庄]]へと向かった。彼はシャーキーの名でホビット庄を支配するが、旅から戻ってきた[[フロド・バギンズ]]たちによって追放される。その直後サルマンは、奴隷のように自分に付き従わせていた[[グリマ]]によって刺し殺された。

** 映画『[[ロード・オブ・ザ・リング]]』における設定 [#o6cef498]

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|~俳優|[[クリストファー・リー]]|
|~日本語吹き替え|[[家弓家正]]|

原作では、[[サウロン]]とは対抗した勢力を打ち立てようとしたようだが、映画ではサウロンの配下と化した形になっている。
原作にあった「ホビット庄の掃蕩」はカットされた。『[[ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔]] [[劇場公開版(コレクターズ・エディション)>コレクターズ・エディション]]』では、エントによるアイゼンガルド破壊後は「すでに無力」として放置される。
『[[ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還]] [[スペシャル・エクステンデッド・エディション]]』では原作同様に、ガンダルフ達とサルマンが会話するシーンがある。ただしその場で[[グリマ]]に刺され、[[オルサンク]]の頂上から落下して死亡。

** コメント [#nca60fca]

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