* ゴンドール [#c4d76135]

#contents

** 概要 [#Summary]

|~カテゴリー|[[地名]]|
|~スペル|Gondor|
|~その他の呼び名|南方王国(South Kingdom) &br; ストニングランド(Stoningland)(([[ローハン語]]での呼び名。[[ムンドブルグの塚山]]でこの名が使われている))|

** 解説 [#Explanation]

[[シンダール語]]で「石の国」の意。
[[第二紀]]3320年に[[ヌーメノール]]の漂流者達([[忠実なる者]]達)によって築かれた''[[亡国の民の王国]]''のうち、[[イシルドゥア]]と[[アナーリオン]]の兄弟が建国した''南方王国''を指す。(北方王国は[[アルノール]])
首都は[[アンドゥイン]]河上の[[オスギリアス]]だが、戦火や疫病の流行によって荒廃し、[[第三紀]]1640年には[[ミナス・ティリス>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]に遷都される。

一時はかつてのヌーメノールを思わせるほど国力を増大させ、各地に壮麗な砦や建造物を残したが、内乱や相次ぐ敵国との戦争によって次第に衰微し、[[第三紀]]2050年に王統が途絶えてからは[[執政]]の統治する国となった。
ゴンドールは隣接する[[モルドール]]の脅威にさらされながらもそれに抗して戦い、その力が公然と[[大河]]の西に及ぶことを防ぐ役割を果たしていた。

***ゴンドールの領土 [#ve0ee103]

[[エシア・アンドゥイン]]の河口から[[ネン・ヒソイル]]にある[[アルゴナス]]の門にいたるまでの[[大河]]の両岸、[[アノリアン]]と[[イシリアン]]。および、[[ベルファラス湾]]の沿岸地域、[[白の山脈(エレド・ニムライス)>エレド・ニムライス]]の南北に広がる一帯を主な領土とする(白の山脈北方の[[カレナルゾン]]は、後に[[ローハン]]に割譲された)。
ゴンドールの国威は、特に[[ヒャルメンダキル一世]](第三紀1015~1149)の時代にはかつての[[ヌーメノール]]を思わせるほどに栄え、最も広大な版図を誇った時代には、東は[[リューンの湖]]から[[ハルネン]]川にいたるまでの[[アンドゥイン]]東岸と、南方の[[ウンバール]]周辺に至るまでの[[ハラド]]をも支配していた。だが戦乱や疫病により、次第にその国土は縮小していく。

[[第三紀]]2510年に[[執政]][[キリオン]]によって[[カレナルゾン]]は[[エオル>エオル(レオドの息子)]]の民に割譲され、[[ローハン]]として独立した。
[[指輪戦争]]の時代には[[イシリアン]]や[[ハロンドール]]をも含めたアンドゥイン東岸の領土は全て失われ、[[ウンバール]]も[[ハラド]]の[[海賊]]に奪われていたが、[[オスギリアス]]と[[カイア・アンドロス]]は確保し、[[アンドゥイン]]の通行権そのものはかろうじて保持していた。

*** ゴンドール人 [#o89930e9]

ゴンドールの一般市民は普通の[[人間]]だが、[[ヌーメノール]]王家の血を受け継ぐ[[エレンディル]]の息子[[アナーリオン]]の血筋の王と、[[ドゥーネダイン(ヌーメノール人)>ドゥーネダイン]]の貴族([[執政]]もこれに含まれる)に統治されていた。だが時代が進むに従い混血が進み、ヌーメノール人の血筋は次第に薄くなっていった。
ゴンドールの人間は基本的に古雅な[[西方語]]を使用するが、人や物、地名などの固有名詞には[[シンダール語]]で名前をつけることが多かった。

*** [[第三紀]]末の諸侯国、主要な地名、および都市 [#gd494024]

:[[アノリアン]]|
-[[ミンドルルイン]]山
--[[ミナス・アノール(後のミナス・ティリス)>ミナス・ティリス(ゴンドール)]]
-[[ペレンノール]]野
--[[ランマス・エホール]]
---[[土手道砦]]
--[[ハルロンド>ハルロンド(ゴンドール)]]

-[[ゴンドールの烽火山>ゴンドールの烽火]]
--[[アモン・ディン]]
---[[灰色森]]
--[[アイレナッハ]]
---[[ドルーアダンの森]]
---[[石車谷]]
--[[ナルドル]]
--[[エレラス]]
--[[ミン=リンモン]]
--[[カレンハド]]
--[[ハリフィリアン]]
---[[フィリエン]]森(実質[[ローハン]]領)

:[[イシリアン]]|
-[[モルグル谷]]
--[[ミナス・イシル(後のミナス・モルグル)>ミナス・モルグル]]
--[[モルグルドゥイン]]
-[[エミン・アルネン]]
-[[ヘンネス・アンヌーン]]
-[[十字路]]
-[[ポロス]]川
--[[ポロスの渡し]]
---[[ハウズ・イン・グワァヌア]]

:[[カレナルゾン]]|(後に[[ローハン]]として独立)
-[[アングレンオスト(アイゼンガルド)>アイゼンガルド]](後に[[サルマン]]に割譲)
-[[アグラロンドの要塞(角笛城)>角笛城]](後に[[ロヒアリム]]に割譲)

:南部諸侯国|
-[[ドル=エン=エアニル]]
--[[ベルファラス]]
---[[ドル・アムロス]]
---[[エゼルロンド]]
--[[タルノスト]]
-[[ロスサールナッハ]]
--[[イムロス・メルイ]]
-[[レベンニン]](領主の存在は不詳)
--[[エルイ]]川
--[[シリス]]川
--[[ケロス]]川
--[[セルニ]]川
--[[ギルライン>ギルライン(地名)]]川
---[[リンヒア]]
-[[リングロ]]谷
--[[リングロ]]川
---[[エスリング]]
-[[ラメドン]]
--[[キリル]]川
---[[カレンベル]]
--[[タルラングの地峡]](ラメドンの西の境)
-[[黒根谷>モルソンド]]
--[[モルソンド]]川
---[[モルナン]]
--[[エレヒ]]
-[[アンファラス]]
-[[ピンナス・ゲリン]]

:[[アンドゥイン]]流域|
-[[アルゴナス]]
-[[カイア・アンドロス]]
-[[オスギリアス]](旧王都)
-[[ペラルギア]]
-[[エシア・アンドゥイン]]
-[[トル・ファラス]]

:[[ハロンドール]]|([[第三紀]]中頃以降、領有権係争地)
-[[ハルネン]]川

:[[ウンバール]]|(第三紀中頃に喪失)
-[[ウンバール]]港

** ゴンドールの歴史 [#e45eb9d8]

*** ゴンドール建国 [#q6081090]

[[第二紀]]3320年、[[ヌーメノールの破滅>アカルラベース]]を逃れた[[イシルドゥア]]と[[アナーリオン]]の兄弟はそれぞれが指揮する三隻と二隻の船とともに、[[アンドゥイン]]河口付近に打ち上げられる。二人は[[ペラルギア]]に植民していた[[忠実なる者]]達の援助を得て大河を遡り、ゴンドールを建国する。
イシルドゥアとアナーリオンは共同統治者として、その玉座は[[オスギリアス]]の王宮に隣り合って置かれていた。一方、二人の父[[エレンディル]]が北方に築いた[[アルノール]]との連携も密にしており、ゴンドールとアルノールは共に[[亡国の民の王国]]として、アルノールのエレンディルをその[[上級王]]と見なしていた。

大河の東岸にはイシルドゥアの王宮[[ミナス・イシル]]が、西岸にはアナーリオンの王宮[[ミナス・アノール]]が築かれ、イシルドゥアは[[ニムロス>ニムロス(植物)]]の苗木をミナス・イシルの庭に植える([[白の木]])。
アルノールとゴンドールは七つの[[パランティーア]]を分け合って連絡を取り合い、ゴンドールにはその内の四つが保持された。また、イシルドゥアは[[エレヒ]]に[[黒い石>エレヒ#se3b810f]]を据え、[[山々の人間達>死者の軍勢]]を同盟者に引き入れる(しかし後に彼らはイシルドゥアを裏切り、呪いを受けることとなった)。

*** [[最後の同盟]]と兄弟の死 [#p29c6c5f]

[[第二紀]]3429年、[[モルドール]]の軍勢が[[ミナス・イシル]]を強襲して[[白の木]]を焼き、[[サウロン]]との戦争がはじまる。この時再び噴火した[[オロドルイン]]を目にしたゴンドール人は、それをアモン・アマルスすなわち「滅びの山」と呼んだ。
[[アナーリオン]]がモルドールの攻撃を食い止める一方、[[イシルドゥア]]は海路で[[アルノール]]の父[[エレンディル]]の許に赴き、急を知らせる。翌年、エレンディルと[[ギル=ガラド]]との間で[[最後の同盟]]が結ばれた。
[[人間]]と[[エルフ]]の同盟軍は3434年の[[ダゴルラド]]の戦いで勝利を収め、その後7年にわたって[[バラド=ドゥーア]]を包囲攻撃する。包囲戦は熾烈を究め、その最中アナーリオンが討死した。
3441年に[[滅びの山]]の麓で行われた最後の戦いにおいて、サウロンはエレンディルとギル=ガラドと相打ちになって斃され、戦いは同盟軍の勝利に終わった。イシルドゥアは父の[[折れたる剣ナルシル>アンドゥリル]]の柄元でサウロンの手から[[一つの指輪]]を奪い取った。

[[第三紀]]2年、[[ミナス・アノール]]に[[白の木]]を移植したイシルドゥアは、ゴンドールの統治を弟の子[[メネルディル]]に任せ、自身は[[アルノール]]の父の王位を継ぐために北方へ旅立つ。だがその途上、イシルドゥアは[[あやめ野]]で[[オーク]]の残党に襲われて行方不明となった。

以後、ゴンドールはメネルディルの子孫が代々の王位を継承していくこととなる(アナーリオン王朝)。
また無人となった[[モルドール]]との国境には監視のための砦がいくつも築かれ、悪しき者たちが再び戻ってこないよう見張りが立てられた。

*** ゴンドールの繁栄と影 [#xad06897]

[[第三紀]]のはじめ、ゴンドールは次第にその国威を伸長させる。
490年から500年にかけてゴンドールははじめて[[東夷]]の侵入を受けたが、第8代の王[[タロスタール]]はこれを打ち破って[[アンドゥイン]]以東の領土を獲得し、「東の勝者」を意味するローメンダキルを名乗る。さらに第12代の王[[タランノン・ファラストゥア>ファラストゥア]]から続く艦隊王の系列は、強大な海軍力を築き上げて[[ベルファラス湾]]沿岸に勢力を広げ、[[黒きヌーメノール人]]と[[ハラドリム]]の手から[[ウンバール]]を奪取。第15代[[キアヤヘア]]は1050年に海陸両面から南下して[[ハラド]]の王たちを完全に打ち負かし、「南の勝者」を意味するヒャルメンダキルを名乗る。

1015~1149年の[[キアヤヘア・ヒャルメンダキル一世>ヒャルメンダキル一世]]の治世にゴンドールは最大版図となり、北は[[ケレブラント]]と[[闇の森]]の南端、西は[[アイゼン]]川、東は[[リューンの湖]]、南は[[ハルネン]]川に至るまでと海沿いの[[ウンバール]]の半島を支配して、かつての[[ヌーメノール]]を思わせるほどの繁栄を誇った。

だがこの絶頂期に彼の息子[[アタナタール二世]]とその息子[[ナルマキル一世]]、[[カルマキル]]は国力の維持を怠り、次第にゴンドールの衰退が始まる。王家にも衰微のきざしが現われはじめており、かれらは結婚が遅く、生まれる子も少なくなっていった。

*** [[北国人]]との同盟とゴンドールの内乱 [#fb0eb4d3]

ゴンドールは古くから[[ロヴァニオン]]の[[北国人]]と同盟を結び、北国人は[[東方>リューン]]からの侵入者を防ぐ防壁の役割を果たしていた。
[[東夷]]を退けて再び東方の領土を回復した第19代[[ミナルカール・ローメンダキル二世>ローメンダキル二世]]は同盟を強化するため、息子の[[ヴァラカール]]を北国人の習俗を学ばせるためかれらの許に大使として送り出した。しかしヴァラカールは父の意図を上回り、北国人の王[[ヴィドゥガヴィア]]の娘[[ヴィドゥマヴィ]]を妻とする。
ゴンドール国内に登用されていた北国人への敵意と、ゴンドール王家の長寿と尊厳が異邦の並の[[人間]]の血と混ざることで失われることを恐れたゴンドール国人の一部は、ヴァラカールの存命中より各地で反乱を起こし、ヴァラカールの死後その息子[[エルダカール・ヴィニサールヤ>エルダカール(ヴァラカールの息子)]]が戴冠するに及び、同族争いは内乱へと発展する。

1437年に、叛徒の最有力者である海軍総指揮官[[カスタミア]]はエルダカールを追い落として王位を簒奪。この時の戦禍によって[[オスギリアス]]は廃墟と化し、[[星辰殿]]の[[パランティーア]]が失われる。エルダカールはロヴァニオンの母方の同族の許に逃げ延び、北国人とカスタミアを憎む[[ドゥーネダイン]]を糾合して、1447年の[[エルイ]]の合戦によってカスタミアを討ち取って復位した。
しかしカスタミアの子孫は逃れて[[ウンバール]]を占拠し、1810年に第28代王[[テルメフタール・ウンバールダキル>ウンバールダキル]]によって滅ぼされるまで南海上の大きな脅威となった。このため、ゴンドールの海軍力と[[南方>ハラド]]における影響力は大きく低下する。

この内乱によって国力は疲弊し、ドゥーネダインの貴人の血が数多く流された。そのため、ゴンドール王家は今後ますます並の人間との混血の度を深めていくことになる。

*** [[モルドール]]の放置と[[馬車族]]の侵入 [#pac24ae5]

1636年に広がった悪疫はゴンドールにも死者多数を出し、そのため[[モルドール]]の警備はなおざりにされ、砦は無人のまま放置されるようになった。第27代の[[タロンドール>タロンドール(ミナスタンの息子)]]の時代に、戦禍と疫病によって廃墟と化した[[オスギリアス]]は打ち捨てられ、王宮は[[ミナス・アノール]]に移される。そのため、モルドールへの[[ナズグール]]の帰還を許すこととなった。
さらに悪疫は同盟者であった[[北国人]]の勢力をも大きく減退させた。

そのため1851年から1944年にかけて[[東方>リューン]]から[[馬車族]]の大軍勢が襲来すると、ゴンドールはこれを退けることができなかった。
馬車族は[[ロヴァニオン]]を占拠してその地に残っていた[[北国人]]を追い散らすか奴隷とし、1865年には第29代ゴンドール王[[ナルマキル二世]]が討死する。1899年に第30代[[カリメフタール>カリメフタール(ナルマキル二世の息子)]]は北国人の残党と呼応して馬車族を一時退けることに成功したが、1944年に馬車族は勢力を増して再来しゴンドールを南北から迎撃、第31代[[オンドヘア]]と二人の息子が相次いで戦死するなど、ゴンドールは存亡の危機に瀕した。しかし将軍[[エアルニル二世]]は南北の敵を撃破し、馬車族を完全に打ち破ってゴンドールを救う。

勝利を収めたものの、この100年にわたる戦いによって国力の衰退は決定的となり、ゴンドールは東方の領土をほぼ失った。

*** [[アルセダイン]]との同盟と、王統の途絶 [#zcf3ee73]

[[ドゥーネダイン]]に敵意を抱く[[一つの意志>サウロン]]が様々な手段で攻撃を行っていることに気づいたゴンドールと[[アルセダイン]]は、1940年にこれに対処するため再び連携を持つことを確認し、アルセダイン王[[アルヴェドゥイ]]はゴンドール王[[オンドヘア]]の娘[[フィーリエル]]を妻に娶る。しかし、[[馬車族]]がゴンドールを、[[アングマール]]がアルセダインをそれぞれ同時に攻撃したため、どちらも相手を救援することができなかった。

ゴンドール王ナルマキル二世の死後、アルヴェドゥイはフィーリエルとの結婚を理由に、ゴンドールの王位を要求し南北王国の再統一を提案するが、時の[[執政]][[ペレンドゥア]]らゴンドール国人はこれを拒否。代わりに、馬車族を打ち破った功があり、ゴンドール王家の血を引く[[エアルニル二世]]が第32代の王として即位した。
しかしエアルニル二世はアルセダインとの同盟を忘れず、1975年のアルセダインとアングマールとの最後の戦いとなる[[フォルンオスト]]の合戦に息子の[[エアルヌア]]を大将とした援軍を派遣、アルセダイン滅亡を防ぐことはできなかったものの、この戦いでアングマールも滅亡し、[[魔王]]は北方から姿を消す。

しかし2000年、魔王は[[モルドール]]にて九人の[[ナズグール]]を召集すると、[[ミナス・イシル]]を包囲攻撃して2002年にこれを奪取。このため都は[[ミナス・モルグル]]と呼ばれるようになり、イシルの[[パランティーア]]も敵の手に奪われる。この時、[[ミナス・アノール]]は「守護の塔」を意味するミナス・ティリスへと改称された。
さらに2043年と2050年に魔王はエアルヌアを挑発して一騎打ちを挑む。2043年には側近らに制止されたエアルヌアだが、2050年には単身ミナス・モルグルへ向かって、二度と帰らなかった。

最後の王エアルヌアには子がおらず、もはや王位を主張しうるだけの有力者も残っていなかった。そのためゴンドール国人は王位を巡る内乱が再発することを恐れ、王の選出を断念。
以来ゴンドールは、王座が空位のまま「王還りますまで」、世襲制の[[執政]]によって代々統治される国となった。([[デネソール二世]]は、[[ゴンドール]]統治の実権を持つ[[指輪戦争]]時の[[執政]]で、[[ボロミア]]及び[[ファラミア]]はその息子である。詳細は[[執政]]の項目を参照)

*** [[カレナルゾン]]の割譲と[[ローハン]]との同盟 [#lc1fe40b]

[[執政]]の統治の初期は[[警戒的平和]]の時代にあたり、比較的平穏に過ぎたが、2460年に[[死人占い師]]が[[ドル・グルドゥア]]に戻ったことでそれも終わる。

第12代の[[執政]][[キリオン]]の時代にゴンドールは、ドル・グルドゥアの影響下にあった[[東夷]]の一派[[バルホス族]]に攻撃される。
守りに窮したキリオンは、かつての同盟者[[北国人]]の末裔である[[エオセオド]]国人の王[[エオル>エオル(レオドの息子)]]に救援を求め、エオルは自国の兵力のほとんどを連れて長征し、[[ケレブラントの野の戦い]]においてゴンドールの危機を救った。
キリオンはその働きに対する謝礼と、北方の守りを強化することを兼ねて、人口希薄となっていた[[カレナルゾン]]の地をエオルの民に割譲することを提案。エオルはこの謝礼を受け、エオセオドはカレナルゾンに移住し新たな国を築く。ゴンドール国人はかれらを「馬の司」を意味する[[ロヒアリム]]と呼び、かれらの国となったカレナルゾンを「馬の司の国」を意味する[[ローハン]]と呼ぶようになる。

以後ゴンドールとローハンは強固な同盟関係で結ばれ、互いの存亡の危機には必ず救援の手を差し伸べることを誓い合った(([[エオルの誓い>ケレブラントの野の戦い#OathofEorl]])。
第19代[[ベレン>ベレン(エガルモスの息子)]]の時代にゴンドールの沿岸地方は[[海賊]]の大艦隊に侵略されたが、ベレンの息子[[ベレゴンド>ベレゴンド(ベレンの息子)]]は敵を一掃すると、[[褐色人]]に国土を奪われようとしていたローハンに援軍を送ってかれらを救った。第23代[[トゥーリン二世]]の時代には[[ハラドリム]]との間で[[ハロンドール]]の領有が争われたが、この戦いにローハンの[[フォルクウィネ]]は二人の息子を派遣してベレゴンドの救援に報いた。
両国の同盟は[[指輪戦争]]を経て[[第四紀]]に至っても続いた。

*** モルドールの脅威と[[サウロン]]の帰還 [#ofefb420]

[[警戒的平和]]が終わるとゴンドールは[[東夷]]や[[ハラドリム]]の攻撃ばかりでなく、[[モルドール]]の[[オーク]]の脅威にも悩まされるようになる。

モルドールの[[ウルク族>ウルク=ハイ]]は第11代の[[執政]][[デネソール一世]]の時代に初めて現れ、2475年のウルクとの戦いで[[オスギリアス]]は完全な廃墟と化した。第23代[[トゥーリン二世]]の時代はモルドールの脅威が増大した時期にもあたり、2901年に[[イシリアン]]はほとんどオークの手に落ちた。そのためトゥーリン二世は抵抗の拠点として[[ヘンネス・アンヌーン]]をはじめとした無数の隠れ処を建設し、また[[カイア・アンドロス]]を強化して[[大河]]の防衛にあたった。

2951年、[[サウロン]]は公然と名乗りを上げて[[モルドール]]に勢力を集結させる。[[滅びの山]]は再び噴火し、それまでゴンドールを攻撃してきた[[オーク]]、[[東夷]]、[[ハラドリム]]といった敵たちはサウロンの名の下に公然と協働するようになった。

*** [[指輪戦争]]と[[王の帰還]] [#ce3b4ac7]

(編集中です。協力をお願いします)

*** ゴンドール歴代の王 [#d3b2ed36]

ゴンドール王家は、[[白の木]]を象徴とする。

||名前|在位|h
|初代~2代|[[イシルドゥア]]と[[アナーリオン]]|[[第二紀]]3320~[[第三紀]]2|
|3代|[[メネルディル]]|2~158|
|4代|[[ケメンドゥア>ケメンドゥア(メネルディルの息子)]]|158~238|
|5代|[[エアレンディル>エアレンディル(ケメンドゥアの息子)]]|238~324|
|6代|[[アナルディル>アナルディル]]|324~411|
|7代|[[オストヘア]]|411~492|
|8代|[[ローメンダキル一世(タロスタール)>ローメンダキル一世]]|492~541|
|9代|[[トゥランバール]]|541~667|
|10代|[[アタナタール一世]]|667~748|
|11代|[[シリオンディル>シリオンディル(アタナタール一世の息子)]]|748~830|
|12代(初代艦船王)|[[タランノン・ファラストゥア>ファラストゥア]]|830~913|
|13代(2代目艦船王)|[[エアルニル一世]]|913~936|
|14代(3代目艦船王)|[[キアヤンディル]]|936~1015|
|15代(4代目艦船王)|[[ヒャルメンダキル一世(キアヤヘア)>ヒャルメンダキル一世]]|1015~1149|
|16代|[[アタナタール二世栄誉王アルカリン>アタナタール二世]]|1149~1226|
|17代|[[ナルマキル一世]]|1226~1294|
|18代|[[カルマキル]]|1294~1304|
|19代|[[ミナルカール・ローメンダキル二世>ローメンダキル二世]]|1304~1366|
|20代|[[ヴァラカール]]|1366~1432|
|21代|[[エルダカール>エルダカール(ヴァラカールの息子)]]|1432~1437|
|22代(簒奪者)|[[カスタミア]]|1437~1447|
|21代(復位)|[[エルダカール>エルダカール(ヴァラカールの息子)]]|1447~1490|
|23代|[[アルダミア>アルダミア(エルダカールの息子)]]|1490~1540|
|24代|[[ヒャルメンダキル二世(ヴィンヤリオン)>ヒャルメンダキル二世]]|1540~1621|
|25代|[[ミナルディル]]|1621~1634|
|26代|[[テレムナール]]|1634~1636|
|27代|[[タロンドール>タロンドール(ミナスタンの息子)]]|1636~1798|
|28代|[[テルメフタール・ウンバールダキル>テルメフタール]]|1798~1850|
|29代|[[ナルマキル二世]]|1850~1856|
|30代|[[カリメフタール>カリメフタール(ナルマキル二世の息子)]]|1856~1936|
|31代|[[オンドヘア]]|1936~1944|
|32代|[[エアルニル二世]]|1945~2043|
|33代|[[エアルヌア]]|2043~2050|

エアルヌア以降は[[執政]]によって統治される。

** コメント [#Comment]

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