馳夫はせお

概要

カテゴリー人名
スペルStrider
異訳韋駄天、ストライダー
その他の呼び名長すね彦(Longshanks)*1、テルコンタール(Telcontar)

解説

アラゴルン二世ブリー郷での通り名。

「本当の名前はなんというのか、わしも耳にしたことがごぜえません。しかしこのあたりでは、馳夫ちう名前で知られております。あの長え脚であちこち歩き回るからでごぜえます。もっともなんのためにそんなに走り回ってるのか、あの人は誰にも話しませんので。」*2

アラゴルンはフロド・バギンズたちと初めて会った時、この名前でバーリマン・バタバーから紹介される。そのため彼がエレッサール王として戴冠するまで、ほとんどずっとフロドら四人のホビットからは「馳夫さん」と呼ばれて親しまれた。

「軽蔑の名」

「旅人たちはわれらを見て顔をしかめ、里人たちはわれらを軽蔑の名で呼ぶ。ある肥った男からみれば、わたしは『馳夫』なのだ。」*3

元々馳夫の名は、ブリー郷の民に不審がられて付けられたものであり、イムラヒルは主君と慕うアラゴルンがペレグリン・トゥックからこの名で呼ばれるのを聞いて不快感を示している。だがアラゴルン本人は比較的この呼び名を気に入ったらしく、自分の家系の名にしたいとイムラヒルに語っている。

「しかしもしわが家系が創立されたなら、その王家の名称は馳夫としよう。これも古代語でいえば、響きはそう悪くはない。わたしもわたしの直系の世継たちもみなテルコンタールを名乗ろう。」*4

訳について

馳夫は‘Strider’という原語を瀬田貞二が訳したもの。striderは直訳すると大股で歩き回る人の意。昆虫のアメンボを指す言葉としても使われる。

画像

寺島龍一作画による馳夫

映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定

劇場公開時の字幕では韋駄天と表記されていたが、DVDではストライダーに修正された。
日本語版では、劇中で"Strider"と呼ばれている場面も、ほとんどのセリフが「アラゴルン」に変更されている。

映画『ホビット』における設定

スランドゥイルが、旅に出るレゴラスに対し、ドゥーネダインの長アラソルンの息子として、ストライダーの名で知られている者(即ちアラゴルン)を捜せというセリフが出ている。

コメント

最新の6件を表示しています。 コメントページを参照

  • .hackの主人公の名前ってこれから来てるのか -- 2022-07-27 (水) 16:39:19
    • .hackのハセヲは松尾芭蕉(ハセヲ)からきている
      関連するキャラの名前が楚良なのも奥の細道の同行者の河合曾良から取っている -- 2024-02-08 (木) 12:22:19
  • 吹き替え映画から入って惚れた身なので、初めて原作を読んだときは、ストライダーが馳夫って!?ダサすぎない!?と不満に思ったものです。
    でも何年も繰り返して読むうちに、馳夫さんは馳夫さんになりました(笑)
    アラゴルンが侮蔑されて馳夫と呼ばれるのはちょっとイラっとしますが、ホビットたちに「馳夫さん」って呼ばれるのは親しみがこもっていて好きです。 -- 2022-10-10 (月) 00:43:24
    • ダサいと思うのはある意味で正しい感想なんだよ。そもそもが悪意のあるあだ名なんだから。でもそういう演出も含めての物語だと分からない人間が多いのがね。ファンはファンで理解できないにわか層を冷笑する者がいるし。 -- 2024-02-08 (木) 20:57:19
  • 馳夫って日本人みたい -- アラゴルン11世 2023-04-09 (日) 22:21:00
    • えっどゆこと? -- 2023-04-10 (月) 10:19:27
    • いや、日本訳だから当然でしょ。他にも「よもぎ」、「しだ」とかいるんだし -- 2023-07-12 (水) 20:33:56
  • 長すね彦もなんか好き -- 2023-07-20 (木) 21:49:04
  • コメントページ読むと他国語での翻訳状況とか入ってて興味深かったから、本文にその辺の話も盛り込んだらいいのかもと思った -- 2023-08-19 (土) 05:18:53
  • 響きは悪くないとアラゴルン自ら語っていましたが、馳夫はともかく「テルコンタール朝ゴンドール王国」は確かにカッコいいですね -- 2024-03-03 (日) 15:09:33
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