谷間の国の合戦†
概要†
カテゴリー | 歴史・事件 |
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スペル | Battle of Dale |
解説†
第三紀3019年(大いなる年)の3月14日から27日にかけて、谷間の国および山の下の王国がモルドールに臣従する東夷に攻撃された戦い。これに対して五軍の合戦は「最初の谷間の国の合戦」とも呼ばれる。
この戦いで谷間の国は蹂躙され、ブランド王とダーイン二世王が討死したが、谷間の国の人間およびドワーフはエレボールに籠城して持ちこたえ、最後には勝利を収めた。
参戦国、勢力†
戦況†
開戦に至るまで†
第三紀3017年、モルドールからの使者が山の下の王国のダーイン二世のもとを訪れ、あるホビットが盗んだ「小さな指輪」を取り返すことに協力するよう暗に脅迫してくる。五軍の合戦の一件以来ビルボ・バギンズとの友情があるダーインはこれを大いに憂慮し、使者に返答を与えなかった。この使者は谷間の国のブランドのもとも訪れる。
同時期、谷間の国の東境では東夷との戦争の気配が色濃くなりつつあった。
ダーインは、返答次第ではサウロンが東夷を動かして山の下の王国と谷間の国に攻撃を加えるであろうことを予見していた。そこでダーインはグローインとギムリを裂け谷に遣わしてビルボに警告を与えると共に、どう対処すべきかの助言をエルロンドに仰ぐ。
エルロンドの会議で明らかになったのは、サウロンが欲しがっているのが他ならぬ一つの指輪であり、戦は必定であるということだった。
合戦と包囲†
第三紀3019年3月14日、かねてから谷間の国の東境を脅かしていたサウロンの同盟者である東夷がカルネン川を渡って侵攻してくる。ブランドは抵抗したものの押し戻され、谷間の国に撤退せざるを得なかった。そこで谷間の国の人間とドワーフは協力して東夷を迎え撃つ。エレボールの山麓では激しい合戦が三昼夜に渡って行われた。
3月17日、エレボールの門の前でブランドは討死し、その亡骸を守ってダーイン二世も討死する。人間とドワーフはエレボール山中に籠城して東夷への抵抗を続けた。
3月25日、指輪所持者によって一つの指輪が破壊され、サウロンは滅びる。
3月27日、サウロンの没落と黒門の戦いにおける西軍勝利の報せがエレボールに届くと、籠城していたバルド二世とソーリン三世は一転攻勢に撃って出て、動揺をきたした東夷を打ち倒して勝利を収めた。
戦後†
東夷の生き残りは東に逃れ、二度と谷間の国を騒がせることはなかったという。
ブランドの後を継いだバルド二世と、ダーイン二世の後を継いだソーリン三世は、共に西方の王の庇護下に置かれた。
後になって谷間の国の合戦の報を聞いたガンダルフは、次のように述懐している。
「ソーリンが死んだ時、わしはたいそう悲しく思ったもんじゃ。そして今度はダーインがまたも谷間の国で戦って死んだという知らせじゃ。ちょうどわしらがここで戦っている頃のことじゃのう。これは重大な損失というべきじゃろうが、かれがあの高齢でエレボールの門の前でブランド王の亡骸の傍らに立ちはだかり、暗闇が襲うまで、人々のいうごとく力強くまさかりを揮うことができたとは、むしろ驚異ではないか。」
「お前さんたちが、ペレンノール野の大合戦のことを考える時は、谷間の国の戦いとドゥリン一族の武勇を忘れるんじゃないぞ。」*1
映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定†
作中では一切触れられていない。ただ映画『ホビット』制作にあわせ、コンセプトアートが描かれて公開されている。
コメント†
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