上級王 †
概要†
カテゴリー | 役職・組織・団体 |
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スペル | High King |
解説†
諸王の上に君臨する、より高位の王のこと。
エルフの上級王について†
ヴァンヤール族、ノルドール族、テレリ族にそれぞれ上級王がいて、諸王の上に君臨していた。初代はそれぞれイングウェ王(ヴァンヤール)、フィンウェ王(ノルドール)、エルウェ・シンゴルロ王(テレリ)。イングウェは全てのエルフの上級王でもあった。
ノルドールの王位はフィンウェから長男のフェアノールのものとなった。フェアノールの長男マエズロスは、中つ国でフィンゴンに救われたことの謝礼と、アラマンでの裏切りの謝罪として、王権をフェアノールの弟フィンゴルフィンへ譲った。フィンゴルフィンの次はその長男のフィンゴン、次が次男トゥルゴン、そして最後はギル=ガラドに継がれた。ギル=ガラドが中つ国における最後の上級王となった。
ドゥーネダインの上級王について†
ヌーメノールの没落を逃れたドゥーネダインは、中つ国にアルノール(北方王国)とゴンドール(南方王国)を建国したが、アルノールを治めるエレンディルがこれら亡国の民の王国全体の上級王であった。
最後の同盟の戦いでエレンディルが戦死すると、その長男イシルドゥルは父の跡を継いでアルノール王位(すなわち上級王位)に即くことを宣言したが、北方へ帰る途上あやめ野において頓死した。ゴンドールは年長のメネルディルが王となる一方、アルノールは幼年のヴァランディルが王となったことで、両国は実質的に別個の王国として分裂することになった。
しかしアルノール王が元来はドゥーネダインの上級王であったという事実は忘れ去られず、北方王国最後の王アルヴェドゥイはこの故事を示して空位となったゴンドールの王位を主張したが、時の執政ペレンドゥルらに拒否された。
南北両王国の統一が成し遂げられるのは、アラゴルン二世(エレッサール王)の即位を待つこととなる。
アルノールの上級王について†
アルノールはアルセダイン・リュダウル・カルドランの三国に分裂したが、アルセダインでは七代目の王アルゲレブ一世以降、ほかの二国ではイシルドゥルの血筋が絶えたことをもってアルノール全土の主権を主張し、名前の頭にAr-をつけるようになった。これも一種の上級王位と言える。
その他の用法†
『シルマリルの物語』ではフェアノールが長上王マンウェのことを「アルダの上級王(High King of Arda)」と呼ぶ場面がある。
『終わらざりし物語』「アルダリオンとエレンディス」において、ノルドールの上級王ギル=ガラドがヌーメノール王のタル=メネルドゥルへ宛てた親書の宛名は「アルメネロスの上級王(High King at Armenelos)」だった。
コメント†
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