ルーシエン

概要

カテゴリー人名
スペルLúthien
異訳ルシアン、ルシエン
その他の呼び名ティヌーヴィエル、美しきルシアン(Lúthien the Fair)
種族エルフシンダール)とマイアの血を引く
性別
生没年第一紀
シンゴル(父)、メリアン(母)
兄弟無し
配偶者ベレン
ディオル(息子)

解説

星々の時代シンダール・エルフの王シンゴルと、マイアメリアンの間に生まれた一人娘。ティヌーヴィエルと呼ばれる。中つ国のあらゆる者の中で、最も美しい存在といわれた(その姿は、彼女自身の子孫であるアルウェンに非常に似ていたという)。
ニフレディルの花は、ネルドレスの森にルーシエンが生まれた時に花開いたといわれる。

ルシアンほどの美しい乙女はこの世が始まって以来今まで一人もいないといわれている。その愛らしさは霧にとざされた北国の地を照らす星々のようであり、その顔にはきらめく光があった。*1

ベレンとの恋とシルマリルを求める旅路

ルーシエンは、ドルソニオンから脱出してドリアスに迷い込んだベレンと出会って恋に落ち、ベレンは彼女にティヌーヴィエルの名を与えた。だが人間を蔑視するシンゴルは、二人の結婚を認めて欲しくばシルマリルの一つを取ってくるよう、ベレンに要求する。そのためベレンは旅立ったが、彼がサウロンに囚われたことを知ったルーシエンは、ドリアスを抜け出してベレン救出に向かった。
途中ルーシエンはケレゴルムに騙されてナルゴスロンドに捕らえられるが、猟犬フアンに助けられて脱出。フアンと共にトル=イン=ガウアホスに向かい、サウロンと戦ってこれを撃退、ベレンを救出した。

ルーシエンは、シルマリル探索の旅を再開したベレンに同行する。彼女はベレンと共に、アングバンドモルゴスの王座の前まで行った。ルーシエンは歌によってモルゴスとその召使を眠らせ、その隙にベレンがモルゴスの鉄の冠からシルマリルの一つを奪った。
だが城門の前にいた目覚めたカルハロスにベレンが噛み付かれ、奪い取ったシルマリルはベレンの片手ごとカルハロスに食われてしまった。だがベレンとルーシエンはソロンドールに救助されてアングバンドから脱出し、傷とカルハロスの牙の毒によって命を落としかけたベレンをルーシエンは介抱し、命を救った。
ベレンとルーシエンはドリアスに帰還し、二人の偉業を知ったシンゴルは、ベレンとルーシエンの婚約を認めた。

ベレンの復活と二人の中つ国への帰還

しかし、ドリアスに襲来したカルハロスを狩るために出陣したベレンが死ぬと、ルーシエンも生身の命を捨てて中つ国を去る。彼女はマンドスの館ヴァラールに慈悲と憐れみを請い、自分のエルフとしての不死の命と引きかえにベレンを蘇らせてもらい、二人で中つ国に戻った。
ベレンとルーシエンは一度ドリアスでシンゴルに再会した後、トル・ガレンの地で夫婦として過ごした。この地で二人の息子ディオルが生まれている。

シルマリルの所有と二人の第二の死

シンゴルノグロドドワーフに殺され、略奪されたナウグラミーアに填め込まれたシルマリルをベレンが奪い返すと、彼はトル・ガレンのルーシエンのもとにこれを元に持ち帰る。こうしてルーシエンは新たなシルマリルの所有者となった。トル・ガレンの地は束の間ではあったが、シルマリルとナウグラミーアによって増したルーシエンの力によって、アマンと見紛う程に美しい地となったという。
だが生者必滅の中つ国の地には輝かしすぎる程に高められたルーシエンの力と美しさは、ベレンとルーシエンの命の終わりを早めたと言われる。やがて二人は共に死に、この世の彼方の境界を越えていったという。ルーシエンのみが、エルフの中でただ一人「本当に死んだ」(この世の圏外へ去っていった)とされている。

のちにベレンとルーシエンの運命は、レイシアンという歌に歌われることになった。

画像

アラン・リー作画によるルーシエン

コメント

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  • PJ版アルウェンはこの人のイメージ? -- 夢喰い魚
  • ルーシエンとアルウェンはそっくり。アルウェンはエルロンドをそのまま女にしたような感じ。エルロンドとエルロスは双子。要するに、ルーシエンに似た方が、他に3人もいらっしゃるんですねぇ。なかなか凄い話。 -- Windy
    • エルロンドとエルロスが似ていたという説はどこにも書いてありませんでしたが?(エルロンドの息子たちにはその描写あり) -- ハルバラド
      • よくわからんが、双子=似ているなのでは? -- 原作は読んでません
      • なぜか人口に膾炙していますが、エルロンドとエルロスが双子との記述はないようです。 -- 2009-08-04 (火) 02:09:00
      • カストルとポルックス(一方は神、もう一方は人間、の双子)からの連想でしょうか。 -- 2010-12-04 (土) 18:02:20
      • 二人は双子でしょう。HoMEで twin と書かれているようですし。ただ、邦訳だけだと混乱しますね。なぜなら、追補編ではエルロスが兄と書いてあるのに、シルマリルではエルロンドが兄と書いてあるから。でも実は、原著では brother としか書いてなくて、elder とも younger とも書いてない。 -- 2012-04-23 (月) 21:18:26
    • シンゴルはテレリ族だから銀髪、メリアンは不明としても、アルウェンのように黒髪ではないでしょう。 -- 2010-12-04 (土) 17:59:19
      • マイアのメリアンの血を引いていますから純血のテレリではありません。 後のアルウェンがルーシエンに似ていると自他共に認めている訳ですから。 メリアンが黒髪の女性の姿をとっていれば、ルーシエンもエルフの父よりも母の影響を強く受け継いだことでしょう。 -- 2012-01-15 (日) 20:02:04
      • シルマリルの中に、「髪は宵闇のように黒かった。」とありました。目は灰色らしいです。 -- 2013-05-02 (木) 23:14:32
  • 追補版の「アラゴルンとアルウェンの物語」に、始めてアルウェンに会ったアラゴルンがアルウェンを「ティヌヴィエル! ティヌヴィエル(ルーシエンの別名)」と呼びかけ、アルウェンが「なぜその名で呼ぶのですか?」と尋ねるとアラゴルンは「ルーシエンだと思ったのです」と答える。それに対してアルウェンは「そうおっしゃる方はいままでにも大勢おいでです」と答えている。アルウェンは自他ともに認めるルーシエン似の「中つくにのあらゆる者の中で、最も美しい存在」だったのでしょう -- 原作好き 2007-07-11 (水) 20:22:25
  • 原作だとルーシエンが「動」、アルウェンは「静」って感じだね。映画ではアルウェンがルーシエン化したが(笑) -- 2007-07-18 (水) 02:10:42
  • なんだかシルマリル奪還って、ベレンよりもルシエンが活躍しているようにしか思えない。 -- 2007-12-13 (木) 03:04:15
    • 同感です。べレンがしたのはシルマリルを抉り取ってモルゴスを起こしただけとしか・・・。 -- 惟 2009-08-26 (水) 22:34:38
      • ルーシエンへの愛のため、彼女を置いて一人死地に向かったベレンの勇気が、ルーシエンの中のマイアの力を呼び起こしたわけなので、ベレン抜きであの偉業は成し得なかったわけです。まぁ、要は「恋人達の愛」の力ですよ。どちらか一人だけの力、ではなくてね。ラブラブ天○拳。 -- 2009-08-27 (木) 08:33:39
      • ベレンとルーシエンが手に手をとってモルゴスの目の前で踊り叫ぶ。「ラブラブ○驚拳!!」 …ないわー、ないわー。 -- 2013-05-06 (月) 12:37:06
      • 「このバカ婿がぁ~!」 -- 2016-04-16 (土) 08:25:37
      • >ベレンよりもルシエンが活躍しているようにしか思えない  はあ? -- 2017-04-20 (木) 21:33:37
      • つまらん事に何喧嘩腰になってんの -- 2017-04-20 (木) 21:59:00
    • ルーシエンの歌の能力は凄まじいものがありますね。 サウロンはおろか、モルゴスまで眠らせてしまうのですから。 彼女の能力をうまく活用すれば、モルゴスに対する最終兵器になりえたかもしれませんね。 -- 2012-01-15 (日) 19:57:24
      • 歌と言うよりも彼女の口から発せられる言葉自体に力があったのかもね。 脅しの言葉を投げかけられたサウロンはアングバンドに戻らず、ドルソニオンに引きこもってしまうし、自分の歌を聴けとモルゴスに言ったら素直に従ってしまうし。 少なくとモルゴスに組している者に対しては言葉の拘束力は絶大である。 -- 2012-01-15 (日) 20:49:36
      • サウロンも後でしまったと思っただろう。 その時点で逃走したとしても自ら、アングバンドへ向かって、急を知らせれば済む話だし、ミナス・ティリスも別に攻められて奪われたわけじゃないから、知らせた後、戻れば済む話。 早い話、ルーシエンの言葉によって、惑わされ闇雲に逃げ回った為にシルマリルを奪われる結果につながった事を主のモルゴスに責められるのを恐れて、アングバンドに戻れなかったのだろう。 後のサルマンも言葉に力があったが彼女に比べれば児戯に等しく思える。 -- 2012-01-16 (月) 21:26:41
      • サウロンはメリアンと魔術・意志で競ってた程の力の持ち主なのにねぇ。その娘に敗れてしまうとは、愛の力は偉大ということなのかねぇ。 -- 2012-01-17 (火) 00:06:58
      • 愛の力というよりは、教授の思い入れの力といった方が・・・・・・。 -- 2012-03-05 (月) 18:04:10
      • つかモルゴスが本格的に活動開始したのって、おっかない(笑)ルーシエンがいなくなったからだったりして・・・ -- 2013-01-18 (金) 01:41:08
    • 元祖女勇者?愛と勇気の美少女戦士?恋人救出の為に数々の苦難を乗り越えサウロンにまで勝っちゃうなんて姫様強ええ・・・!(゚Д゚ ;)やはりいつの時代も恋する乙女は最強ですなw -- 2013-01-15 (火) 20:04:36
      • 女は怒らせると怖いと... -- 2013-01-15 (火) 23:36:33
      • 女子力(チート) -- 2015-04-04 (土) 23:07:45
    • そうか? 人間とエルフが協力しあってこその偉業だったろう、そもそもベレンの存在・行動ぬきでは始まらなかったと思うんだが、表面的な部分でのみ語られるのは残念だが。 -- 2016-04-16 (土) 14:11:27
  • 誰か、この人の身長について言及されている箇所をご存知の方は居られませんでしょうか?(中つ国の存在として最も丈高きシンゴル王の娘で、その後の背の高いヌメノール人の祖となった彼女の背丈も相当高いと想像できますので……ベレンとの身長差はどれくらいだったか知りたいのです) -- 「ど」の字 2008-10-22 (水) 10:30:50
    • 丈高きというのは「偉大な」とか「目立っていた」とか文章上の一表現ではないかなと自分は思います。 -- 2012-08-06 (月) 19:08:17
    • トールキン夫妻の身長差を調べましょう(笑)…冗談はさておき意外と小柄だったかもしれませんよ。少なくとも髪の色はお父上譲りではなかったようですし -- 2015-04-05 (日) 21:23:34
  • ルーシエンってエルフなのかマイアなのか分からん。エルロンドみたく、どちらの種族になるか選択する必要は無かったのかな? で、最後は人間として死んだの? -- 2012-08-02 (木) 22:22:25
    • 半エルフ半マイアというところでしょうか。ベレンの為に躊躇なく人間になる道を選んだと思います。そして、人間として死んだんじゃありませんかね。でなかったらマンドスを歌で説得下尾下 -- 2012-08-02 (木) 23:43:28
    • ルーシエンは本文中エルフ扱いになってますね。思うに、マイアのメリアンはシンゴルと結婚するにあたりエルフ様の肉体を纏っていた可能性が高いでしょうから、ルーシエンは少なくとも肉体的には完全にエルフだったのだと思います。エルの長子/乙子の関係にあるエルフと人間とは違い、アイヌアはまた別枠でしょうから、混血してもアイヌアの運命に引き込まれたり選択の余地が生じたりはしないのではないかと。 -- 2012-08-07 (火) 04:13:56
  • 長く伸ばした髪をロープ代わりにするのはきっとラプンツェルが元かも。でもルーシエンは王子様の帰りを待たずに自力で塔から降りて王子を追っかけ、自分が魔王と戦う(しかも勝ってる)行動派の現代ヒロインに近い姫でした(苦笑) -- 2014-04-08 (火) 16:45:19
    • 是非とも映像でみたい内容だw -- 2016-08-12 (金) 16:48:42
  • とりあえずなんでも歌って解決する人。--トミー -- 2015-11-02 (月) 13:40:45
  • メリアンの妊娠・出産が想像できん。個人的に、ルシアンの誕生シーンはかぐや姫みたいな感じだと思ってる。 -- 2017-06-10 (土) 13:00:50
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*1 指輪物語 旅の仲間 上』「十一 闇夜の短剣」 アラゴルン二世の言葉

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Last-modified: 2017-06-10 (土) 13:00:50 (404d)