• この項目はフーリン・サリオンの妻、モルウェン・エレズウェン(Morwen Eledhwen)について解説しています。
  • ローハンの王センゲルの妻であるロスサールナッハのモルウェン(Morwen of Lossarnach)についてはモルウェン(センゲルの妻)を参照してください。
  • ゴンドールの執政オロドレスの姉妹であるモルウェン(Morwen)についてはモルウェン(オロドレスの姉妹)を参照してください。
  • 映画『ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔』オリジナルの登場人物モルウェン(Morwen)については、モルウェン(エオサインの母)を参照してください。

モルウェン

概要

カテゴリー人名
スペルMorwen
その他の呼び名エレズウェン(Eledhwen)、ドル=ローミンの奥方(Lady of Dor-lómin)
種族人間エダイン
性別
生没年第一紀
バラグンド(父)
配偶者フーリン
トゥーリン(息子)、ラライスニエノール(娘)

解説

ベオル家バラグンドの娘。ハドル家の族長フーリンの妻で、トゥーリンラライスニエノールの母。リーアンの従姉妹。
その美貌からシンダール語で「エルフの輝き(Elfsheen)」の意であるエレズウェンと称され、古の人間の女の中で最も美しかったと言われている。

モルウェンは黒髪で丈高く、そのきらめく眼差しと美しい顔立ちゆえに、人々はエレズウェン、すなわちエルフの美と呼んだ。ただしかの女にはいくぶん厳格な気質と尊大なところがあった。ベオル家にふりかかった苦難の歴史がかの女の心を暗いものにしていた。*1

ドル=ローミンの奥方

ダゴール・ブラゴルラハドルソニオンベオルの族が追い散らされた時、エメルディアに指揮されてリーアンらと共にドル=ローミンに逃げ延びる。
その地でフーリンと結婚し、やがてトゥーリンラライスを産んだ。だがラライスは三歳の時に疫病で死に、夫フーリンはニアナイス・アルノイディアドに出陣したまま行方知れずになった。

ニアナイスの後、ヒスルムには東夷がやってきてハドルの族の生き残りは迫害されるようになるが、モルウェンはその威厳と美しさから東夷に恐れられ、手出しされなかった。しかし彼女らの生活は貧しく、東夷のブロッダの妻になっていたアイリンに援助されながら暮らしていた。
他の子供のように、トゥーリンも東夷の奴隷として奪い去られることを恐れたモルウェンは、庇護を求めて彼をドリアスに送り出す。その後、フーリンとの間に身篭っていたニエノールを出産した。

シンゴルはモルウェンとニエノールもドリアスに移住するよう勧めたが、モルウェンはフーリンと暮らした家を去ることを望まず、代わりにハドル家の家宝である龍の兜を迎えの使者に預けて送り返した。とはいえはじめの内はドル=ローミンとドリアスの間を足しげく使者が行き来し、母娘と息子の近況を互いに伝え合った。
だがそれも北方の情勢が悪化したことで途絶えるようになる。

トゥーリンを探しての放浪

その後情勢がいくらか好転したことで、モルウェンは成長したニエノールと共にドリアスに逃れることができた。だがその時すでにトゥーリンはドリアスを出奔し行方知れずになっていた。実は北方の情勢が好転したのはナルゴスロンドモルメギルとなったトゥーリンの活躍によるのだが、そのことは後になるまでドリアスでは知られなかったのである。
モルウェンとニエノールは、そのままシンゴルメリアンの客となってドリアスに留まっていた。だが、やがてモルゴスの軍の襲撃によって滅亡したナルゴスロンドを逃れた遺民の口から、モルメギルこそトゥーリンであったことが明らかとなる。

するとモルウェンは物狂いのようになって、シンゴルとメリアンの制止を振りきり、トゥーリンを探しに出奔。彼女を連れ戻すためマブルングらの一行が派遣されたが、その中には兵士に変装したニエノールもいた。モルウェンもニエノールもあくまでトゥーリンを捜すという考えを変えようとせず、説得を諦めたマブルング一行は、トゥーリンの消息を求めてそのままナルゴスロンドへ向かった。
だがナルゴスロンドの廃墟に巣食うグラウルングは一行の接近を察知しており、一行はアモン・エシアでグラウルングの襲撃を受けてちりぢりとなる。

モルウェンも行方不明となり、以後その消息はドリアスにも全く伝わらなかった。だが、物狂いとなった彼女はその後もずっと荒野を放浪していた。

再会と死

の蔭に婦人が一人、膝を抱えるように背を屈めて坐っていた。フーリンが無言のまま傍らに立つと、かの女はぼろぼろの頭巾をずらして面を上げた。白髪の老女であったが、その目は突然、かれの目をまっすぐに見た。そしてかれには、かの女が分かった。なぜなら、その二つの目には狂気じみた光と恐怖の色が湛えられていたが、遠い昔、かの女に、古の人間の女の中で最も誇り高く、最も美しいエレズウェンの名を得さしめた眼の光が、今もそこにきらめいていたからである。*2

最後にフーリンアングバンドより釈放され、トゥーリンニエノールの墓石が築かれたカベド・ナイラマルスに辿り着いた時、そこにモルウェンがいた。二人は不運なる者たちの墓石の前で再会したが、モルウェンは子供たちがどのように再会したかは知らず、フーリンもあえてそれを語らなかった。フーリンが看取る中、日没とともにモルウェンは死んだ。

彼女はフーリンによって、トゥーリンとニエノールの墓の西側に葬られ、墓石にモルウェンの名が付け足された。カベド・ナイラマルスはベレリアンドの崩壊の後も海上に残され、トル・モルウェンという島になったという。

コメント

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  • 王家の一員らしく、毅然としていて強い女性。でも、この方がここまで自他に厳しくなければ、トゥーリンももう少し素直な性格に育っていたのではと思います。 -- 風花
    • かもね。 -- 2010-01-02 (土) 18:30:28
    • そしてモルゴスに屈するんですか -- 2017-07-09 (日) 12:19:50
  • トゥーリンは顔も性格もモルウェンに似ていたようだ。 -- 2010-01-13 (水) 15:54:17
  • 最期に家族全員揃ったのがせめてもの救いでしたね(´;ω;`) -- 2015-07-18 (土) 17:49:46
    • だな -- 2017-07-09 (日) 15:14:32
  • フーリンが彼女に最後に寄せた言葉が -- 2017-07-09 (日) 12:18:07
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*1 終わらざりし物語』「ナルン・イ・ヒーン・フーリン
*2 シルマリルの物語』「クウェンタ・シルマリルリオン第二十二章 ドリアスの滅亡のこと」

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Last-modified: 2017-07-09 (日) 15:14:32 (407d)