ブランディル†
概要†
カテゴリー | 人名 |
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スペル | Brandir |
異訳 | ブランディア |
その他の呼び名 | |
種族 | 人間(エダイン) |
性別 | 男 |
生没年 | 第一紀(465)~†(499)(享年34) |
親 | ハンディル(父)、ベルディス(母) |
兄弟 | なし |
配偶者 | なし |
子 | なし |
解説†
ハレスの族の族長ハンディルの息子。幼少時の事故が原因で片足が不自由だったことから跛者と呼ばれた。大人しい気質で、金属より森を愛し、植物の知識を好み、癒しの術に秀でていた。
『The War of the Jewels』によると、母はベオル家のベルディス。名は同名の伯父ブランディルに由来する。
父の戦死後、跡を継いでブレシルのハレスの族の族長となる。ブランディルは戦うことよりも隠れることに一族が生き残る望みを繋いでいた。
当時ハレスの族は相次ぐ戦いの結果人数が減少し、アモン・オベルの山頂に防御柵で囲われた集落を築いて暮らすようになっていた。その地は族長である彼の名からエフェル・ブランディルと呼ばれた。
フィンドゥイラスの死を知ってハウズ=エン=エッレスで絶望のあまり失神したトゥーリンをドルラス達がエフェル・ブランディルに搬送して来ると、ブランディルはトゥーリンが禍をもたらす者であることを予知しつつも彼を手当した。回復してトゥランバールを名乗るようになったトゥーリンがオーク退治で活躍すると、ブランディルは民の信望を彼に奪われた。
ハウズ=エン=エッレスで行き倒れになっていたニーニエル(ニエノール)をトゥーリンが発見して連れて来ると、ブランディルは彼女を癒し、愛するようになった。だがニーニエルはブランディルを兄と呼んで慕いはしたが、心はトゥーリンに向けられていた。やがてニーニエルがトゥーリンに求婚されると、トゥーリンを恋敵と思う気持ちからではなく、彼の背負う不吉な宿命を予知していたがゆえに、ニーニエルにトゥランバールがフーリンの息子トゥーリンであることを明かし、結婚を思いとどまるよう助言した。この時ニーニエルは渋々助言に従ったが(トゥーリンはニーニエルからブランディルの助言を知り、機嫌を損ねた)、再度トゥーリンから求婚されると結局は受け入れて二人は結婚した。
後にトゥーリンがブレシルを襲撃しに来たグラウルングとの戦いに出て行き、ニーニエルもその後を追うと、ブランディルは自らの民を見捨てて彼女の後を追った。
ブランディルはニーニエルを追ってカベド=エン=アラスに辿りつき、グラウルングとトゥーリンの死を知る(実際にはトゥーリンは生きており、気を失っていた)。そこでニーニエルは自分の正体(フーリンの娘ニエノールであること)と、トゥーリンが実の兄であったことを知り、ブランディルの制止を振り切って、彼の目の前でテイグリン川に身を投げた。ブランディルは事の顛末を知らせる為、民が待っているネン・ギリスへ向かうが、その道中でドルラスに出会った。ドルラスは戦いに消極的なブランディルを罵って、トゥーリンのグラウルング退治に同行したのだが、テイグリン川の流れに怖気づき、ずっと森に隠れていたのだった。ブランディルはドルラスと口論となり、殴りかかってきた彼を斬り捨てた。
ブランディルはネン・ギリスで待っていた民に、自分が目撃した悲劇的な顛末を告げたが、そこに目が覚めたトゥーリンが現れた。トゥーリンはニーニエルが実の妹ニエノールであったことを認められず、ニーニエルの死は彼女のことで自分を妬んでいたブランディルのせいだと思い込もうとして彼を罵り、対するブランディルはグラウルングの最期の言葉を引用してトゥーリンを禍をもたらす者と言い返した。そのためブランディルは激昂したトゥーリンによってグルサングで斬り殺された。
コメント†
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