フロド・バギンズ

概要

カテゴリー人名
スペルFrodo Baggins
その他の呼び名指輪所持者
種族ホビット
性別
生没年第三紀2968年(ホビット庄暦1368)~不詳
ドロゴ・バギンズ(父)、プリムラ・ブランディバック(母)、ビルボ・バギンズ(養父)
兄弟なし
配偶者なし
なし

解説

指輪物語』の主人公のホビット指輪所持者

ドロゴ・バギンズプリムラ・ブランディバックの息子として生まれるが、幼い頃に両親を亡くし、叔父である袋小路屋敷ビルボ・バギンズの養子となった。ビルボの影響であろう、フロドはエルフの話や冒険の話などを好んでいた。ビルボからエルフ語も少し教わるなど、ホビットにしてはかなりの博学である。彼の仕事が何だったのかについての言及は無いが、バギンズ家は恐らく袋小路屋敷近辺の地主だったのではないかと推察される。

ビルボ111歳の誕生日の日、彼が姿を消すと、袋小路屋敷など彼の残した全ての遺産(一つの指輪も含まれていた)を相続する。こうして彼は指輪所持者となった。

指輪物語』におけるフロド・バギンズ

第三紀3018年4月、ビルボが残していった指輪が一つの指輪であることをガンダルフによって明かされると、フロドは指輪とホビット庄を守るため、指輪を持って裂け谷へ避難することにする。
フロドは、自分がホビット庄を離れることを秘密にするため、袋小路屋敷をロベリア・サックビル=バギンズに売却。ホビット庄の東の境にある堀窪に家を買ってそこに引っ越したように見せ掛け、それからひとりで旅立とうとしていた。
だがこの計画は、自分の庭師であるサムワイズ・ギャムジー(サム)、親戚のペレグリン・トゥック(ピピン)メリアドク・ブランディバック(メリー)フレデガー・ボルジャー(でぶちゃん)に知られてしまう。フロドは断り切れず、サム、ピピン、メリーと共に9月、裂け谷へ向けて出発した(でぶちゃんは堀窪に残り、フロドがあたかもそこにいるかのように振る舞う役を引き受ける)。
フロドたち一行は、既に黒の乗手が自分たちを追跡していることを知ると、これをまくため街道を使わず古森を突破しようとする。危うくその地で遭難しかけたが、トム・ボンバディルの助けによってどうにかブリー村へ抜けることに成功した。
ブリー村ではフロドたちは、馳夫(アラゴルン)に出会い、彼の案内で旅を続ける。その途中でフロドは黒の乗手に襲われ、モルグルの刃で刺されてしまった。だがフロドたちはどうにか裂け谷へと辿り着き、傷はエルロンドによって癒される。

「最後の憩」館にて開かれたエルロンドの会議にて、一つの指輪を滅びの山に持っていって破壊するということが決定されると、フロドはその任務を自ら引き受ける。そのため12月、フロドは指輪の仲間と共に裂け谷を出発した。
一行は旅の途中で、ガンダルフを失う。さらにボロミアが指輪の魔力に屈してフロドから一つの指輪を奪おうとすると、仲間を旅の危険や指輪の危険から守るため、彼らと別れて一人でモルドールへ行こうとする。ところがサムだけはフロドの心を読み、フロドについてくることになった。

フロドとサムは2人で旅を再開するが、その途中で彼らはゴクリに遭遇。フロドは、ゴクリにモルドールまでの道案内をさせることにする。途中まではフロドに従って道案内をしていたゴクリだが、結局ゴクリはフロドたちを裏切る。その結果、キリス・ウンゴルにてフロドはシェロブに襲われ、倒れてしまった。
その後フロドはサムに救出され、滅びの山への旅を再開。それまで、指輪を破壊しなければならないという強靱な意志の元に旅を続けていたフロドだが、次第にその精神は指輪に蝕まれてゆく。やがて、ついに滅びの罅裂に到達したフロドだが、この時一つの指輪の魔力に屈し、指輪を破壊することを止め、自分のものにすると宣言。その時、指輪を奪おうと襲いかかってきたゴクリともみ合いになり、その拍子に一つの指輪はゴクリもろとも滅びの罅裂へと落下。こうして3019年3月25日、一つの指輪は破壊された(このとき、フロドの右手の中指は一つの指輪ごとゴクリによって食いちぎられたため、後に「9本指のフロド」と呼ばれるようになった)。
これと共に滅びの山が噴火するが、フロドとサムは大鷲によって救出される。フロドの傷はアラゴルンによって癒されて、フロドとサムはコルマルレンの野で栄誉礼を受ける。その後フロドはミナス・ティリスで行われたエレスサール王(アラゴルン)の戴冠式と結婚式に参加。またフロドは、アラゴルンと共に中つ国に残る決心をしたアルウェンより白い宝石を譲り受けて、かつて一つの指輪を首にかけていたのと同じように、終始身につけるようになる。またそれと同時にフロドはアルウェンより、西方へと去る恩寵を譲り受けた。

その後フロド達は、裂け谷を経由して、3019年10月末にホビット庄へと帰郷した。当時ホビット庄は、サルマンとその手下のごろつきによって支配されていたが、フロドはサム、メリー、ピピンとともに、サルマンたちを追放するためのホビットの反乱を指揮する(だがフロドはあまり目立たないように行動し、むしろ血気にはやるホビットたちを抑制する立場だった)。彼らはサルマンとその手下を、ホビット庄から駆逐した。

庄長である小足家のウィルは、サルマンの手下によって監禁され衰弱していたため、フロドは庄長の助役を一時引き受ける。ホビット庄の復興が進むとフロドは、サム及びサムと結婚したローズ・コトン袋小路屋敷に迎え入れる。一方でフロドは静かな暮らしを望み、その中で西境の赤表紙本の執筆を続ける。

そんな中フロドは、モルグルの刃による傷、シェロブによる傷、一つの指輪を失った事による傷と喪失感に苦しめられ、特に毎年、それぞれの事件が起こったのと同じ日に臥せっていた。
もう中つ国で癒しは得られないと悟ったフロドは第三紀3021年9月29日、西境の赤表紙本や袋小路屋敷、その他一切の財産をサムに譲ると、サム、メリー、ピピンに見送られ、ガンダルフやエルロンドガラドリエル、そしてビルボたち他の指輪所持者と共に、灰色港より西方へと去った。

血縁関係について

ビルボとの関係は、厳密には「叔父」ではなく、「フロドの母の、母方の従兄弟がビルボ」、またフロドの父方から言えば「フロドの父の、父方のはとこがビルボ」という関係になる。ビルボより78歳の年少。

映画『ロード・オブ・ザ・リング』における設定

俳優イライジャ・ウッド
日本語吹き替え浪川大輔

画像

アラン・リー作画によるフロドとガンダルフ アラン・リー作画によるフロド、サム、ゴクリ

コメント

最新の6件を表示しています。 コメントページを参照

  • 指輪を捨てるために滅びの山を登る場面は涙が止まりません。フロドの苦しみはフロドの視点ではほとんど書かれず、それを見つめるサムの視点で、私たちはそれを知ります。それから、何と言ってもイライジャ・フロド。『ロード・オブ・ザ・リング』を見終わった今となってはもう、フロドはイライジャ意外には考えられない! -- HISA
  • 冒険を夢見るところなど、ホビットとして見れば変人。また、「この茸は全部わたしのものだ!」などと、強欲というか、ちゃっかりしたところも見られる。 -- 05 2007-10-15 (月) 00:42:44
    • その茶目なところも、ホビット庄に帰還して落ち着いたあとは静かな諦観と寂しさに変わっていった。もうすぐ物語が終わることを何にも増して象徴しているようで、胸が痛みました。 -- 2008-01-16 (水) 23:49:11
  • 原作にせよ映画にせよ、ホビット族の勇気が霞むほどの強い精神力! -- ポロミア 2008-03-05 (水) 11:09:02
  • フロドのことをチキンとか、誤解して良く思わない人がいて歯がゆい。精神的な貢献が大部分な為に映像に表れることがなくてフロドのやったことの大きさを知る人が少なくて悲しいです。サムもホビット庄での彼の扱いでは、同じように歯がゆかったのでしょうね。 -- 2008-03-18 (火) 13:18:38
    • 同感同感、サムワイズ殿の決断からサムが指輪をはめるところをしっかりと描いていれば、フロドがどんな重荷を背負っていたのか分かるのに。そしてそれだからこそ『旦那を背負って差し上げる』シーンも生きてくるのに……。映画ではあのあたりがカットされすぎてて哀しいです。アラゴルンよりもレゴラスよりも注目に値する英雄なのに。 -- 2008-11-27 (木) 18:26:56
  • サムへの別れの言葉が胸を打ちます。あんなに切ないセリフはそうそう無いです。原作読了のあと、なんだか自分も中つ国、現世に残された気分がしばらく続きました。 -- 2009-04-19 (日) 00:52:59
  • サム・ピピン・メリーのように「成長していく主人公・英雄系」というよりは、「自己犠牲と慈愛の象徴・一身に苦難を背負う聖者」的な部分が大きい。 ボロボロになって世界を救った後、最後はフロド自身への救済で終わるあたり、読者的にとても安心できた。 -- 2009-05-20 (水) 16:55:45
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Last-modified: 2009-05-20 (水) 16:55:45 (184d)