フィンゴルフィン

概要

カテゴリー人名
スペルFingolfin
その他の呼び名フィンウェ・ノロフィンウェ(finwé ngolodh finwë)
北方王国の王(King of the North)
種族エルフノルドール
性別
生没年~†第一紀455年
フィンウェ(父)、インディス(母)
兄弟フェアノール(異母兄)、フィンディス(姉)、イーリメ(妹)、フィナルフィン(弟)
配偶者アナイレ?
フィンゴン(息子)、トゥアゴン(息子)、アレゼル(娘)、アルゴン*1(息子)

解説

ノルドール上級王
第2代
フェアノール
-20 ~ -4
第3代
フィンゴルフィン
第一紀-4 ~ 455
第4代
フィンゴン
455 ~ 473

フィンウェの次男でフィナルフィンの兄。フェアノールの異母弟。フィンゴントゥアゴンアレゼルの父。リンギルの使い手。ノルドールの中で、不動の心と剛勇において最も優れていたと言われる。クウェンヤでの名はフィンウェ・ノロフィンウェで「賢きフィンウェ」の意であり、フィンゴルフィンはこれをシンダール語にして縮めたものである。*2

フェアノールの異母弟として

彼と異母兄のフェアノールは、メルコールの流言によって不信を煽られ対立し、フェアノールはフィンゴルフィンに剣を向けた咎でヴァラールによりティリオンを追放された。だがフィンゴルフィンはマンウェの祝宴に呼ばれた日にフェアノールと再会した際、マンウェの玉座の前で「兄(フェアノール)を許し、一切の不満を忘れて、彼が先に立って導くなら自分はその後についていく」という誓言を立て、フェアノールがこれを受け入れたことで一応は和解した。だが結果的にこの誓言によって、フィンゴルフィンは過酷な運命に縛られることとなった。

二つの木がメルコールとウンゴリアントに枯らされ、フォルメノスフィンウェが殺されてシルマリルが奪われた後、父を殺された復讐とシルマリル奪還を誓ったフェアノールに半ば強引に連れられて、フィンゴルフィンもアマンから出発した。その道中フェアノールに裏切られ、船を焼かれてアラマンに置き去りにされながらも、ノルドールの大部分を率いてヘルカラクセの海峡を横断し、中つ国への過酷な旅を果たした。

中つ国におけるノルドールの上級王として

フィンゴルフィンの中つ国到着以前に、ダゴール=ヌイン=ギリアスフェアノールは戦死していた。太陽の出現に動揺したモルゴスの手下がアングバンドの地下に隠れ潜んでいる間に、フィンゴルフィンは自らの軍勢を率いてアングバンドの城門の前まで進軍し、モルゴスに挑戦を呼びかけた。だが彼はモルゴスの策略に嵌ることはなく、すぐに兵を退いた。その後フィンゴルフィンの長男フィンゴンに救出されてサンゴロドリムから生還したマイズロスが、アラマンでの裏切りの謝罪としてノルドールの王権をフィンゴルフィンに譲渡したため、フィンゴルフィンが中つ国におけるノルドールの上級王となった。フィンゴルフィンはヒスルムを領国として、エイセル・シリオンの砦から仇敵モルゴスと対した。
ダゴール・アグラレブの後はアングバンド約400年の間包囲し、エダインベレリアンドに来住した時には全ノルドール族の王として彼らに歓迎の使者を送った。これによってエダインの多数の若者たちがノルドールの王侯貴族に仕えるようになった(ハドルの族の祖マラハの息子マラハもその一人)。後にフィンゴルフィンは息子フィンゴンの所領だったドル=ローミンハドルに与えた。

第一紀455年のダゴール・ブラゴルラハによりアングバンドの包囲は破られ、ベレリアンドは焼き尽くされた。これに怒ったフィンゴルフィンはロハルロールに跨って単身アングバンドの城門に向かい、モルゴスを臆病者とののしり一騎打ちを挑んだ。挑戦に応え、グロンドを手に現れたモルゴスにフィンゴルフィンは自らの剣リンギルで七つの傷を負わせるが、躓いて仰向けに倒れたところをモルゴスに踏みつけられ、最後の一撃で自分の首を踏みつけているモルゴスの左足に深手を負わせて討ち死にした。アングバンドの城門での決闘をエルフたちはその悲しみの深さから歌にすることはせず、オークたちも誇りにはしなかった。
フィンゴルフィンの遺体はソロンドールによってゴンドリンの北側の山の頂に運ばれ、トゥアゴンがその上に高い石の塚(cairn)を築いて葬った。

フィンゴルフィン王家 (House of Fingolfin)

フィンゴルフィンとその息子たちの一族はフィンゴルフィン王家と呼ばれ、ノルドール上級王の位はフィンゴルフィンの死後もその息子たちが受け継いだ。
フィンゴルフィンから上級王の位を継承した長男フィンゴンニアナイス・アルノイディアドで戦死した後は、その弟トゥアゴンが継承し、ゴンドリン陥落によるトゥアゴンの死後はフィンゴンの息子エレイニオン・ギル=ガラドノルドール中つ国における最後の上級王となった(ただしギル=ガラドの血筋には異説もある)。

またフィンゴルフィンの血統は、彼の次男トゥアゴンの娘イドリルが、エダインハドル家の出身であるトゥオルと結婚し、ヌーメノールの王家の祖であるエアレンディルの母となったことで、人間ドゥーネダイン)の王統へと伝えられた。

画像

ジョン・ハウ作画によるフィンゴルフィンとモルゴスの一騎打ち

コメント

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  • 息子や姪と違って、誓言に縛られてたのと自分の民が心配なのとで、半ば嫌々中つ国に行ったんでしたっけ。それで船焼かれるとか兄弟運に恵まれないにも程がある -- もも 2010-09-10 (金) 19:51:13
  • アングバンドの最奥にあるモルゴスの玉座にまでフィンゴルフィンの罵声が響いたそうだから、騒音おばさんも真っ青の轟音の喉の持ち主。 -- ピーチ番頭 2010-12-26 (日) 20:13:32
    • 凄まじい罵声のおかげで、アングバンドそのものが崩壊しそうになったから、モルゴス自ら御出座するしかなかったのかもね。 -- カンナ 2010-12-27 (月) 09:45:00
    • その大声が届いたおかげでソロンドールが駆けつけてきてくれたわけか。 しかし、到着した頃は手遅れだったけど・・・・ -- 2010-12-27 (月) 10:59:41
    • その声を武器に使えば、モルゴスを倒せただろうに。 体格差があんのに剣での勝負にこだわるから -- けつ 2010-12-27 (月) 16:12:50
    • いやいや、その罵声を有効活用すれば、モルゴスもろともアングバンドを崩壊させることができたのにな。 -- 2011-01-18 (火) 16:29:13
    • 音声攻撃となるとやはりマグロールも頑張ってみればよかったのに、と思ってしまう。 -- 2013-08-11 (日) 20:38:10
      • フィンゴルフィンとマグロールのノルドール二大パワーボイス攻撃で崩壊するべレリアンド -- 2013-08-12 (月) 02:49:03
      • フィンロドが呪歌合戦である程度サウロンに渡り合っていただけに有効そう・・・に思いましたが、フィンゴルフィンにマグロール、フィンロドが揃っていても激怒モードのウイネンには対処しようがなかったんですよね・・・。 -- 2014-12-25 (木) 22:53:38
      • え、何言ってんの? フィンゴルフィンとフィンロドはヘルカラクセ経由の徒歩だから船で海は渡ってないぞ。 -- 2014-12-26 (金) 02:27:58
      • ウイネン襲撃の時点ではフィンゴルフィン達が海岸線を進んで、フェアノール一派がそれに合わせて海岸に沿って航海していた・・・と解釈していたので、一緒に嵐に巻き込まれたり船が海岸に逃げようとする程度には距離が近かったのでは?と考えてしまいました。 -- 2014-12-26 (金) 07:35:43
      • ああそうか、襲撃時点を勘違いしてたみたい、ゴメンね。 -- 2014-12-26 (金) 09:46:43
      • ↑×4 ネタにマジレスするのもなんだけど、呪歌と大時化じゃ質が全然違うから対処できなくても仕方がないんじゃないの。激怒モードのウイネンが歌や声の大きさで勝負仕掛けてきたりすれば、また話は別かもしれんし。 -- 2014-12-29 (月) 21:04:58
      • ↑×5フェアノール一党とフィンゴン率いるフィンゴルフィン軍勢の第一陣によって同族殺害が行われ、船出したところをウイネンに襲撃されたので、その時音波攻撃できそうなのはマグロールしかいませんな・・・つーかまあ歌や大声で嵐をどうこうできるもんでもないんだけどさ -- 2017-05-04 (木) 00:42:52
    • んちゃ砲(アラレちゃん)かよ。そして仙豆のようなレンバス……天才トリヤマに影響!? -- 2016-06-27 (月) 22:34:03
  • フィンゴルフィンファンの方にお勧めの名曲「Time Stands Still (At the Iron Hill)」 -- tai 2011-04-06 (水) 23:28:15
  • よくありますよね・・・・馬鹿な(言い過ぎ)兄弟姉妹に振り回される登場人物って・・・・ -- 2011-06-27 (月) 18:14:53
  • 剛勇並びなきとはいえ、なんで彼ほどの人物がメルコールに一騎打ちを挑んだのかな?破滅の未来を確信していたのかな? -- 2013-10-19 (土) 06:07:58
    • 怒りで我を失っていたのでは?不動の心とは言え、怒ると見境なくなるタイプだったのかも -- 2014-08-30 (土) 21:36:48
    • 逆上ゆえの行動だったのは間違いがないですが、とはいえ包囲が破られたことを境に自由の民は敗北の一途を辿っていきますので、彼の絶望も故ないことではなかったとも言えます。やはり先見性があったからこその絶望と逆上だったのではないかと。 -- 2014-08-31 (日) 19:12:50
    • 特に高貴なエルフは短気な者が多過ぎ。肝心な時に限ってポカやらかすんだから、思慮が足りないというより自己中心的では。 -- 2014-12-25 (木) 23:07:32
      • 「悪に決して屈しない」「初志を完遂する力を持つ」「人間ほどの柔軟性がない」エルフの性質が裏目に出る部分ではありますね。周囲からの影響を容易に受け付けようとせず、かといってヴァラールほど多くを知悉しているわけではないので、いざ間違った道に入り込んでしまうと引き返せず突き進んでしまうという・・・まさに一長一短。 -- 2014-12-26 (金) 05:07:24
  • この方の一番の失敗はモルゴス戦にレンバスを持っていかなかったことですね。レンバス食べながらなら、30ターンは持ち堪えられかもしれないのに。 -- 2014-12-31 (水) 00:16:05
    • モルゴスの苛烈な攻撃を、レンバス食いながら躱す余裕が果たしてあるだろうか -- 2014-12-31 (水) 00:20:12
      • 「なあモルゴスよ、腹が減っていないか?ここで飯にしよう」「貴様、この儂を目の前に飯だと!?」「まあそう言わずに、腹が減っては戦はできぬと言うぞ」「ぬ…貴様、これはレンバスではないか、儂に一服盛るか!」「え、レンバス食えないの?きゃはは、レンバスも食えないの?ねえねえどんな気持ち、どんな気持ち?」 -- 2016-02-08 (月) 22:09:49
  • モルゴスに奪われたシルマリルの数少ない目撃者。戦いながら鉄の王冠にある輝きに気を取られなかったかのかな。 -- 2015-02-19 (木) 19:37:58
    • でも、彼がシルマリルの輝きを見たのは、これが始めてなんだよね。 輝きを見ても我らを誓言に縛った忌々しい宝玉くらいにしか思わなかったのかも。 -- 2016-06-24 (金) 03:58:35
      • アマンで見てなかったっけ? -- 2016-06-27 (月) 21:55:17
      • シルマリルは作者の兄ちゃんが自分の父親か息子たち以外に見せなかったとあったけど。 -- 2016-06-27 (月) 22:09:53
      • ↑それは後年執着が増してそうなったのであって、制作して発表した当初は皆に見せてましたよ。 -- 2016-06-27 (月) 23:32:47
  • ヘルカラクセを渡ろうとすれば氷が溶けたかも -- 2017-06-09 (金) 16:53:06
  • 一般的なファンタジーのエルフに余りに反するバーサーカー -- 2017-08-19 (土) 20:36:17
    • そんなの日本人が勝手に作り上げたイメージでしょう。そんなものと比較されて変だなんて言われるのがどうかしてますよ。 -- 2017-08-19 (土) 20:48:42
      • 同意。フィンゴルフィンが特別変わっているという印象は感じない -- 2017-09-27 (水) 20:13:18
    • このひとがバーサーカーだったらフェアノールはどうなるんだ。アヴェンジャーか? -- 2017-10-07 (土) 13:26:03
  • この人を見ると、わざわざダンジョンに入って行こうとする冒険者たちが馬鹿みたいに思えてくる。あれ?向こうから出てこさせればいいじゃん、って。 -- 2018-06-19 (火) 21:29:08
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*1 The Peoples of Middle-earth』にのみ記述がある
*2 HoME12巻『The Peoples of Middle-earth』「The Shibboleth of Fëanor」より

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Last-modified: 2018-06-19 (火) 21:29:08 (29d)