ドルソニオンの無宿者たち

概要

カテゴリー役職・組織・団体
スペルoutlaws of Dorthonion
その他の呼び名望みなき無宿者(Outlaws without hope)
バラヒルとその一党(Barahir and his companions)
バラヒルとその一党の漂泊者たち(Barahir and his outlaws)
バラヒルの12人の仲間(twelve companions of Barahir)

解説

ダゴール・ブラゴッラハの後、ドルソニオンに留まったベオル家の指導者バラヒルと十二人の仲間のこと。

ダゴール・ブラゴッラハの戦いで生き残ったベオルの族の多くはヒスルムへと逃れ、その後もドルソニオンに残った者はほとんどが敵に殺されていった。追い詰められたバラヒルは妻のエメルディルに民の女子供を率いさせて逃がしたが、自身はドルソニオンに留まり、民の男たちも彼に付き従った。だが男たちは一人、また一人と殺され、ついにバラヒルと十二人の男たちだけが残った。この十二人とは、バラヒルの息子のベレンと、ブレゴラスの息子でバラヒルの甥であるバラグンドベレグンドの兄弟、そしてベオル家の忠実なる九人の召使いたちだった。
ヒスルムからの便りや援助はなく、彼らはモルゴスの追跡を逃れながらドルソニオンの高地を放浪する無宿者となり、やがてタルン・アエルインの湖畔を隠れ処とした。モルゴスは隠れ処を探し出せなかったが、彼らの功業が世に広まると、モルゴスはサウロンに彼らの抹殺を命じた。

サウロンは十二人の仲間の一人、ゴルリムを彼の亡妻エイリネルの幻影を使って捕え、隠れ処のことを聞き出した上で彼を殺した。隠れ処はオークたちの奇襲を受け、バラヒルとその仲間たちは皆殺しにされたが、バラヒルの指示で敵の偵察に行っていたベレンだけは生き延びた。
夢の中でゴルリムの亡霊から知らせを受け、隠れ処へ戻ったベレンは、父親の遺体を埋葬してケルンを築き、復讐を誓った。彼はオークたちを追跡し、リヴィルの泉で野営していた彼らに追いついた。そこではオークの隊長がサウロンへの手柄の印として切り取ってきた、フェラグンドの指輪を嵌めたままのバラヒルの片手を見せびらかしていた。ベレンは隊長を殺し、バラヒルの手と指輪を奪って逃亡した。

ベレンはそれから四年の間ドルソニオンを孤独の無宿者として放浪した。この時の彼が単独で成し遂げた勲の数々はベレリアンド中に広まった。モルゴスは当時のノルドール上級王フィンゴンの首級に劣らない賞金をベレンの首級にもかけたが、オークはベレンが来ると聞いただけで逃げ出した。そこで巨狼を含むサウロン指揮下の軍がドルソニオンへ差し向けられた。追い詰められたベレンは同地を脱出し、その後ドリアスへ向かった。

バラヒルと12人の仲間

ラズルイン以下九人の召使いたちの名はノルドールの歌に長く記憶されたという。

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