エアルニル二世

概要

カテゴリー人名
スペルEärnil II
種族人間ドゥーネダイン
性別
生没年第三紀(1883)~2043年(享年160)
シリオンディル(父)
エアルヌル(息子)

解説

ゴンドールの王
第31代
オンドヘル
1936~1944
第32代
エアルニル二世
第三紀1945~2043年(98年間)
第33代
エアルヌル
2043~2050

テルメヘタールの子孫であるシリオンディルの息子。
ゴンドール32代目の王。剛勇の人物だが、思慮分別を持ち合わせる賢明な人物でもあった。

ゴンドールが北から馬車族、南からハンド人とハラドリムに攻撃されて存亡の危機に陥った時、南軍の将軍であったエアルニルは1944年に南イシリエンポロス川を渡ってきたハラド軍を粉砕してから北に反転。既に勝利を収めたと思って油断していた馬車族の本営を襲ってこれを撃破、ゴンドールを救った。

当時のゴンドール王オンドヘルはこの戦いで息子達と共に死んだため、オンドヘルの娘フィーリエルを妻としたアルセダインアルヴェドゥイがゴンドールの王位を要求した。しかし当時、アルセダインの国威がゴンドールに比べると非常に小さなものになってしまっていたため、アルヴェドゥイの要求は執政ペレンドゥルを中心としたゴンドール人によって拒否された。結果、ゴンドール王家の出であるエアルニルが王位を要求し、1945年にエアルニル二世王となった。
とはいえエアルニル及びゴンドールと、アルヴェドゥイ及びアルセダインの関係が険悪だったわけではなく、エアルニルは自分がゴンドールの法と必要に従って戴冠したことをアルヴェドゥイに知らせ、以下の言葉を伝えた。

『しかし予はアルノールの王権を忘れるものでもなく、またわれらの血族関係を否定するものでもない。またエレンディル両王国が疎遠であることを願う者でもない。予は貴国が必要とされる時には、可能な限り、援軍を送るつもりである。』*1

この言葉通り、エアルニルはアングマールに攻撃されて滅亡に瀕したアルセダインを救援するため、息子のエアルヌルが指揮する軍勢を灰色港に派遣した。彼らがアルセダインとアルヴェドゥイを救出するには到着が遅すぎたが、この軍勢のお陰でアングマールエリアドールより駆逐された(フォルンオストの合戦)。

ゴンドールの王冠は、エアルヌル魔王との一騎打ちに旅立つとき、エアルニルの亡骸の膝の上に置いていったという。

コメント

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  • 彼と息子の物語はマヌエル2世パレオロゴスを彷彿とさせる。しかし、彼ほどの賢明な人物が息子の器を見誤るとも思えないから(自らの事後王朝がどうなるかは危惧していたはず)、彼が王位を要求したのは余程苦悩した上でやむ無しとの決断だったのかもしれないな。案外、アルヴェドゥイの王位要求を聞いて「なんでそんな下手くそで最悪な分裂を決定づけるようなやり方をするんだよ」「俺があんたならもっと上手くやるぞ」と頭を抱えていたりして。 -- 2021-02-13 (土) 09:52:14
  • 彼が息子に「魔王には手を出すな」と遺言しなかったのが惜しまれる。もしかしたら上記のマヌエル2世のように息子の気性については諦めの境地に至っていたのかもしれないが...。(マヌエル2世も生前は自国である最末期ビザンツの延命のために最善をつくし、トルコとの宥和と謀略に努めたが武断派の息子には「(私が死んだら)お前の好きなようにやりなさい」と諦めとも取れる遺言を残しています) -- 2021-02-13 (土) 09:58:45
  • 戦に強くなった哲人皇帝マルクス=アウレリウス=アントニヌスってイメージだな。息子もまんまアレだし。 -- 2022-02-08 (火) 17:59:24
  • ゴンドール王に就いた後に子どもを作る暇はなかったのかな?
    もしもこの人に子どもが何人かいれば、この時点での王統の断絶は起こらなかったのかなと思う。 -- 2023-01-18 (水) 21:17:57
    • その時は、血族の乱ふたたび、という可能性もあるな。 -- 2023-06-22 (木) 19:44:41
    • その子供がエアルヌルの兄であれば何の問題も無いんだけどね。
      エアルヌルは兄を差し置いてまで王位に着こうとする人物とは思えないんだけど、一方で『自分がその器じゃないから』という理由で後進に王位を譲るような男とも思えないですし。王位に執着は全くしていないけど、同時に自分の誇りが傷つけられるのも決して許さない人物像と感じます。 -- 2023-06-24 (土) 17:05:47
    • エアルヌルに曹植や源実朝路線の甥がいて当主になる展開とか面白そう。 -- 2023-06-24 (土) 18:26:47
    • 逆に骨肉の争いを再び起こさせないため、世継ぎが出来、ある程度健勝に育ったら子作りを控えられたのやも知れぬ…。
      そのお世継ぎは少々、いやだいぶ健勝過ぎですが。 -- 2023-06-25 (日) 09:55:17
  • 息子はカルカンかました辺りまだ若いのかなって思ったらその時120歳でビックリする
    40くらいのときの子供だから息子が成人しても全然結婚せず子供産まないってなってもまだこの人が子供作るって選択肢ありそうだけどそれをしない辺り本人や周りはどうする気だったんだろうか
    息子に王位が移った時点で子供産めないならもう王統断絶確定で辛うじて血の繋がってる血縁を後継に指名する位しか選択肢なくなるのに -- 2023-08-17 (木) 00:01:34
  • 中つ国におけるカエサルポジ。なお、息子がもうちょい有能であれば、王権は長続きしたに違いない。 -- 2023-10-11 (水) 08:04:56
    • カエサルより上にあるように、ローマならマルクス=アウレリウス=アントニヌス、ビザンツならヨハネス2世ってイメージだな。
      どちらも本人は名君だが、息子は無能というより無謀な点がクリソツ。 -- 2023-10-11 (水) 08:08:05
      • おおエアルヌアよ。逝ってしまうとは情けない。 -- 2023-10-11 (水) 18:22:48
    • 何を以って、カエサルと例えてるのか全然分からん。
      国政改革の果てに国家統治機構そのものの一大転換をしたわけでも、女たらしの借金王で若禿だったわけでも、当代切っての文人であったわけでも、新規の征服地をもたらしたわけでも、暗殺されたわけでもないのに。 -- 2023-10-11 (水) 21:26:58
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