アングバンドの包囲

概要

カテゴリー歴史・事件
スペルSiege of Angband, leaguer of Angband
その他の呼び名モルゴス包囲陣(leaguer upon Morgoth)、北方の包囲(leaguer of the North)、エルダールの囲み(leaguer of the Eldar)

解説

第一紀宝玉戦争において、ダゴール・アグラレブからダゴール・ブラゴルラハまで太陽年でおよそ四百年間に渡って続いた、ノルドールの国々による対モルゴス包囲網のこと。
ノルドール上級王フィンゴルフィンはこの包囲について自分たちの中から裏切る者が出ない限り、モルゴスは二度と再び、エルダールの囲みを突破することも、あるいは油断を見すまして自分たちを襲うこともできないであろうと豪語したこともあったが、実際の包囲陣はモルゴスの根拠地アングバンドがある鉄山脈に阻まれて、山脈の南側までしか及んでおらず、モルゴスは配下の間者や軍勢を鉄山脈の北側のドル・ダイデロスから包囲を迂回してベレリアンドへ送り込むことができた。そのため、包囲の間も完全に戦いが終息することはなかった。

歴史

ベレリアンド第三の合戦、ダゴール・アグラレブノルドール側の勝利に終わったが、これ以後、ノルドールの公子たちはさらにモルゴスへの見張りを強化し、アングバンドへの包囲を強固なものにした。

ダゴール・アグラレブから百年近く後、モルゴスオークの軍勢をノルドールの包囲陣を迂回する形で中つ国の極北から沿岸部を南下させ、西からヒスルムへと侵入させてフィンゴルフィンへの不意打ちを試みた。だがそこに至るまでに発見され、ドレンギストの入り江の奥の丘陵で待ち伏せていたフィンゴンの軍勢に敗れ、オークたちのほとんどは大海に追いやられた。
この戦いにより、モルゴスはオークだけではノルドールに敵わないことに気づいて別の策を模索し始めた為、平穏な状態が長く続いた。

そのさらに百年後、の祖グラウルングが初めてアングバンドの城門から出撃し、アルド=ガレンを蹂躙した。エルフは初めて見る龍に驚き、エレド・ウェスリンドルソニオンへ逃げてしまったが、フィンゴンの率いる騎乗弓兵が輪となってグラウルングを取り囲んで矢を射かけ、まだ体が完全に鱗で覆われるほど成長していなかったグラウルングはこの攻撃に耐え切れずアングバンドに逃げ帰った。モルゴスはグラウルングが存在を露わにするのが早すぎたことに機嫌を損じた。この勲でフィンゴンは大いに讃えられ、後年にマイズロスから龍の兜を贈られた。

グラウルングが撃退された後はほぼ二百年に渡り、長い平和(Long Peace)と呼ばれる時代が続いた。この間、国境での小競り合いを除けば戦いらしい戦いはなく、ベレリアンドエルダールは繁栄した。ベレリアンドに人間の三氏族(エダイン)がやって来て、エルダールの盟友となったのもこの時期である。
フィンゴルフィンエダインを含む民の増加(それに伴う戦力の増強)、包囲の不完全さ、そして依然として存在するモルゴスの脅威を踏まえてアングバンドへの攻撃を考えるようになったが、結局それが実行されることはなかった。包囲による平和裏な情勢にノルドールの多くが満足しており、彼らは勝敗を問わず大勢の犠牲が出るアングバンドへの攻撃を行って、その平和を終わらせることに二の足を踏んだからである。特にフェアノールの息子たちはフィンゴルフィンに同調しなかったが、アングバンドの正面にあるドルソニオンからモルゴスと対峙していたアングロドアイグノールは攻撃に賛成だった。

長い平和はベレリアンド第四の合戦、ダゴール・ブラゴルラハによって突如として破られ、エルダールエダインの敗北によってアングバンドの包囲も終わりを迎えた。

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Last-modified: 2016-06-09 (木) 18:45:20 (771d)